第七部
ネコ――シンゴジリツに選ばれた天の使い
クロ――シロの弟、天の使い
シンゴジリツ――五代目神
オーリ――五本の腕の力を持つ天の使い
シロ――六代目神
奈落――三代目アロクカフが反逆した天の使いを堕とした場所
翼を切断することで戦力の無力化を図る天界側の制限された戦い方に対し、奈落側は直接命を狙う直接的な攻撃を仕掛ける上に、無限にも近い軍隊、いくら傷付けられてもすぐに交換できる偽物の翼、と有利な状況だった。
まずネコとクロが体力を消耗したところを攻められ殺された。
シンゴジリツは寿命に勝てず、戦いの最中に死んだ。
オーリは力を奪われ何もできなくなったところを殺された。
オーリが亡くなったことで世界は一つの形を保つことができず二つに分かれた。
シロは四肢を切断され首を刎ねられた。
神が死に世界は消滅するものと思われたが、シロは意識が途絶える前に地水火風の役割をちぎれた四肢に与え、世界を支える柱とした。
シロは最後の力を振り絞り、柱と自分の頭をどこかへ隠す。
世界は崩壊を免れた。
怒りの矛先を失った奈落の民は元天の使いを殺して回る者と、神の首を探して回る者とに別れた。
作り物の翼は偽物だったためじきに壊れ使えなくなり、神を殺すという強い願いがなくなると誰も新しい翼を作り出せなかった。
奈落の民は同士討ちにより全滅。
世界から異物は消え去った。