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Connected Stories ~繋がる物語~  作者: requto
第4章 魔獣・神狼
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第六十一話:事件はこれにて解決

語り:レックス


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

人生なにがあるのかわかったもんじゃないね

いきなり巨獣騒ぎが2件も起きるなんて

1件は違ったけど

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

おじさんにはつらい時期だったよ。

ほとんど同時に、巨獣騒ぎが2件も起きるなんてねぇ。


「支部ちょー。報告書まとめましたよー」

疲れ果てた声で、うちの受付嬢リュンちゃんが書類を渡してくる。

彼女もご苦労だったね。本当に。

「おつかれさん。修正はこっちでやっとくから少しゆっくりしてていいよ」

そう言って、支部内を見回す。

何人かのバウンサーがいるが、全員に慌てた雰囲気はない。

あれからひと月が経過して、ここも落ち着いたってものだ。

さて・・・と。

改めて報告書を見てみるかね。


事件1は、湖の魔獣問題。

結果は、隣のお国が騒ぎを起こしていた。

しばらくして、湖面に浮かんでいたものを回収して裏付けが取れたので国のお偉いさんに報告。

すぐに報復攻撃に移る準備が進められたんだけど・・・察知した向こうさんから謝罪がきた。

向こうさんは小国だから勝ち目がない。けど資源が欲しいから問題起こしていた。

バレなければ問題ないと思っていたんだろうけど、結果はバレたのですぐに謝罪。

賠償として、向こうさんの作った魔動機のサンプルをいただいたそうだ。調査が進んだらこの国でも作れるかねぇ?


もっとも・・・向こうにもこちらにも予想外のことも判明して胃が痛い思いだ。

まさか、魔獣は本当に潜んでいて巨獣クラスだったなんてね・・・笑い話にもならんよ。

これまでずっと姿を見せていなかったことから、恐らく底深くに生息していてほとんど上に上がってこないのだろうと推測。

最近上で暴れて、船の浮かない残骸が沈んで行ってたから腹を立てて上がってきたってところじゃないかと思われる。

よって、この湖では漁をすることは認められるがそれ以外の行為は全面禁止。漁も港が見える範囲でのみとなった。

資源入手効率が少しさがるだろうけど・・・主を怒らせるより遥かにマシであるってね。



事件2は、森の出没した魔獣。

当初から巨獣クラスと推定されていたけど・・・マジもんだったとは。

しかも、狼種でも厄介な「神狼」ときたもんだ。しかも、討伐に向かった奴らが群れに喧嘩を売った。

この時点で絶望的だったよね・・・本当に。


結局、8人向かって生存者は2名。同行した兵士も半数がお亡くなり。

兵士の半数の内の半数がメイルの魔銃というのがなんとも。


生存者の1人はメイルを完全に失った。病院に担ぎ込まれていたけど命は助かったのはよかった。

トレーラーの運転手をしてたウォート氏と一緒に故郷に帰るそうだ。年が年だからメイルを再調達してでも続けるつもりは起きなかったと。

年が年だけど・・・故郷に戻って結婚して生活していくってさ。危機を知らせてくれたってことで報酬の3分の1を渡してあげた。

もう1人の生存者、アーネ嬢。メイルが損壊していたが、持ち金で修理してバウンサーを続けるそうだ。もっとも、今回の教訓を生かして今後は身の丈に合った依頼で地道な活動をしていくそうだ。


残りのメンバーは、ソロ活動だったのでなんともだね。

ラング。とりあえず故郷に死亡の知らせだけ送っておいた。ダン、スルア、デリオの3名も同じく。


ザム。今回の事件の被害拡大につながる行動をしたということで組合から永久除名。故郷に死亡報告もしない。

もっとも、向こうでも色々とやらかしてるそうなのでやらない方がいいでしょうね。


そして一番の問題者、バレンシア。2人の話にもなんか出てこなかったし、一緒に森に入ったのにおかしいと思ったんだよね。

森の中の惨状も確認しないといけないから調査隊を送って現場を確認。報告より1機メイルが少なかったそうだ。

さらに調査したところ・・・少し奥にいった巨木のそばに乗り捨てられたメイルを発見。登録情報からバレンシアのものと判明。

さらに調査して・・・食い殺された遺体を発見。女という事が分かったのと、傍に落ちていた魔銃で人物特定。

何が言いたいかと言うと「勝てないとわかって真っ先に逃げた上、メイルだと目立つから乗り捨てて逃走したけど逃げきれずに食い殺された」ってこと。

もうね・・・何も言えないよ、こいつ。

唯一、逃走したこいつを探していた時間がこちらにとって助かった部分に関係してるかもしれないってだけかな。


さて・・・その問題の魔獣は討伐されていたが不可思議なことだけが残った。


村で見つかった死体。どうやら眉間に攻撃をくらって脳を破壊されて死亡したと判明。

また、村の家を捜索したところバウンサー達の荷物が点在していたそうだ。

恐らく、この荷物に残る匂いを囮にして動きを限定させて不意打ちを行い倒したのではないかと思われる。

たおした方法は不明。


けどね・・・おじさん独自に調べちゃった。

魔獣の眉間の傷、魔弾で出来たものじゃなく「金属の塊を突き立てた」ような傷だったらしいよ。

まあ、調べるだけね。

気づいた人もいたようだけど、話したがらないようだし。

それに、恐らくそれをやったと思える人物が戻ってきてないから・・・多分追求逃れるために逃げたんだろう。

組合に登録してるから居場所はすぐに調べれるだろうけど、本人が望んでいないようだから調べないことにした。

まあ、残った討伐報酬をどうするか悩んだけど・・・結局、村の再建に使ってもらう事にしたよ。



とまあ、これにて2大事件は解決。

しばらく、ゆっくりしたいよね・・・


「支部ちょー。なんか簡易調査書類が届いてましたー」

と思ってたら厄介ごとかね?勘弁して。

簡易調査書類は、少ない文面で他の支部から回されてくる調査依頼のこと。

簡潔に内容書いて「じゃっ調べてね!」という丸投げ感の1枚紙である。

やれやれ・・・思ってたらリュンちゃんが持ってきた。


「なんでも、人を探してるみたいですけど・・・これ、あの子ですよね?」

そう言って渡される紙。

そこには確かにこう書かれていた。



求める情報:剣を持ったメイルに乗る少年の行方 向かった方向だけでも可



うん。彼のことだね。


情報求められたら回答しないわけには・・・いかないだろうねぇ。


とりあえず最後に目撃された

「山間部近くの道を北に進んでいた」って情報を送るとしますかね。


その先は知らない。そこまでしか後追いしてないもん。


レックス支部長:相変わらずのんびりと。そろそろ支部長室を書類置き場にしようかと考えたり。


受付嬢リュン:支部長から、今までより資料を見せてもらえるようになった。

       理解しているのかどうかは、悩みどころだそうだ。


アーネ:ソロ活動で討伐できそうな依頼を粛々と。その後「慎重派のバウンサー」として新人教育を依頼されたりすることに。今回の教訓を生かして抗議しているそうだ。


湖の底の魔獣:最近上から物が降ってくることが少なくなった。よかったよかった。



次の話で、この章もおしまいです。

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