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Connected Stories ~繋がる物語~  作者: requto
序章 始まりの物語
9/156

閑話:黒幕たちの雑談

語り:なし


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー


首謀者たちの思惑


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

『どうですかな?その後のそちらの様子は?』


通信魔道具越しに2人の男が話をしていた。

1人はバーゼ子爵。ヒューレ侯爵の領地分割譲渡により男爵から上がった男。

1人はドルド伯爵。上記と同じ理由で上がった男。



「順調ですよ。計画の準備は着々と。やはり3つの領地から集めると金は集まりやすいですなぁ」

『そうですか。我らの計画の要となる場所はもうすぐ完成といったところなのですね』

「ええ。それに手ごまとなる奴らの集まり具合も上場。元々野良で集まってたやつら、金をちらつかせればすぐに飛びついてきましたよ」

『それはいいことですな。こちらも同様ですが。所詮盗賊になったやつらなど金の前では無力ということですね』


そういった、2人は笑い合っていた。


『ところで、1人とりのがした令嬢の行方はつかめましたかな?』

その発言に、バーゼ子爵はあからさまに不愉快な顔を見せていた。

「いえ。どうやら家にいた中でも上位に位置していたやつらが手引きしていたようで・・・まったく不愉快極まりない」

『なるほど。こちらでも情報を集めてますが、どうやらこちらの領地までは来ていない様子。そちらのどちらかの領地にまだ潜伏しているかと』

「おそらく、この地でしょうな。やたらと家族愛の強い奴らだったようですから」

『なるほど。まあ、何か掴みましたら連絡しますよ』

「ええ、計画が狂わされるのも冗談ではありませんからな」


そう言って、2人は2週間後くらいに計画の最終段階に入れるだろうこと、その頃に再度通信で段取りの確認をすることを話し合い終了した。



「・・・まったく、不愉快なことを思い出させよるわ」

バーゼ子爵は忌々しそうな顔で通信具を睨みつけていた。


自分が目をつけていた女を横取りしただけでなく、3人も子供を産ませた憎しみ極まりない男をでっち上げの証言で排除したまではよかった。

女も罪に問われそうになったが、上手いこと国王に温情を与えさせることによって自分のところに来させることができたのもよかった。

しかし、女は自分を拒んだ。命の恩人である自分をそんな状況であっても拒んだ。


だから、無理やり自分のものにしようとした。抵抗はしなかったが、声は終始出さなかった。

イライラした。

だから、殺した。自分のものにならないのならと殺意を向けたが、それでも拒んだ結果だ。

達成感などなにもない、ただ不愉快な気分だけが残った。はっきり言ってしまえば、あったのは自分を拒み続けたことに対しての怒りの感情だけだった。

それは収まる気配がなかった。なにかにぶつけないと収まりそうもなかった。

いっそ、伯爵に渡した2人の男の内1人を送ってもらって女の姿を見せつけながら痛めつけてやろうかとも思った。1人生かしておけばよかっただろうから。

しかし、伯爵が先に憂さ晴らしで殺していた。自分が楽しんだ後、女を回す予定だったのがくるったからだと言っていた。


バーゼ子爵は、自分の怒りが収まりきらなかった。だから「別の」ものに対して行動することによって少し収めることができていた。


されどここで更なる情報。死んだと思っていた娘が生きていることが判明。女と一緒にこちらの領地に送られる際、盗賊の襲撃を受けてそのどさくさで逃走したと話は聞いており

そのまま死んだと思っていたが。


だから、今も手下を使って探している。


「ねえ、父上。さっきのはあのいけ好かない伯爵?」

そう言って部屋にやってきたのは男爵の1人息子である。典型的な悪ガキとった表情をしている坊ちゃん。

「ああ、そうだ。小娘は見つかったかとな」

「ああ・・・人数増やしてるんだけど中々見つからないね。早く遊びたいのに」

「まったくだ。私とお前、どちらが先に孕ませるか競争しようと楽しみにしてるのになぁ」

「まったくだよ。無能な手下たちで困るよね」


この場に、執事長なり騎士長がいたら速攻斬りつけるような会話を平然としていたが、そこにはほかに誰もいなかった。


「ところで、計画が上手いこと言ったら父上がこの国の王様になるんでしょ?」

「ああ、そうだよ。私は子爵などという小物で終わるような男ではない。国王になるために生まれた男だからな」

「そうなったら、色々と改革してほしいことあるから。今から本当に楽しみだよ」

「そうだな。・・・とりあえず、まずはその権力を使ってあの女をなんとかしないとな・・・」

「・・・そうだね・・・じゃないと楽しみがなくなるよ」

2人して少し暗い顔をしていた。


そこで、ふと息子はあることに気づいた顔をした。

「けど、位でいうなら、あの伯爵が国王になっちゃわないの?」


それに対して、子爵はいやらしい顔をして答えた。

「今回の騒動の実質的首謀者としてあの男には全ての罪をかぶってもらうのさ。そのための罪状などを書いた書類も用意しておる。我ながら会心の出来のがな」

「そっかぁ。じゃあ、父上が言うなら大丈夫だね。色々とやっちゃうけど全部あの男の手引きってことにしちゃえば解決ってね!」


2人の欲まみれの会話はその後もしばらく続いていた。



そんな2人は知らない。


伯爵もまた、国王の地位を求めていることを。

そして同様に、男爵に騒動の責任を取らせて処分するつもり・・・ではなく計画の最終段階で手下に殺害させる計画も立てていることを・・・。


そんな、欲まみれの男たちの計画に必要とされる新領主館。



その地下室には



無数の鉄の残骸と



価値を台無しにするほどの

大きな傷をつけられた

1枚の巨大な「盾」が無造作に立てかけられていた・・・


そろそろ ちゃんと読み直さないと

キャラの爵位がおかしいことになってる心配がでてきた


黒幕たちもまあ、なにか計画してますよってお伝えするだけの話

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