第三部
アロクカフ――三代目神
プラィテクト――神の側近
テリィチェ――プラィテクトの一員
アロクカフは非常に熱心に地上の民を助け祈りを捧げる内に、一人の人間の子――カルアに深く感情移入してしまう。
アロクカフとカルアはすぐに惹かれ合い、恋に落ちる。
天界を離れることができないけれどカルアと同じ時を過ごしたいアロクカフは天界にカルアを引き上げる。
天界では祝福する者が多かったが、至極真面目な天の使いたちは全てを平等に愛さなければならない天界の民が一人だけを特別に愛するのはどうかと遺憾の念を訴えた。
気が大きくなっていたアロクカフは、それを自分への反逆とみなし翼を奪った。
頻繁に地上を訪れていたアロクカフはこの世界に地上よりも深いところがあることを知っていて、翼を失った天の使いたちを天界から一気に奈落へ突き落とす。
カルアを歓迎した天の使いたちもさすがにこのアロクカフの行動には反対したが、その度にアロクカフは翼を回収し奈落へと堕とした。
プラィテクトを堕とすと、もう天界に残っているのはアロクカフとカルアだけだった。
ほとんどの堕とした天の使いたちから二人は恨まれた。
かろうじて天界にしがみついていたテリィチェがアロクカフの不意を衝いて殺す。ついでにカルアも殺した。
神がいなくなったことで、再びフラィトラガイスの大災害が起きる。
神の力は天界に一人しかいなかったテリィチェが引き継ぎ、大災害も収まった。
四代目――テリィチェは仲間を失ったこと、大切な人の命を奪ってしまったこと、地上での耐えない争いに悩み精神を病んでしまい、何もできなくなる。