我の願い
とにかく短い。
マジで短い…すみません…
通称"零世界"
其処は、数多の自我、夢、世界が漂う空間
その存在を知る者はほんの一握りである。
なぜならば、其処は時間はおろか、生命すらも止まる場所。
本来ならば。
我は、今まさにそこに居る。
しかし、魔王核を破壊され、その存在は緩やかに消滅に向かっている。
なぜ生きているかって?
魔王核を破壊されたせいで魔力とか妖気がダダ漏れなのだ!
まぁそのおかげで生き延びているわけなのだが。
しかしまぁ恐らくはこの命も持って残り数日といったところか…
恐くなどないがな!
いや、事実、恐怖を全く感じないのだ。
自身の生の中で、死を想像したことは何度かある。
その度に、恐らく自分は恐怖に震えながら死を迎えるのだろう、と思っていた。
しかし、現実には全くもって恐怖も、生に対する執着も感じない。
唯一つ、叶うのならば。
あの勇者ともう一度、戦いたい。今度は互いに本気で。
(其れだけが、我の心残りだ…)
そしてまた、魔王の意識は深い深い闇の中に消える…
「まったく、しょうがないなぁ。
もう一回、チャンスをあげるから。
今度はもっと面白い話を見せてよね〜」
そう言って、"ソレ"はニッコリと笑った。
できるだけ急ぎます