第九十話:どうすればいいのだろうか
語り:レクス
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都市の入り口でまっていた人物
アースの修理を担当してくれる人物が
まさかの繋がりがあったとはね
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彼女が回復するのをまってから、ようやく話を戻すことができる。
「失礼しました。わしの名はヴァド。上級技術士の称号を持っておりますじゃ」
・・・うん?
「そして自分が秘級技術士のリーデルです!よろしく!」
笑顔の敬礼がとんでも発言してきた。
「えーと・・・」
そう思って、ヴァドという男性を見る。
「まあ、わしも見た目だけでは貫禄がありそうと思われますがな・・・彼女がわしの上司で間違いないですぞ」
なんとまあ・・・。
「それで・・・とりあえず話をゆっくり聞きたいし、メイルのことも見たいから都市の中に入ろうか」
そう言うと、彼女はこちらのトレーラーに向かって歩き出す。
「・・・あれ?そこの扉から入るのでは?」
「うん?ああ、始めてくるとそこからだと思うだろうね。行けるけど・・・時間かかるよ?」
「どういうことでござる?」
レヴァイがそう聞くと、苦笑いしながらヴァドさんが答えてくれた。
「技術都市という名だけあって技術者の塊なのですよ。あまりお目にかかったことがないものを見ると包囲してくるので。このトレーラー・・・わしらも見たことがないものなので絶対包囲されて質問攻めでしょうな」
うん。時間かかりすぎそう。
「今回は、相手が相手だからね。直通ルートの使用を許可してもらってるから、そっちから行くの!」
そう言いながら、彼女はトレーラーに進んでいく。
とりあえず、全員トレーラーに戻って彼女の誘導に従って移動する。
東側に回り込んで・・・そっちの入り口を過ぎてさらに進んで・・・ってこの先入り口ないぞ?
そう思っていた時だ。
なにやら都市の中から巨大な音が響きだした。何かを知らせる鐘のような音だ。
鳴り出してしばらくすると、塔の壁面が倒れてくる!?
ゆっくり、ゆっくりと倒れてきて・・・塔から外壁に伸びる橋のようになった!?
「驚いた・・・これは知らなかった」
アンキセスが驚いた表情のまま固まっている。
ラウニィもびっくりしたって表情をしてる。彼女も知らなかったようだ。
「これが、秘級技術士のブロックへ直通でいける専用ルートですじゃ」
すごいな・・・純粋にびっくりした。
「まあ、これ一度落とすと元に戻すのに必要な魔力補給に5日かかるんだよね!」
そんなことを言いながら、リーデルさんが戻ってきた。
メイル待機場所に行っていたようだ。
なんでも、事前に少しだけ見ると言っていた。技術者だなぁ。
ただ・・・表情が少し気になる。
「あの・・・何かありました?」
僕がそう聞くと、彼女は少し考えた後答えてくれた。
「うん。・・・正確に確認したわけじゃないし彼に聞いたわけでもないから確実じゃないんだけど・・・。彼、アースリッターだっけ?彼を直すのはかなり難しいと思う。完全には多分無理かもしれない」
・・・マジですか。
橋を進んでいくと、その手前で下に降りる坂が出来ていた。
どうやら、この下すぐに秘級技術士たちのエリアになるようだ。
一番建物の間隔が離れて立っている場所。それぞれの大きさは・・・えらい差がある。
そんな中、案内されたのは比較的小さめの建物だった。
「他に比べて・・・その・・・」
アンキセスが言いにくそうに言おうとするが、それを察して先にヴァドさんが教えてくれた。
「まあ、こじんまりとしていると思われるでしょうな。と言っても、2人だけで管理しておりますのでこれ以上大きいと老体には堪えますのでな」
「・・・現役の技術士より体力有り余ってるくせに」
リーデルさんがボソッと独り言いった瞬間、スパナが彼女の頭に飛んで行った!?
「クワーンッ!」といったいい音がしたけど・・・。
「・・・うん。よくあれで無事。怖い」
ラウニィが少し引いてる。
レヴァイも心配そうな顔になってる。
「問題ありません。しょっちゅうやっておるので鍛えられております」
「単に魔力で壁作って威力抑えてるだけだよ・・・それでも痛いからやめてほしいんだけど!」
リーデルさんが頭をさすりながら言う。
どうやら、向こうとでは魔力の使える幅も違うようだ。
そうこうしているうちに、トレーラーから3機のメイルと1機のスクワイアがおろされる。
足元は工房備え付けの台座になっており、その上に乗せることでそれなりのレベルまで状態確認ができるそうだ。
後で聞いたのだが、彼女が基礎開発をしたそうで都市の技術者が橋梁して完成させたそうだ。
仕事の効率化が飛躍されて助かっているとのこと。
「・・・さて、ある程度はでたけど」
リーデルさんがそう言って手元の資料を見て、アースを見上げる。
「アースだっけ?・・・君の間隔で構わないけど、この情報に間違いはなさそうかな?」
【拝見する。・・・ふむ。ほぼ間違いないと証言しよう】
「そっかぁ・・・」
さすが、過去のメイルの技術も習得しているとあってアースと普通に会話している。
「な・・・ななな・・・なんで、メイルが喋っておりますのじゃ!?」
あ、ヴァドさんは普通に驚いてた。
「うん?・・・ああ、聖武具霊クラスだと普通に会話できるよ。教えてなかったっけ?」
「聞いておりません!・・・まったく。それで、何か問題でもありましたかの?」
「うん。トレーラーで確認した内容が間違いなかったってことがわかった」
それはつまり、完全修理が無理という事・・・?
「他の2機は微調整でいける。けど・・・長年、彼の関節部分・・・人で言う骨だけど。そこが整備不足で劣化している。今すぐどうこう、って言うのはないけど。あまり連続しての戦闘とかには耐えれそうもない状態かな」
「ふむ・・・人で例えると問題発言なのですが、人工物と入れ替えるみたいな方法で新しくすることはできないのか?」
アンキセスが少し言いにくそうにしつつも聞く。
「できなくはないけど、武具霊とメイルの関係も人体と似たようなものだからね。意思と言う名の神経が伸びている。それを一度切って新しいのに付け替えるという事は・・・」
「・・・うん。馴染むのに時間がかかる」
「そういうこと。長年かけて繋いでならしていくから・・・人の寿命じゃ待てないよ?ある程度でいいならいけるけどそれだとアースの能力を制限し続けないといけない。聖武具霊のメイルクラスだと、本当に数代にわたって同じくらいの騎士が慣らしていくって聞いたことあるくらい」
これはこまった・・・どないしよ。
レイセリオの技術士達
珍しいものを見ると群がる、包囲する、触る、弄る、中には分解する者もいる。
分解しても元に戻すのだが、何しろ時間がかかる。ばらして調べて納得して戻すという工程を1つのパーツに1時間かけるのが普通。
都市中央への直通橋が作られた最大の理由がこの連中である。
なお、お抱えのメイル乗りを必ず2,3人抱えている。新しい技術品の実験や新しい装備の実験をしてもらうためである。複数人いる理由は「失敗して負傷する可能性がある」から。代わりに給料はかなり高額。危険手当付き。




