第四十九話:野望の終わり③
語り:コルド王国騎士団長
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この計画が上手くいけば
この地は再び一つの大国となる
そして、私は大国の大将軍となるのだ
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1日空けてついに待ち望んだ情報が回ってきた。
コンシュ地方にて、かつて栄えた王国の所持していたメイルが復活した情報が。
それに合わせて、バルドの軍に動きがあったと。
待ち望んだ。ようやくこの時がきた。
大臣様のように野心をもちそのうえで私のような有望なものを見極めてくれる人物。私が忠誠を誓うに値するというもの。なにしろ、私の力を存分に発揮させてくださる場所を作ってくださるお方であるからな。
一方、第二王子は目障りでしかなかった。野心もなくただ民の生活の安定だけを求める腰抜けが次期国王になっては私の有能差が歴史の闇に埋もれてしまうというもの。
なので、殺害した。国民の安定した生活の為とコンシュ地方に流通についての話し合いをするためと言って少数の共だけを連れて出たところを。碌な能力も持たない騎士を連れて行ってくれていたので、予想以上に簡単にできて拍子抜け以外の何物でもなかったわ。同時にそやつらも殺害しておいたが、まあそんな役に立ちそうもない騎士などおらなくなっても問題なかろう。
第一王子にはその罪を後程被っていただく。野心はあるようだが、政治的に無能がトップになっては国はすぐに傾くというもの。野心と政治的手腕、そして部下の望むものを与えて下さるお方こそ相応しいというもの。あの方は大臣などという立ち位置で収まる方ではないのだ。
そして大臣様がメイルを入手することにより、ご自身が過去この地に栄えた王国の末裔として公表。
発表する頃には真実を知ってるだろうコンシュ地方の住民のほとんどは死亡していることになろう。死人に口なしである。多少は残るであろうが、それはあの地を維持するために必要であるからだ。皆殺しにしては、後の立て直しに時間がかかりすぎるだろうからな。
その発表をもってバルドも混乱が生まれるだろう。そこを攻める形でかの国も滅びてもらう。
そして我々騎士団と、この道に同調する意思のある者達で3つの地方を1つにまとめる。
1大国家の復活となるわけである。
そして準備しているとき、ついにバルド軍がコンシュ地方に到着しようと思われる日がきた。
だが・・・
「おかしい・・・なぜ、コンシュから防衛協定による軍の行軍許可がこない?」
いくら死んでいただくとはいえ、最初の段階で違反をすれば後に影響がでてしまう。後々、何かしらの小さなミスによって許可なしに領内侵入していたとなれば周辺国に不信感を与えてしまう。それはさけなくてはならないだろう。
なので、向こうから要請を受けて領内に進軍するという流れにするのに・・・。
かの地は、バルドの侵攻を許すというのか?そうすると・・・少し手間が増えるのだが。
まあ、そうなった時の対処方法も考えてはいる。後付けで許可証を作らせて「作っていたが届ける前に戦端が開かれてしまった」とでもすればいいだろう。
バルド軍の対処?全く問題ない。
なにしろ、スパイを送り込んで「出来損ないの魔銃設計図とそれをもとにして作ったとした普通の魔銃」を渡したのだからな。入れている魔石が通常より純度が高いので威力が上がっているように見せれるというわけだ。こぞって奴らはそれを作ることだろうな。
しかし・・・やはり連絡が遅い。
「とりあえず、いつでも動けるようにしておくか・・・」
私はそう思い、コンシュ地方を超えてこちらの国へ侵攻してこないとも限らないという理由をつけて
コンシュよりの砦に部隊を集結させるのであった。
そして、最後にそこに到着するように調整して向かったのだが・・・
砦についても、どの部隊も到着しておらなかった。
そればかりか、バルド軍がコンシュに入った情報も入ってこない。
「なにが・・・どうなってる!?すぐに諜報員を派遣して情報を・・・」
『残念だが・・・バルド軍はコンシュの騎士団に全面降伏したようでござるよ』
「だれだ!?」
私はそう言いつつ、声がしたほうを見た。
そこいたのは、1機のメイルだった。
黒を主体とし、ところどころに青色の装甲を身に着けたメイル。通常のものより少し細身のように思える。
特徴的なのは、どこかに引っかからないかと場違いなことを考えてしまうほど長いマフラーと両手それぞれにもつ武器。
短剣・・・にしては少し大きめか。しかも少しぶ厚く思える。そして左手には魔銃・・・銃身の短いものだ。
「何者だ!きさまは!」
こ奴は何かを知っている。それをさっさと聞き出さねば!
『拙者は、おぬし等の下らん野望のため召された、名も顔も知らぬが哀れな第二王子に代わり成敗しに来た者でござる』
「なんだと!」
こやつ・・・我々の計画を知っている!?
・・・!もしや
「貴様か!つい最近城に忍び込んだネズミは!」
『・・・ここまでの会話でも動揺しないとは、どうやらこの場にいる騎士たちは全員計画を知って行動しているもののようであるな』
「こちらの質問に答えぬか!」
『その質問に意味はない。拙者が知っているというだけで確認の必要もないであろう?』
こいつ・・・!
「いいだろう・・・ならば、貴様には死んでもらうしかないな。時期にここに集合を呼びかけてる騎士たちが」
『ああ、そ奴らならこぬよ。全員眠ってもらったでござる』
「!?」
『ここまでに何日あったと思う?おぬし等の企みを知ってすぐに怪しいと思う騎士団には話を聞かせてもらいに行ってるでござるよ。良心的対応してもらえぬところには、それ相応の対応をさせていただいたでござる。重労働強いられていたのでござろうか?皆、ゆっくり休息されておるよ』
・・・どうやら、目の前のメイルはなかなかの手練れと認識するしかないようだな。
「・・・これはどういうことだ!?」
そう思っていると、後ろから声がした。
振り向くと、大臣様が到着しておられた。
『どうやら、役者がそろったようでござるな』
そう言って、メイルは短剣をこちらに向けてくる。
『これより、断罪を始める。死にたくないものはメイルを捨て投降の意思を示せ。ない場合は・・・多少容赦ができないことになるであろう』
こいつ・・・!
文字数 少なくて あせった。
急遽 増やした。
本日は、もう一話投降します。




