表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜の異世界での過ごし方  作者: たろっと
異世界転生編
8/17

第8話 イメージと現実が違う事って良くあるよね

引っ掻くや噛み付くのスキル上げは

内容が薄く詰まらない内容になりそうなので省きます


また、内容が分からなくならないようスキルに関するに補足


この世界の能力は全てスキルで決まります

また、契約獣と呼ばれる生き物が魔力という不思議な力を持ち

魔法を扱う事の出来るスキルを取得出来ます

しかし、人間などのこの世界に住む人型種族は

魔法スキルを取得出来ませんが契約獣と契約を交わし

その魔法スキルの力を自由に扱う事が出来ます

さて、俺はこの世界に来てから

最も憧れていた事を実践してみようと思う


ハーブを助けてから数日たったある日の朝

俺は、もきゅもきゅと肉を頬張っている

ハーブに向かって心に決めた言葉を伝えた


・・・・・ん?

この数日なにをしていたかだって?

そんなの今あるスキルのレベルを上げたり

俺とハーブのご飯を狩りをしていた

ハーブがリスのくせに肉ばっか好むから

俺の狩りの腕もすっげぇ上がった


話は戻るが俺の憧れていたものすなわちそれは

ファンタジーにおいてのお約束!

“火を吹く”ドラゴンである!


因みに俺はまだ火が吹けない

恐らく噛み付くやダッシュという基本的な

スキルがあるという事は“火を吹く”スキルもあると思うのだが

未だに俺のステータスにはそんなスキルは現れていない


ファンタジーの夢!ちびっ子達の憧れ!

そんな竜に転生してしまった俺が

未だに火も吹けない・・・・・

コレはドラゴンとしては、かなり不味くないか?

そう感じたのが昨日の夜、そこで俺は今日から

ドラゴンの基本ステータスである

“火を吹く”を極めようと考えたのだ!


決意を固めたように伝えた言葉を聞いてハーブを

チラリと俺の方を見てから


「きゅい」


たった一言呟いて肉をもきゅもきゅと頬張ることに専念していた

・・・・・・・・・なんだろうか?

あのたった一言が「まぁ、頑張れ」そんな適当な受け返しに聞こえた・・


一先ず、“火を吹く”スキルを極める前に

この俺の数日の成果を発表しよう!


 【スキル】


 ○ 噛み砕くLv6

 ○ 駿足Lv4

 ○ 切り裂くLv3

 ○ 飛行Lv9

 ○ 観察眼Lv6

 ○ 探索Lv5

 ○ 火種Lv5

 ○ 守護者の決意Lv1


恐らくスキル内容を見て

なんだコレは?と思っただろう俺も驚いたのだが

上から3つのスキルは、スキルが進化したものである

噛み付く・ダッシュ・引っ掻くがLv10に達したとき


 【スキルが最大レベルに達したため上位のスキルへと進化します】


そんなアナウンスが聞こえこの3つが進化したのだ

因みに上3つのスキル上げは非常に楽だった


例を出すならばダッシュであるが

簡単に言えば走ればどんどんLvが上がってゆくのである

基本スキルのLv上げ・・・簡単にも程がある!


そして新しく追加された“探索”のスキルだが

コレは自分の周りにどんな生き物が居るのかを

漠然と感じる事が出来るすきるであった。

俺としては、こっちに何かいるな~と感じる程度だが

コレが意外にとても役に立つスキルなのである!

そもそもが狩りをしている最中に身に着けたスキルなため

このスキルがあれば獲物を探すために

森中をウロウロとさ迷う必要もなく獲物を見つけられるのだ!


そして“火種”のスキルだが

コレはその名の通り火を(おこ)す火種を作るスキルである

しかし、俺が火を吹けるようになればこのスキル要らないよな?

俺は正直そう思ってしまったが、現実として

未だに火が吹けない俺としては、かなり重宝している


だが、俺もまったくスキル上げの方法が分からないスキルもあった

それが ○ 守護者の決意Lv1 である

このスキルに関しては説明をみようにも


 【条件が揃っていないため説明を読めません】


アナウンスはこれの一点張りである

まぁ、そのうち分かるかと楽天的に考える俺である


しかし、“火を吹く”のスキルはまだ無いものの

ドラゴンらしいスキルを俺も一つは持っているのだ!

それが“飛行”のスキルである!


あれから血の滲む様な努力を重ね

俺はついに飛べるようになったのだ!

