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06-チュートリアル

進みが.....遅い気がする。

キャラメイク完了のボタンを押すと、白い空間は一瞬で変わり、草原に立っていた。

いつのまにか俺の姿もアバターの姿になっていた。

「へいへーい!」

耳元で声がした。

振り向くと、妖精がいた。

10cmくらいの大きさで背中辺りに大きい羽が浮いている子供だ。

「こんにちはー!運営妖精でーす!」

「っ...う、運営妖精?」

....うるさい。耳元で叫ばれて鼓膜破れるかと思った。

見た目に似合わず大きい声だ。

手で払うとすぐに飛んで周りを回っている。

「僕達運営妖精は、GMコールやイベントの対応とかをする運営の補助Aiなんだよー!」

「僕達?」

「うん、僕1人だけじゃ沢山いるプレイヤーの対応なんてできないからね!仲間がたーくさんいるんだよ!」

こ、こいつみたいなのが沢山......いや、そんなことよりチュートリアルだ。

「チュートリアルを始めてくれないか?」

「うん!わかった!まずは、メニューを出すところから始めよう!メニュー!って言いながら人差し指と中指で空中に丸を描くとメニューが開けるよ!」

ふむふむ。

人差し指と中指で丸を描きながら「メニュー」と呟くといくつかの項目が書かれた板が目の前に現れた。


===============

  [ステータス]

   [ボックス]

   [マップ]

   [その他]

  [ログアウト]

===============


「じゃあ最初はステータスを開いて!」

「あ、ステータスはもう知ってるから大丈夫だ。次の説明をしてくれ」

時間が無くて最初のキャラメイクとステータスについてくらいしか調べられなかった。

だからチュートリアルを飛ばさずに受けているのだ。

「あ、そう.....?」

しょぼんとしているのには申し訳ないと思うが知っている事を聞く必要は無い。

「じゃあ、次はボックスについて説明にするね!ボックスを開いて!ボックスは1枠99個束ねる事ができて、それが100枠あるよ!

次は装備品の装備の仕方だよ!ボックスの中にはナイフと5000sが入ってるから、ナイフを装備してみて!装備の仕方はボックスを開くと右上に各装備の枠があるからそこにセットして!」

運営妖精に指示されたとおりにナイフをセットする。

ちなみにこのゲームのお金の名前はs(ソル)だ。5000sは最初の剣と装備がギリギリ買えるくらいらしい。

ナイフは、短剣とかとは違うものだ。

解体の時に使ったり、一応サブの武器としても使える。

基本的に1つ常備することを推奨されている。

ナイフを装備すると、剥き出しの状態で腰に差されたナイフが現れた。

「うんうん、装備できたね!ちなみに鞘が無いとそのまま出るから気をつけてね!

マップは移動した場所を表示する機能だから、チュートリアルが終わった後に使ってみよう!

その他は、ヘルプや設定、あとカメラ機能とか色んな機能が使えるよ!詳しくはヘルプを見ればわかるよ!

だから、最後に実戦をしてみよう!」

そう言うと、運営妖精が指を鳴らす。

すると、俺の前に角が生えた兎が現れた。

横に見える表示によると、ホーンラビットというらしい。

敵対状態になったモンスターは、その情報を見ることが出来る。

と言ってもスキルも何も無い状態だとモンスターの名前だけだが。

特定のスキルを獲得することでより細かく知れるらしい。

「戦闘の前に武器を選んでね!」

そう言うと俺のボックスの中に何種類もの武器が入っていた。

お試し武器、と言うらしく、チュートリアル限定の武器らしい。

俺は取り敢えずショートソードを選んだ。

「よーし、それじゃあ...戦闘、開始!」

ホーンラビットが突っ込んで来た。

見た目通りの角を突き出す攻撃だ。

避ける。

振り向くと、また突っ込んで来た。

避ける。

避けてばかりじゃ無いかと思うかもしれないが、それは当たり前だ。

そもそも俺は学校以外では武術とかは習ったことが無い一般人だ。

受け流したりタイミングよくすれ違いざまに攻撃を当てるなんてこと出来るわけが無い。

そして、俺の種族である狐人は、防御が低い。迂闊に攻撃を受ける訳には行かないのだ。

だから、避け続けて慣れるのだ。

流石にタイミングに慣れた状態なら上手く攻撃を合わせることも出来るだろう。

と言っても、流石にこのまま避け続けるのも面白くない。

どうしようかな.....

....1つ思いついた。

ホーンラビットが突っ込んで来る。

避ける。

ホーンラビットが着地した。

こちらに振り返る前に、蹴る!

ホーンラビットは普通の兎くらいの大きさなので、本気で蹴ればそこそこ吹き飛ぶ。

そこに飛びかかり、体重をかけてショートソードで切りつける。

最初は突きにしようかと思ったが、的が小さいので点では無く線の攻撃にする事にした。

それを繰り返して3回、ようやくホーンラビットを倒すことができた。

......あ、狐火使うの忘れてた...

「おめでとー!そのホーンラビットにナイフを突き刺して解体!って言って!そしたら素材手に入るから!」

言われた通りにやってみると、

ホーンラビットの角 ×1

ホーンラビットの肉 ×2

ホーンラビットの皮 ×5

が手に入った。

「これでチュートリアルは終わりだよー!まだ時間あるけど、どうするー?」

運営妖精の言葉を聞き、俺はメニューのその他から現実の時間を確認する。

11時58分

意外と時間が経ってなかった?いや、そう言うわけではない。

このVR空間では、時間の加速が出来る。

フッソは、現実と比べて4倍の加速をしているらしい。

つまりこっちの4秒は現実の1秒。

まだ、こっちの時間で8分くらい時間がある。

ホーンラビットとかで狐火の実験とか出来るか運営妖精に相談してみよう。



ピピピピピピピッ

メニューのその他の機能で設定していたタイマーが鳴った。

現実で12時になったら鳴るように設定していたのだ。

その他の機能は多彩で便利だ。

あの後も何度かホーンラビットを倒した。

チュートリアルでは経験値は貰えないし素材も最初に狩ったもの以外手に入らないので倒しても意味は無い。

だがプレイヤースキルは鍛えられるのである。

そして狩っている間に大体今の狐火の性能が分かった。

狐火は3発でホーンラビットを倒せる。

消費MPは1で連射できるので簡単に倒せた。

だが普通は物力10以上で剣で一撃らしいのでやはりこのスキルは低威力高弾幕なのだろう。

あと戦闘中狐火を何発も外したので的当ての練習や操作の練習をしておこうと思う。

「おし、じゃあチュートリアルは終了だな」

「うん、まあ既にチュートリアルは終わってたんだけどね!」

「まあ、そうだな。」

チュートリアル終了のボタンを押し、今はデータ読み込み中だ

「あ!言い忘れてたけど、チュートリアルを担当した僕は君の担当になったから、君がGMコールしたときとかには、僕が担当するから!大樽の妖精、つまり大樽妖精だよ!」

「えぇ....」

いや、GMコールとかの担当になったのはいい。そんなに使わないだろうし。

でも、大樽妖精って.....

「ダサいな.....」

「うっ、きっ君がそんな名前にしたのが原因でしょ!」

おっと、ちょうどデータ読み込みが完了したようだ。

「じゃぁな〜」

「あ!まだ話が終わってないのにー!」

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― 新着の感想 ―
[良い点] タイトルが秀逸だと思います☆長文じゃないのに興味を引かれました☆ [気になる点] 異世界からログアウトできちゃう部分を早く読みたいです☆ [一言] 楽しみにしてますので、続きをヨロシクお願…
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