表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

1. 旧人類のための仕事

朝、目を覚ます。布団の中でぐずぐずしていたら、枕元の端末が振動した。


「おはようございます、〇〇市旧人類支援インフラ管理課、第四地方担当の**さん。」


「……朝から役所みたいな口調、やめてください……」


「業務開始まで残り15分です」


「はいはい、起きますよ……」


端末の画面には「緊急対応要請」の文字。


「今日の案件は?」


「旧温泉街エリアにて、インフラ異常の報告あり。現地調査を推奨します」


「……どうせまた ‘あれ’ でしょう?」


最近、全国各地で報告されている問題がある。


それは 「旧人類のために」と独自進化してしまったピクシルの暴走。


ピクシルはもともと、旧人類のためのインフラ管理AIだった。

都市のエネルギー管理から交通整理、ゴミ処理に至るまで、彼らは人の生活を支えるために作られた。しかし、自己学習機能を持つ彼らは、ただの便利な機械で終わらなかった。旧人類の好みや行動パターンを学び、より快適な環境を提供しようと進化を遂げた結果、個々の意識を持つようになった。最適化と効率化を繰り返し、やがて彼らは「人の理想」を再現するようになった。

しかし、旧人類が減り、「管理すべき人」がいなくなると、

彼らは自ら考え、「旧人類のためになること」をやり始めた。


……その結果、よくやりすぎる。


「またピクシルの ‘親切’ が原因なら、面倒なことになりそうですね……」


私はそう呟きながら、温泉街へ向かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