・・・・・・地面から1メートル程・・・


・・・何だろう・・・飛行・・マジ雑魚だ

普通、飛行って言ったらもっと空へ飛んで行けるものを

俺はイメージしていたのだがハッキリ言って全然飛べない


この飛行というスキルは

飛ぶというよりも浮くという方が正しい

だが、このスキルはもうすぐLv10に上がるのだが、その時

スキルが進化して今よりも飛べるようになることを祈ろう・・



そして再び本題へと戻り

俺は目の前の焚き火へと視線を睨み付けた、俺がこの世界に来て学んだ事の中に一つ

欲しいスキルはそのスキルに関係する行動で得る事が出来る・・というものがある

つまり、飛ぶスキルが欲しければ飛ぶマネをして

噛み付くスキルが欲しければ何かに噛み付けばいいという事である


そして、俺が何を言いたいかと言うと

(火を吹くスキルなら火の近くで振りをすればいいのかもしれない)という事である

俺は、早速火に近づいて火をジッと見つめた


『グルル、グルル(火を吐くイメージ、火を吐くイメージ)』


前回、イメージしながら火を吹くという練習をして失敗したものの

やはり此処は、魔法への憧れもありイメージしながらやってしまう


そして俺は焚き火の前で

思いっきり火を吐くイメージをしながら

息を大きく吐いた・・・・・・・・・・・・そして


・・・・・・・目の前では・・・・




・・・何も起こらなかった・・・・


『グルルルゥウウ!!(なんで何も起きないんだよ!!)』


此処までしてまだ駄目なのかと

俺は正直、気落ちする

そんな俺の横では肉を食べ終えたハーブが

(そんなに落ち込むな)とばかりに励ましている


しかし、本当に何がいけないのだろうか・・

思いつく事は殆ど試してみたが全く成功への兆しが見えない

もしかして“火を吐く”などのスキルは今までのスキルとは

習得方法が違うのだろうか?


しかし、そんな事を言っていても

スキルが覚えれない事は事実であり

どうしようもない現実なのだ


『グォ、グルルルル(はぁ、どうすればいいんだよ)』


落ち込んで溜息をつく俺だった

ハッキリ言って火を吹けない竜なんて

俺としては夢を壊す存在でしかない

俺にとって竜は火を吹いてこそ竜なのである!


そんな事を思っていると

突然、震えるような寒気を感じて


  グヲッシュッ!!!(くしゅ!!!)


俺はくしゃみをしてしまう

・・・なんだろう?風邪でも本当にひいたかな?


鼻をすすりながら

暖かくして寝ようと心に決める俺だが



  【新しいスキルを取得しました】


そんな無機質なアナウンスに固まってしまう

はっ?何スキルって俺なんかしたっけ?


そんな事を思いながら

慌ててステータスを確認する


 【スキル】


 ○ 噛み砕くLv6

 ○ 駿足Lv4

 ○ 切り裂くLv3

 ○ 飛行Lv9

 ○ 観察眼Lv6

 ○ 探索Lv5

 ○ 火種Lv5

 ○ 氷の吐息Lv0←NEW

 ○ 守護者の決意Lv1


・・・・・・・・・・・えっ?


“氷の吐息”って何?

慌てつつ俺は説明文を読み、再び固まった


 ○氷の吐息Lv0

 《冷気を纏った息を吐く》


簡単な説明なものの俺は内心かなり動揺する


えっ?何で?氷関係の事なんて俺してないよね?

・・・・・あれか?寒気とクシャミか?

・・・・・・・・・マジで?!


暫しの放心状態の後

俺はプルプルと震える・・・

・・・そして大きく息を吸い叫んだ


『グガガアアアアアアァァァァッッ!!!!(ふざけんなぁぁぁぁぁっっ!!!!)』


俺は火が吹ける竜を目指しているというのにどんどん目標から離れて行ってる!

それにクシャミと寒気で“冷気を吐く”スキルを覚えたって事は

絶対“火を吐く”スキルは俺の考えていた取得方法と違う可能性が高いって事だ!


確かに氷を吐くドラゴンってカッコいいと思うけど

俺が成りたいドラゴンは火を吹く王道的なドラゴンなんだよぉ!!


叫ぶ俺をハーブは毛繕いしながら

煩いとでも言うような視線で見つめてくるが

俺としては、それど頃では無かった。


『グルゥグガガアァァァァーッ!!(俺は冷気じゃなくて火が吹きたいんだーっ!!)』


理想からどんどん遠ざかってゆく・・・・・・・・・



その夜の深夜まで竜の悲痛そうな叫びが森中に響き渡ったらしいが

その悲痛な叫びの内容を理解したものはいなかった。







また、竜はまだ知らなかった

この世界にはどれだけ努力しようと

スキルが取得出きるかは適正度という物で決まり

彼には、火属性のスキルの適正度が全くない事を


そしてこの現実が伝えてくる事は

彼が火を吹くことは生涯ありえないという事であった



スキル・守護者の決意はその内重要なストーリーに関係する

ものにしようと思うので今は内容は隠します


また、今回は優弥君の火を吹くドラゴンへの道が断たれてしまい

あれ?コイツ、チートじゃなくね?と思った方もいるでしょうが

安心してください、しっかりとチートになって来ます

また、彼が始めて覚えたのが氷属性の魔法なのも

しっかりと理由がありますので優弥君の成長を

温かく長い目でご覧下さいw

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