第十一話 良い子の皆は真似しちゃダメだゾ☆by槐
槐「第三回! チキチキ、天文部による昼休み電波ジャック!!」
櫺「えっ、なにこれ!? 何かいきなりすぎないか!?」
槐「はい、みなさんこんにちは! 天文部部長の柊槐でーす! よろしく~☆」
櫺「何か槐が俺が今まで見たことのないハイテンションっぷりになってる!! まるで別人だ!!」
槐「ちなみに私の隣に座っているこの小煩いのは橘櫺とかいうゴミムシ以下のクズでーす☆」
櫺「なんだ、いつもの槐か。ちょっぴり安心したぜ」
槐「そして私の向かい側に座っているのは、右から順番に楓、梓、なつめちゃんの三人でーす☆」
楓「よ、よろしくお願いします。……うぅ、こうゆうのって緊張するね」
梓「お兄ちゃんは極度のあがり症だもんね~」
棗「でも楓さんの気持ちはわかりますよ。なつめも少しドキドキしてます」
槐「さらになつめちゃんの真正面でゴミムシ以下のクズの隣に座っているのがミチルでーす☆」
ミチル「………………(ペコリ)」
槐「さて、紹介が済んだから早速最初のコーナーに行ってみましょう!」
櫺「その前にこの唐突に始まったラジオ放送みたいなものの説明をしてもらいたいんだが……。昼休みに呼ばれて部室に来てみたら、机の上にマイクが六つ置いてあっていきなりこれだぞ。みんな知ってたのか? それに三回目って、一、二回目はいつあった?」
棗「知ってましたよ、一週間も前から。そして一、二回目はなつめたちもいつかは知りません」
櫺「一、二回目は誰にもわからないということだから置いといて、何でこのこと教えてくれなかったんだよ?」
棗「先輩さんがアドリブでどんなことをしでかすのかが想像していたらもう楽しみで楽しみで、教えるのを忘れてました」
櫺「そうかそうか。なかなかおもしろいこと言うなー、なつめちゃんは」
棗「れんじ先輩に言われたら終わりですねー、ふふふ……」
楓「二人とも笑いながら視線の間に火花を散らさないでください」
槐「うるさぁぁいっ! 静かにしなさい! まだ最初のコーナーすらいってないのよ!」
櫺「おっ、いつもの槐に戻った。相変わらず短気だな」
槐「うっさい、黙れ!」
櫺「ぐふっ!」
槐「…………さて、最初のコーナーにいっくよー☆」
楓・梓・棗『…………』
槐「最初のコーナーは、えーっと、……ミチルの占い?」
櫺「最初から占いかよ!?」
梓「おぉっ、復活した!」
槐「ゴメン、間違えた。最初のコーナーはリスナーから届いたお便りに天文部部員が、どんなに無茶な内容でも堪えながら答えたり、応えたりしていくコーナーよ!」
櫺「文章で表せばわかるだろうが聞いてるやつにはわかりにくい説明だな。それよりこんなグダグダでいいのか?」
棗「別にいいんじゃないですか?」
槐「最初のお便りはコレ! ……えー、“天文部の部長ってこれまでの話でほとんどパソコンをいじってるだけで、これといって活躍してないと思います。そんな人が部長でいいんですか?”」
槐「…………」
棗「部長さんが読み上げたお便りをビリビリに……」
梓「……あの~、ぶちょ、」
槐「次はミュージックコーナーだよー、みんなちょっと待っててねー★」
櫺「ちょっと待てぇぇぇぇっ!! にこやかに銃の安全装置を外して部室から出ていこうとするなぁぁぁぁっ!!」
槐「私にこんな公の場で恥をかかせたことを後悔させてやるわ……」
櫺「恐ろしいことを口にするなよ!」
楓「そうですよ! とりあえず落ち着きましょ?」
槐「後で絶対殺す」
櫺「どすの利かせた声でマイクに呟くな!! とりあえず次のお便りへゴーーッ!!」
梓「はい! えーっと……“楸先生ってどうなったの?”」
一同『…………………………』
櫺「つ、次だああああああっ!!」
棗「はい! れんじ先輩へのお願いです! “逆立ちしたまま腕立て伏せを七十一回!!”」
櫺「よっしゃああああああっ!! …………ってできるかぁぁぁぁっ!! てかやってもリスナーにわからないだろ!? しかも七十一って何だああああっ!! 中途半端すぎるわああああっ!!」
