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竜の異世界での過ごし方  作者: たろっと
異世界転生編
12/17

第12話 あれ?俺って悪役?違うよね!?〔中篇〕

前回が重い感じだったので

今回は軽いギャグを意識しました

う~ん・・・・

思い切ってハリネズミ倒したわいいけど

何かコレ・・俺が悪役じゃね?


血に濡れて黒服達を余裕の表情で睨みつけている俺・・

・・そんな俺に怯えながらも必死に立ち向かおうとする黒服達・・


さぁて、この二組のどちらが悪役に見えるでしょ~か!


・・・・ハイッ!十中八九俺です!!


・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・


・・・うん、分かってたけれど

実際に事実を自覚するとやっぱりキツイわぁ~


・・と俺が現実から目を背けていると

目の前の黒服二人が何やらコソコソと

俺から目を離さずに話し合っている


「・・おい・・此処は俺が時間を稼いでやる

 だからお前はその間に少しでも遠くへ逃げろ・・」


「何言ってやがんだ!!お前はまだやりたい事がたくさんあるんだろ!?

 故郷の恋人と結婚する約束があるって言ってたじゃねーか!!」


「それはお前もだろ?家族の病気を治すためにこんな腐った仕事

 引き受けてんなら、お前はこんな所で死ぬなんてことはあってはいけないんだ。

 まぁ、契約獣が死んだお前には時間稼ぎも難しいさ

 だから・・・早く行け!!俺の気が変わらないうちに!!」


そう叫んだ黒服Aを見て黒服Bは泣きそうな顔をするものの

小さく震えながら「・・・・すまねぇ」たった一言を残し

俺の前から走り去ってゆく・・・・・


すると黒服Bは視界の端を涙目で走り去っていった

黒服Aを見て満足そうに笑ったそして不適な笑みで俺を見る


「さて、待たせたな始めようか

 たとえ竜であろうとも俺の後ろには一歩たりとも

 通させはしないっ!あいつは俺が守る!!」


・・・本当に何だろうコレ・・

・・それともアレか?この世界の暗殺者は

やたら死亡フラグ乱立させるのが好きなのか!?

しかもなんだよ!その甘ったるい雰囲気!お前恋人いるんだろ!

なんで同業者の暗殺者といい雰囲気になってんだよ!!

それに俺が聞いていない間になんでそんなに

二人の仲が発展してんの!?


ツッコミ所満載のそんな展開について行けず

オロオロしてしまう俺・・・しかし

何故かカッコよく覚悟を決めた目をしている

黒服Aはそんな隙をのがさなかった。


「頼むぞっっ!!!!」


黒服Aがそう叫んだ瞬間

ふよふよと黒服Aの周りを漂っていた

金魚が淡い水色に輝く・・・そして突然その色が灰色く汚らしい色へと変化する。

しかし、変わりに黒服Aの周りに複雑な魔方陣とでもいうべき

光の文字の羅列がクルクルと浮かび上がった


それを見届けた金魚は

パクパクと苦しそうに口を動かしたあと

灰色へと変化した体をはゆっくりと地に落とす


「すまねぇ、だがお前の力・・無駄にはしないっ!」


黒服Aは金魚を見つめそう叫ぶと今までとは桁違いの水を身に纏う


・・・・何この最終決戦的な香り漂う

・・そしてこの俺ののけ者感も半端ないね

俺の戦いとかする気がどんどん削られていくから

出来れば自分達から逃げてくれないかな~


そんな俺の思いと裏腹に

勢いの付いた濁流が俺を襲う

俺がその場から高く飛び上がると


ドゴォォォォォォォッッンンン!!!!


俺のすぐ後ろにあった岩や木が凄まじい音を立てて

真っ二つにへし折れる・・・


「くそっ!逃がすかっ!」


黒服Bはどこか焦ったように

俺を睨みながら叫ぶ


さらに俺を追跡してくる濁流・・

俺は、そんな濁流に向かって氷の吐息を吐く

・・・・しかし、先ほどの灰色へと変わった金魚の

力が関係しているのか幾ら水を凍らせても次から次へと

新しい濁流が俺へと向かってくる


『グガァッ!グルルルルゥ!!(クソッ!このままじゃ押し負ける!!)』


凄まじい勢いで向かってくる濁流に

俺がそう思ったときだった。


【取得条件をクリアしたため特殊スキルを取得します

 なお、今から2秒後に強制発動します】】


小さなアナウンス音が聞こえ

俺が、訳も分からぬまま・・・・それは起こった。



ズドドドドドドォォォォォォォォンンンッッッ!!!!



大きな音と共に俺の居た場所が一瞬にして凍りつく

ソレは本当に一瞬で当事者である俺がハッと我に帰るときには

周りの木々も地面も迫って来ていた濁流も全てが氷ついていた・・


『グガァ・・・グルル?(何だよ・・・コレ?)』


俺が驚いて辺りを見渡すと微かな声が

聞こえ振り向くと黒服Bが倒れていた。素人な俺が見ても全身が凍りつき

もうこれは助からないだろうと思われる程の凍傷だった


「く・・そっ、もう・・だめ、か・・でも・・もう思い残す事は・・ない

 本当の事を・・言えば・・恋人・・を、早く・・に亡くし・・

 生き別れた只一人の・・義兄弟(おとうと)であった

 お前、を此処ま・・で助け・・る事が、出来たの・・だから・・

 俺はもう・・・十分に・・満足だ・・

 でも・・出来れば・・この仕事を・・止めた後に

 お前を・・育てた、家族・・とあって言いたかった・・

 お前を此・・処まで・・育ててくれて・・有難・・うと・・」


少しだけ笑いながら言う黒服Bはもう俺の事など見てはいなかった

・・・だけどな黒服A・・・俺は一言言いたい



・・お前過去がややこし過ぎるわ!!

今、起きた現象も気になるけど俺はお前の過去が気になってしょうがない!

ソレにアレか?黒服Aが義兄弟でお前が兄だって事全く知らなくて

お前も恋人早くに亡くして義兄弟に内緒で此処まで一緒に来たとか


・・何それ?お前やっぱり物語の主人公的な存在なんじゃね?

それに俺が自分でも悪役に見えすぎてて怖い!


・・・もうめんどくさい!と思いながらも

俺はのそのそと黒服Aに近づいていく、一応放って置けば

凍傷で勝手に死ぬといっても生き残られたりしたら面倒だ


俺はすでに虫の息ながら

幸せそうに微笑む黒服Aに向かって

鋭利な爪を振り下ろす・・・しかし



「待ってくれっ!!!」


・・・何か声が聞こえ

俺の爪はピタリと黒服Aに当たる寸前で止まる


・・・あぁ・・また面倒ごとがやってきた・・



進み方が早く着いていけない方すみません

本当はもっと丁寧に書きたいのですが

なるべく早く物語を進めたいため

ざっくり進めていきます

めんどくさいと思いますが

義兄弟達の茶番にもう少しお付き合い下さいw

そして、冒険者様が中々出てきてくれないのが

悩みどころですww

また、今回の新しいスキルの説明は

次回にさせていただきます!

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