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Connected Stories ~繋がる物語~  作者: requto
6章:旅立ち
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第八十三話:向かう場所

語り:レクス


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

彼の叶えたい願い

それは、ある場所に行くこと

彼らは、そこがどういう場所か知っている

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

「・・・話の流れから察するに、彼らは向かう先を示そうとしている?」

レヴァイが少し考えた後いった。

「うむ。我々はアースがどこに向かおうをしているのかを知っている。・・・それは騎士に選ばれた彼も知っているのでは?」

国王がそう言うと、5人の視線がこちらを向いた。

まあ・・・今更隠す必要もないか。

「確かに、僕はアースから聞いている。叶えたい願いがある・・・それは『ある場所に行くこと』だ」

「それがどういう場所であるかも聞いておられるか?」

女王が聞いてくるので、頷く。


「精霊炉との契約が解除された武具霊の集まる地」

そう言うと、5人から驚きの声が上がった。

「契約が解除されたって・・・アースは契約中なのでは?」

トロアさんが疑問に思ったのだろう聞いてくる。

「確かにアースの契約は解除されていない。けど・・・メイル誕生時代からこの世界、あの国を見守り続けてくれていた存在だ。そこに今どれだけの武具霊が戻っているのか・・・そして、自身と同じ聖武具霊たちとの再会を願っている」

それが願い。


「かつて共に戦った仲間たちとの再会、それがアースの叶えたい願いです」


そして

「アースはそこのことは知ってますが、行き方を知りません。契約解除と同時にそこに転移するとのことですが・・・なぜか彼はそうならなかった。ただ、彼にとってこれが『最後の旅』になるかもしれないからできれば今の足で向かいたいというのも彼の願いです。

教えていただけないでしょうか?そこがどういった場所なのかを」


そういい、頭を下げる。

【我からもお願いする】

アースも頼んでくれた。


「もちろんだ。他にもそう言って向かったメイル達がいる。同行した者たちから色々と情報を集め、

我々はそこがどういった場所なのかを知った。それを教えることも、我々の定めた契約に含まれておる」

そう言って目配せをすると、メレディアさんが立ち上がる部屋に備え付けられていたこの大陸の地図の場所へ移動する。

「まず、目指す地のことをお話します。そこは『精霊の森』と呼ばれる場所。武具霊の眠る地です」

そして、地図を指さす。

「ただ、この森は向かう武具霊によって行き方が違うのか・・・同じ場所で発見されたことが例外除いてないそうです」

なんと・・・?

「森から出てきた同行者の話を総合すると、森の位置は同じ場所なのですがそこへの行き方が違うようで・・・。当然ながら、出てきた森に戻ってもその場所にはたどり着けなかったそうです」

【補足するなら、その森にいる「意思を持つ武具霊」に認められた契約者なら直接入れる】

「ありがとうございます。今後、説明の機会があれば付け加えておきましょう」

そう言って次に、メレディアさんは地図の色々な場所を指さしていく。


この国のすぐそばにある森。

北に進んだ国にある遺跡。

そのさらに北に向かった先にある湖。

北東に向かった山脈。

そして、山脈を超えた先にある森。


「今指さした場所は、その入り口が発見された場所の例です。今回このどこかにあるのかどうか・・・それは不明です」

なるほど。

「そして先ほどの質問の答えですが・・・」

そう言って、ぐるっと円で囲むように「山脈よりこちら側」を示した。

「我々の国王がもつ権力で他の国が融通してくれるのは山脈のこちら側だけ、ということです。

場所が山脈の向こう側になると・・・お渡しする証明書の効力は半減するでしょう」

そういうことか。

納得できた。



そして、最後にと言いメレディアさんはとある街を指さした。

「最初はこの街に向かうといいでしょう。この大陸で向こう側の情報も入手でき、尚且つこの大陸で一番メイル技師のいる街です。ここでなら、現状よりアースリッターの整備不調を直せるかと。旅をしていくには必須の場所かと思います」

うん。間違いない。


【感謝する。確かに今の状態はこの先不安ではある。・・・だが、過去のメイルの修繕技術を継承しているものがいるのか?】


そう。

今のメイルは一部「改悪」されたと言っていい状態なのだ。

特に僕たちの大陸のメイルが最たるもの。

魔銃の発展によりメイルの損害は減ったのだが、それをさらに減らすためにと魔銃の研究が進められた。

結果、性能は飛躍的に向上していったが生産に必要な素材の価値が上がってしまった。

そこで、メイルに手を入れられることになった。

メイルの生産コストを落とすことで素材の消費や費用を抑えようとしたのである。

結果としてそれは成功したが・・・メイル自体の出力は低下した。

魔銃を扱う分には影響はなかったが・・・近接戦を仕掛けようとすると出力不足で今まで止めれていた体当たりに弾き飛ばされることになったそうだ。

なので、向こうの大陸ではもっぱら「魔獣の攻撃は避ける、もしくは接近される前に倒せ」という教えが広まった。

・・・旅団の団長達が敗北したのもこれが理由。多数の魔獣に集団で襲われたら接近される前になんて無理。

コスト削減と回避率優先で装甲も旧来のものより薄くなっているのが追い打ち。

もちろん接近戦のできるメイルを製造している場所もある。レヴィアのいた地方が恐らくそれだろうね。

そこで作られたメイルとの近接戦なら・・・恐らくファルサラの騎士でも勝てないだろう。パワーに明確な差が生まれているから。

そんなメイルの技術変化が一番わかりやすい例を挙げたけど・・・他の大陸も大なり小なり変わっている。


アースの素体は、その変化が起きる前のものと思われる。

その頃のメイルの知識がないと、修繕など無理じゃないかな・・・?

「いますよ」

あっさり返された。

「その街・・・都市と言える場所なのですが、代々その技術を継承している家系が存在しております。

そこに頼めば・・・完全とはいかないかもしれませんが、ある程度までなら大丈夫かと」

まあ・・・継承される過程で抜け落ちた部分があったりするかもしれないよね。

そんなことを思っていると、グリアス王国騎士団長がこちら側を見る。

いや・・・トロアさん達のほうを向いている。


「・・・違うとは思うのだが・・・レヴァイ殿。貴殿は何か知っているのではないかと思えてしまうのだが、どうだろうか?」

「えっ?」

話を振られたレヴィア自身が一番驚いていた。

「なぜ拙者が・・・?拙者は別大陸のものでござるよ?」

「そうなのだが・・・部屋に入ってこられた時から気になっていたのだが、そのメダル」

そう言われて思い出した。

そういえば、最初に会った時に身に着けていなかったメダルを首から下げていたな。



「そのメダル、今話に出ていた『技術都市レイセリオ』の上級技術士以上の者の証なのだがね」


精霊の森


武具霊は基本、人との契約ではなく「精霊炉との契約」をしている。

例外は「意思を持つ武具霊」のみ。彼らはその意思をもって、自分と共に戦う騎士を選ぶ。

精霊炉が破壊された時、契約が自動的に解除されることとなり森に帰る。


精霊の森は各大陸に必ず存在している。それ故にメイルの誕生につながった。

それぞれの大陸にあり、それぞれ「別の森」なので元々の大陸にある精霊の森がアースリッターの目的地ではなかった。


また、武具霊は精霊炉と契約した状態でなければ海を越えることはできない。

どういうわけか、渡った先で精霊炉が破壊された時は「その大陸にある森」に帰る。元々いた大陸の森ではないのだが・・・その理由は現在も判明していないとされている。


ぶっちゃけ、人々は同じ森という認識の方が強い。

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