楓「一回のセリフでどれだけツッコミ入れるんですか……。ちなみにそのお便りってなつめちゃんが書いたやつだよね?」
棗「です!」
櫺「……いい加減怒るぞ」
ミチル「…………」
梓「さっきから一言も喋ってないですね、ミチルさん」
ミチル「…………(コクリ)」
梓「……喋る気ない?」
ミチル「…………(コクリ)」
梓「そうですか~、まぁ別にいっか」
楓「いや、よくないから! 頷いたりしてるだけじゃリスナーさんにわからないから!」
櫺「それより放送がまったく進んでねぇ!! これじゃあ昼休み終わるまでに終われないぞ!」
槐「それもそうね。そういうわけで最後のお便り。“最近櫺が楓のことをどうも思ってない気がするのですが、楓好きという設定はどうなったのですか?”」
棗「そういえば最近見ませんね、れんじ先輩が楓さんに言い寄ったりするところ。なつめ的には楓さんがそっちに目覚めてくれればとても嬉しいのですが……」
楓「さらっととんでもないこと言ったね、なつめちゃん」
梓「で、どうなんですか、先輩?」
櫺「もちろん好きだっ!! 前も言ったがオランダに行って結婚してくれっ!!」
楓「ムリに決まってるでしょ!! 全校放送で何言ってるんですか!!」
櫺「そうか……。だがな、俺は諦めないぜ。これが俺の答えだ」
楓「なに部長みたいにマイクに呟いてるんですか……」
槐「さて、茶番が終わったところで次のコーナーへゴー!!」
櫺「茶番って言うなよ!!」
槐「次は桐谷兄妹の“聞いてて殺意が湧く”のコーナー!!」
楓・梓『ええっ!? なんか聞いてたコーナーと違う!?』
槐「そんなわけで質問。仕事の出張で両親が家にいないことが多いらしいけど、普段家にいるときは二人で何してるの?」
棗「どーせイチャイチャしてるに決まってますよ」
楓・梓『そんなことないよ!』
棗「じゃあ何を?」
楓「えーっと、掃除したり、ごはん作ったりだよ」
梓「あとお菓子作ったり。クッキー作ったときは楽しかったね」
楓「そうだったね。オーブンの操作間違えて部屋中煙だらけになっちゃったよね~」
梓「そうそう! 煙が目に染みたり、ずっと咳込んだりして大変だった!」
槐・棗『…………………………』
槐「……さて、次のコーナーは、」
楓「ちょっと待った!」
槐「イヤだ」
梓「即答!?」
槐「言っておくけど、今それぞれこの学校の同性を敵にまわしたわよ」
楓・梓『…………?』
棗「つまり、楓さんは梓さん好きの男子を、逆に梓さんは楓さん好きの女子を敵にまわしたということです」
楓・梓『僕たち(私たち)ってそんなに人気あったんですか?』
槐「気づかなかったの?」
楓・梓『全然』
槐「そう」
棗「ちなみに楓さんは男子からも人気があります」
楓「笑えない冗談だね……」
棗「事実ですが何か?」
櫺「つまり俺の敵か」
楓「余計なことは言わなくていいです」
槐「さて、次のコーナーは“なつめちゃんのなんでもやってみよう!”のコーナー!!」
櫺「なんか真面目そうなコーナーだな。でもなつめちゃんがやるなら別だな」
槐「じゃあなつめちゃん。三分間時間を与えるからその間好きにやっちゃって!」
棗「わかりました! では早速ですが……」
三分後
楓「恐ろしい! 恐ろしすぎるよ! この人悪魔だ!」
梓「そうだよ酷いよ! ゴキブリだって生きてるんだよ!」
櫺「ゴキブリが! ゴキブリが可哀相だぁぁぁぁ!!」
ミチル「………………(グスッ)」
棗「そうですか? だってゴキブリを、」
楓・梓・櫺『言わないでぇぇぇぇぇぇっ!!』
棗「わかりましたよ」
槐「ゴキブリに同情させるなんて……、驚きだわ。多分この放送を聞いているみんながゴキブリに対して同情していると思うわ。そしてなつめちゃんは敵になるでしょうね」
棗「ゴキブリだって生きているってことをみんなに知ってもらいたかったんです。……だからなつめがその代償に嫌われても本望です」
梓「そうだったの、なつめちゃん? 私はそんな優しいなつめちゃんを嫌ったりしないよ!」
