第八十八話:考察
語り:レクス
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話に聞いていたように
縄張りを通っているとは思えない状況
だが、それが気になる
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その後、トレーラーが進む進む。
けれど、両側から襲撃は受けることなく進むことができた。
「・・・どうも気になるでござるな」
レヴァイが難しい顔をして考えている。
どうやら、彼も何か気になるようだな。
「なにが気になると?」
アンキセスが不思議そうな顔で聞いてくる。
運転しながら、ラウニィも耳をそばだてているようだな。
ここは・・・
「僕も少し気になることがある。状況確認に少し話しよう」
「・・・うむ。名案でござる」
そう言って2人して机に座って対峙する。
「・・・こうしてると、あの時を思い出すでござるな」
「・・・あの時?」
アンキセスが不思議そうに聞いてくる。
「うむ。レクス殿と初めて一緒に仕事をした時なのでござるが・・・。依頼は完了していたのだが、どうしても気になる状況が残ったでござった。それで、2人で酒場で状況確認をしていると不意に疑問点が浮かんできたでござる。ならばと調べたらとんでもないことが発覚するという結末に至った次第でござるよ」
「若干違う点もあるが・・・まあ、そんな感じだった。ようするに、2人の違う視点からや意見の話し合いで何か気づくことがないかを今からやってみようという感じだね」
「・・・うん。興味ある」
「うん。俺も興味でてきた。何か気づいたら言うようにしようと思うが・・・いいか?」
2人して頷いて・・・そして始める。
「まず、魔獣たちの行動。縄張り争いは不思議な光景じゃないし、縄張りを主張しているのなら侵入してきた相手を攻撃するのは間違いでもない」
「うむ。その点については異論はないでござる。・・・だが、妙な点は『両方から』同時に襲われる点でござるかな」
「・・・うん。それについては1つの予想がある。先に攻撃をするようになったのが猿獣のほうだった」
ラウニィの発言で猿が先に攻撃をするようになったとわかった。ならば・・・
「それで1つ予想ができた。狼獣たちが『自分たちが後で相手にしてもかまわない』とプライド傷付けられたかしたんだね」
「それは、俺も聞いたことがある。恐らくそうではないかと」
「ふむ・・・。この点についてはおかしそうな点はなさそうでござるな」
「・・・いや。それでも狼獣は数が多い。『人』と『猿獣』同時に襲うだけの数がいてもおかしくない。なのに『人』だけ襲うのはどうかと思う。ちなみに、この通り方を見つける前は襲われた人はいたの?それで、その人がいたとしたら結果はどうなったか情報はある?」
そう聞くと、アンキセスがしばらく考えるそぶりを見せ・・・回答してくれた。
「俺が知ってる内容だと、襲われた人々はいた。商人。バウンサー。騎士団。どれも襲撃を受けている。その中で撃退できたのは、やはりそれなりの規模で行軍していた騎士団だけだ。後は全員、奴らの胃袋の中・・・うん?」
そう話しているときに、アンキセスが何かに気づいた。
「・・・ラウニィ。そちらの国でこの襲撃で死亡した人のその後の情報あるかな?」
「・・・うん。それに気づいた。猿の餌になった人いない」
はい。
1つおかしい点が見つかりました。
「つまり、魔獣2種類に攻撃を受けるけど殺害された人を餌にするため運んでいくのは『狼獣』だけということか。なんで一緒にいた猿獣はそれをしなかった?」
「考えらえることは2つ。1つは介入前に仕留めた狼種を餌にした。1つは『山に餌となる何かがる』ということでござる」
「まあ、元々『猿獣』は人種を餌にしない傾向があるみたいだけど・・・どうなんだろ?」
「・・・うん。あるだけでしないというわけじゃない」
うーん・・・難しくなってきた。
「人だけ襲う理由から、餌の話にいったから疑問が増えたな。結論として、猿に殺された人はいたのか?」
「・・・うん。餌になった人いないとは言ったけど、殺された人はいた」
殺して、狼に餌としてあげる。
「・・・縄張り争いしてる相手だから、そんな個体数増やすようなことするのか?なにか理由がありそうだな」
「うむ。そして両種ともに人を襲い殺したことも発覚。なのに、人を襲う時だけいがみ合いが起きないという疑問点が生まれたでござる」
「・・・なるほど。すごいな。これだけの話しただけで2つも疑問点がでてきた」
「・・・うん。この2つの答えが出たらどうなるんだろ?というか答えでるのかな」
少し考える・・・。
「恐らく、答えを出すには『猿獣』のことを調べる必要があるかな」
「・・・うむ。同意見でござる」
「その理由は?」
アンキセスが聞いてくるので答える。
「「縄張り争い中に先に他者を攻撃し始めたのが猿獣だが、後の取り分は狼獣のほうが多いから」」
「・・・うん?それでなんで猿を調べることに?」
「状況だけ見ると狼獣のほうが得をしているように見えるのは間違いない。けど・・・それが不自然に思えてしかたがない」
「先にちょっかいをかけ始めたにもかかわらず、猿側に得が少なすぎるでござる。なのに、いまだに争いが続いている。餌を譲っているのだから、猿獣のほうが劣勢になっていてもおかしくないのにでござるよ」
戦で重要なのは食料だ。それを相手側に譲るくらいの何かがあるという事か。
先に攻撃を開始した方より、後から攻撃し始めたほうが取り分が多い。この辺りも理由がありそうな気がする。
それらを合わせると
「猿獣側のほうが不自然な部分が多く目立つ。それを見つけないと・・・なにかマズイ状況になってもおかしくない気がする」
中でも語られておりますが、猿獣が人を捕食しないわけではありません。
ただ、それをするのは荒れ果てた土地近くの山間部に住むモノたちだけで通常は食料にしません。
この地の猿獣たちは、捕食しない側の方にあたります。
それでも起こる状況・・・回答はもう少し後。
※お詫び:人物名が覚えきれなくなったので最初から読み直して人物名を書きだしていた時に発覚。序章の女性キャラの名前が途中で変わってる部分がありました。修正済みです。




