謎の招待状
数日後
タニアに吉報がやってくる。
宴だ。
「タニア!喜べ」
「ああ!嬉しい、ありがとうロック!」
タニアはロックに飛びついた。
「あ、ああ……だが、この差出人は……?」
ロック様、タニア様へ、今宵宴が下の宇宙船であります。
お二人のお越しを我ら一同、心よりお待ちしております。草々。
タキトウリーゼより。
「……誰だろう?」
ロックはその差出名に見覚えはなかった。首を傾げるロック。
宴の紹介状をもらった二人。
タニアは、ルンルン気分で洋服を眺めている。
また、ロックの仕立てだが、それくらい、どうでもよい気分な様だ。
―ひょっとしたら、テリューに、
と、思っただろうかは、置いておいて、
タニアは、やっとパーティに行けると。それしか頭になかったのかも知れない。
宇宙船タキロウリーゼ。
中へ入る二人。
お決まりに、宇宙船の挨拶と、ネームチェックをしたのち、
「ドウゾ、オトオリクダサイ」
「ありがとう、行こう、タニア」
「ええ、ロック」
「ゴユックリ、ドウゾ……」
中は、城が中央にそびえたつ、在り来たりな様子。
「しかし、この名は……?」
いぶかしむロック。それも、そのはず、まったく知らない差出人だったのだから。
「どうしましたの?ロック」
「ああ、タニア。差出人の名前だが、知らない人でな……」
「?……まあ、そうですの?」
封筒をまじまじと見るロック。
―ふうむ……。
オーケストラが演奏を開始した。
「……まあ、いいか」
ロックはそう言うと、
「タニア、今日も楽しもう」
「ええ、そうね」




