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Connected Stories ~繋がる物語~  作者: requto
5章:希望(?)の船出
74/186

第六十八話:繋がる必要のない話が繋がった

語り:トロア


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

正直呆れた

間違って渡したほうもだが

そのまま碌に確認しないで乗った奴らにも

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

「「「・・・はぁ」」」

俺、エリアさん、ライヤーが同時にため息をついた。

レイですら、目を片手で覆って上を向いている。


ありえない・・・本当にありえない。

そう思いながら、目の前の発券所トップさんとやらかした新人君を見る。

額に汗流しながら笑顔で見てくるおっさんと、再び拳を撃ち込まれて頭を押さえている涙目の青年。


「まさか・・・探し人の行先はわかったが、その理由が何とも言えん」

「そうだな・・・まさか、ちょうど渡し間違えられた奴がそうとは」

「ええ・・・しかも、乗船時に担当が1人なのを見て間違いないか聞いたにもかかわらずチケット確認しないで『間違いない』と回答しているとは。その辺りの教育を怠っていたのでしょうかね・・・」

「それ以上に驚きなのは、その前に同じことやらかして船に乗った人物が知ってる奴だってことだよね」


エリアさんの言う通り。

まさか、1回目の人物がファルサラで別れたレヴァイだったとはね。

調べたところ、彼の持っていたチケットとレクスのチケットの引換チケットが同じ国宛で発券されていたという。

もしかしたら・・・どこかで2人は会ったことがあり、その時にレクスがチケットの1枚を渡した可能性が?


嘆いても仕方がない。

気持ちを切り替えて、目の前の人物に眼を向ける。

・・・祭りの当日だってのにまったく楽しくない話だ。

「それで・・・恐らく言いたいことはわかるけど聞かせてもらおうか?」

そういうと、トップさんはいきなり土下座した。

「お願いします。乗船チケットお安くしますので、向こうへ渡って事情説明お願いできませんでしょうか?」



まだ少し人がいる場所での土下座はさすがに勘弁してほしかった。


そんな感想を抱きつつ、詳しい事情を聴くために代表室に移動した。

「いった国が問題なければよかったのですが、女王国に男性1人送り出したなど問題以外のなにものでもありません。

すぐに、かの国にある連絡用魔道具に通信を入れたのですが・・・つながらないのです」

「故障か何か?」

「ええ。他の担当に話を聞くと、わたしが休みの日に向こうから連絡があったそうで。調子が悪いから1週間ほど連絡が取れなくなると。こちらが祭りの期間に被って申し訳ないと言伝を受け取り、負荷を減らすために接続を一時的に遮断したそうです」

「・・・その担当も報告忘れてたのね」

「はい。なにしろここ最近の業務の多忙さと言えば・・・受付の表情で察していただけるのではないかと思いますが」

「よーくわかる。ほとんどが幽体離脱してもおかしくないレベル。あんたは・・・そうでもなさそうだが?」

「わたしは、一応ここでの経歴が長いですからね。ダントツで。なので繁忙期でのペース配分はなんとなくわかります。まあ、それでもここ1週間の激務は異常でしたが」

まあ、確かに「他よりマシ」って感じに見える。


「話を戻しまして、そういうわけでかの国と連絡が取れず。他の港町に事態を伝えてそちらから連絡してもらおうかと思ったのですが・・・それをする余裕もないまま今日。

1人目の方には申し訳ないですが、本日になら対応できるだろうと思っていた矢先に2件目が起きたわけです」

そう言うと、扉がノックされる音がした。

「ああ、どうやら分かったようですね・・・入ってください」

そう言うと、受付の制服を着た女性が扉を開けて入ってきた。

「あの・・・報告しても?」

「ええ。場合によってはお願いする方々なので・・・」

「そうですか・・・では、船のチケット4枚準備しておきますね」

「・・・それでわかりました。ご苦労様です」

「はい。あ、お名前だけ頂戴してからでいいでしょうか?」

そう聞かれたので、とりあえず4人の名前とメイルの有無、トレーラーの大きさを伝えて退出していった。

「で、結局どういうこと?俺たちは全くわからんのだけど」

レイが改めて質問する。


「エーテルトでは、ある周期に隣接する国と大規模な模擬戦を行っているようなのです。その時期はどの港町からも連絡が取れないようで。入港に関しては模擬戦の行われる場所から離れすぎているので問題ないのですが、手続きをする者が減るので極力業務を減らしたいそうなのです」

なるほど。業務を減らすために他の港町との連絡を取らないようにしていると。

・・・問題あった時どうするんだ?

「あの・・・重大問題が起きたらどうするのでしょうか?」

ライヤーが疑問に思ったことを聞いてくれる。

「その場合、連絡拒否したこちらに問題があるからと言ってエーテルト側で対応してくれるそうです。・・・それするなら連絡付くようにしてほしいんですけどね」

うん。どう考えても業務の減らす目的から離れてると思える選択。

何考えてるんだ?決めた奴は。


「つまり、こういうことかな?」

エリアさんが、紙に書いて机の上に置く。



問題発生→Aから連絡を送る→Bが受け取る→Bが関係している人と出会うと確認を取る→対応する

問題発生→Bが直接確認して対応を検討する



大雑把に言えばこんな感じになるのだろう。とすれば・・・確かに短縮にはなるかもしれないな。

「なるほど。こう考えると納得できなくもないですね」

トップさんが感心したような顔で頷く。

それでいいのか?おっさんよ。


「つまり、私たちに頼みたいことというのは・・・」

ライヤーが何かに気づく。と言っても、俺もエリアさんも気づいているだろう。

レイは多分わかってない。


「はい。この後の便でエーテルトに渡っていただき、向こうに事情説明をお願いしたいのです。

もちろん、チケット代はこちらが持ちます。帰ってこられるようの引換チケット付きで」


とんでもない破格の条件。


発見所のトップ:モブ扱い、名無し。


新人時代は、この祭り期間いつも倒れていた人。理由は「借金返済」の為であり「娼館」通いが原因。

倒れるくらい人一倍働いていたが、結局治療費のおかげで普通の人と同じくらいの稼ぎになっていたことに気づいてからはペース配分を心がけるように。その後の頑張りでトップにまで上り詰めた逸材。

最近一番多い仕事は「新人の仕事の後始末」。今回のは今までで一番やばかったとのこと。


新人君:モブ扱い、名無し。


当初登場予定はなかった。「作者の都合」により登場していただき、「作者の考える次の展開」に持っていきやすくしてもらうために活躍(?)してもらった。

何度も言おう「作者が話進めやすくするために用意された生贄」であると。

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