楓「そうだよ! 命の大切さを教えてくれたなつめちゃんは偉いよ!」
棗「嬉しいです」
槐「なつめちゃん……、神にでもなる気かしら?」
櫺「だな。ファンクラブじゃなくて宗教団体になりそうで恐えーな」
槐「……アンタ元に戻ってるわね」
櫺「俺へのマインドコントロールは、発動した相手ターンが終了したら元のフィールドに戻るからな」
槐「……なんのカードゲームよ。それより放送よ。次は櫺のコーナー」
櫺「そういえばこれって放送だったっけかー、って俺のコーナー?」
槐「“櫺に無茶ぶり”のコーナー!!」
櫺「無茶ぶり!?」
槐「簡単に説明すると、ここにいるゴミムシ以下のクズがどんなに無茶なことだろうと拒否することも出来ずに絶対にやらないといけないっていう服従のコーナー」
櫺「最初のコーナーの対象を俺だけにしただけじゃないか!?」
槐「だから?」
櫺「やる必要なくね?」
槐「次はミチルの占い!!」
櫺「ちょっと待て!!」
槐「なに?」
櫺「そこはイヤだと言っているのを無視して無理やりにでもやらせるとかじゃないか?」
楓「どこのお笑い芸人ですか……」
梓「やりたかったなら文句言わなきゃよかったのに」
棗「ですよねー」
櫺「べ、別にいいだろ」
槐「わかったわ。なら、とっておきを見せてやる!」
梓「なんか今のセリフで、FFのどこぞのエースを思い出したよ」
楓「そうゆうのいらないよ、梓」
槐「そんなわけでこの熱湯風呂に入ってもらいます!!」
櫺「どっから現れた!?」
槐「細かいことは気にせずにどうぞ、どうぞ」
櫺「いやいや! だからリスナーに伝わらないって!」
棗「じゃあなつめが入ります」
梓「いや、私が入る」
ミチル「…………(スッ)」
楓「いや、僕が……」
槐「大好きな人が代わりに地獄を味わってくれると……」
櫺「…………………………」
一同『…………………………』
櫺「…………だーーーーっ!! じゃあ俺がやる!!」
一同『どうぞどうぞどうぞ!!』
櫺「だろうなっ!!」
槐「さあ櫺!! 己の強さを全校中に見せつけてやるのよ!!」
櫺「いや、もうわけがわからないんだが……。ってかこうなったらもう自棄だーーーーっ!!」
梓「おぉっ! 勢いよく熱湯風呂にダーーーーイブ!!」
槐「ここで一旦ミュージックだよ☆」
櫺「なにっ!?」
残○な天使のテーゼ フルver.
櫺「くっ、……酷い目にあったぜ」
楓「びしょ濡れですね」
棗「水も滴るいい男ですね~」
櫺「心にもない一言ありがとよっ!」
槐「さて、今までやりたくてもなかなかできなかった、櫺を熱湯風呂に落とすことができて満足、満足。そんなわけで次のコーナー!!」
櫺「結局お前の自己満か!!」
槐「さて最後のコーナー!! よく当たると評判の“ミチルの占い”!!」
ミチル「……よろしくお願いします」
梓「やっと喋りましたね」
ミチル「今日は星座占いで明日の運勢を占いたいと思います。では早速、……ズバリ言うわよ」
櫺「その言葉懐いな」
ミチル「さそり座は…………………………いや、やっぱり何でもないです」
櫺「ズバリ言うんじゃねーの!? すごく気になるじゃないか!!」
ミチル「言ったら多分この世からさそり座の人がいなくなると思われるので自粛します。とりあえず明日は家から出ないで下さい」
櫺「自粛すんなよ!! さそり座の人どうなるんだ!?」
ミチル「さて、山羊座の人は人生のすべての運が明日に集結しているため、今までに類をみないぐらいにハッピーな一日になるでしょう。そのかわりそれ以降は平凡以下の日常をおくることになるため、あしからず」
櫺「それはそれでイヤだな」
ミチル「その他の星座は面倒臭いので割愛します」
櫺「おい!」
槐「そんなわけで第三回電波ジャックはこれにて終了! それじゃあみんな、ばっはっは~い!(ともだち風)」
櫺「なにその20世○少年みたいなお別れの仕方!!」
楓・梓・棗・ミチル『ばっはっは~い』
櫺「えっ!? 練習済み!?」