鏡
ある日突然、私の世界は色が変わった。
今まで水色だったはずのものが濃い青になった。
寂しいとは思わなかった。
私の瞳は、色彩を本当に周囲と同じように映しているのだろうか。
私は幼いころから今まで、泣いてばかりだ。
友達には仲間はずれを受け、家族に泣きついていた。
そんな日々は、爆音と共に崩れていった。
いつからか、正確には覚えていない。
確か、小学の3年か4年の頃だろうか。
僕は親に暴力を受けた。
友達も、相談できる人も、私にはいなかった。
その時に思った。
人というのは、ここまで狂えるのか、と。
僕には今弟がいる。
暴力が始まる少し前に、弟は生まれた。
弟は猿だった。
気に食わないことがあればぎゃんぎゃん喚く、猿。
猿に失礼かもしれない。
そう思えるほど、弟は酷かった。
泣いたら叩かれた。
弟は叩かれなかった。
幼い……というには少し歳を取りすぎた頃の僕は思った。
どうして弟だけ、と。
弟は優遇されていた。
私のクリスマスプレゼントは本以外なかった。
弟は何でも好きなものを買ってもらえた。
羨ましかった。
男に生まれたかった。
自分はどうして女なんかに生まれたんだ。
自分として生まれたことを憎んだ。
名前も被る。
年齢差の大きい弟がいる。
暴力をする親もいる。
挙げ句の果てに、友達はいじめっ子に取られた。
そんな人生はもう、いらなかった。
自殺未遂を犯した。
周りが必死で止めるのを見るのが楽しくなった。
大嫌いな学校、大嫌いな先生、大嫌いなアイツら。
その全てに迷惑をかけたかった。
それから僕は、1週間に1回は学校で自殺未遂を犯した。
それが1年は続いた。
生きろと言われた。
いじめを訴えてもいじめじゃないと言われた。
もし何かが違えば、私は楽しく生きられただろうか。
何が違えばよかったんだ。
今、私は受験生になった。
煩い家に、帰りたくない。
助けなんかいらない。
私はただ、
死にたいと願った。
一人称変わるのは作風みたいなもんなんで許してください。




