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Connected Stories ~繋がる物語~  作者: requto
2章 リーベルト侯爵家
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第三十六話:侯爵家からの依頼

語り:トロア


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

大事な内容の手紙を抜き取った

ちゃんと話が伝わっていない

そのおかげで、この繋がりができたわけではあるが

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

なんて・・・なんて人だ。

頭を握りつぶされるんじゃないかという勢いでつかまれ痛そうに叫んでいる美人さん。

悲しいほどに・・・残念な人だ。


「・・・失礼します」

みんなが何とも言えない表情でその光景を眺めているとき、微妙な顔をして執事さんがやってきた。

「皆様方、そろそろ良い時間ですしお食事でもと思いまして・・・」

あ・・・確かに暗くなってきてるし時間もそんなころだった。

「そうだな。だいたいの話をしたし、あとは依頼の話をするくらいだから今日はこのあたりにしておくか」

デスティン侯爵がそう言って食事の準備を依頼した。

こちらも、とりあえずレクスのことと旅に出た理由、神衣についての話も聞けたし問題ない。

依頼がどんなのかは、だいたい予想できるし明日でいいだろ。


食事はまた楽しいものになった。

「ほう、息子は銀の双刃に世話になっていたのか。旅にでた直後に良い出会いをしたものだな」

「ファルサラにも旅団のことは伝わっていたんですね」

「ええ。騎士団にも昔世話になったことがあるという者がおりますよ。遠征先で一緒に魔獣討伐に当たった際、その戦い方が勉強になったと」

「うちの団長たち、別格だったからなぁ・・・俺も形見分けでもらった魔銃使ってるけど、まだまだ使いこなせてませんよ」

「レイは大雑把だからね。あの人たちの領域に行けるのはまだまだ先じゃない?」

「ですね・・・。まずは依頼表の見方から勉強しないと。あと、情報共有の場で居眠りをしないようにして・・・」

「それ、関係あるのか?」

「騎士団所属の見解から言わせてもらいますが・・・重要ですよ?情報の洩れがあったりしたらそれだけで大惨事になりかねませんからね」

「あー・・・はい。そうですね。今度から気をつけます」

アレン殿の言葉に素直に同意するレイ。あの時のことを思い出したなこれは・・・。

「・・・うう。まだ頭が痛いですわ」

「母様、相当力をいれてましたね?」

「このバカ娘に対しては遠慮無用といつも言ってるでしょ?ラントも何かあれば問答無用で足に蹴りかませと教えてるではありませんか」

「・・・ひょっとして朝の話の時にいきなり足を蹴ってきたのって、母様の差し金!?」

「何か問題でも?というか今日が初めてだったのですか?前々から言っておりましたのに・・・」

「いつもは僕より先に父様が止めてるから・・・今日はお客様もいたからさっさと止めたほうがいいと思って」

「え・・・?もしかして前々から蹴るつもりだった・・・の?」

「ええ。何度か寸止めしたことならありますね」

・・・お嬢さんの足が心配になるけど、家族間の話に口出しする必要はないだろう。

「・・・歩けなくなったら、お兄様、責任取っていただけますか?」

「なんでそうなるんだ・・・」

「問題ありません。その時は遠慮なく、修道院に放り込むだけですから」

「・・・お母様、それはあんまりではありませんか?」

「だまらっしゃい。ファルサラ王国建国始まっての行き遅れ」

「っ!?」

うわぁ・・・涙目。強烈な一言。

とりあえず・・・この家族、長女にだけは容赦という言葉を捨ててるなと感じた。

・・・その後デザート食べてる間に元通りに戻ってるからそう思っても仕方がないか。



侯爵家に泊まらせてもらった翌日。

昨日と同じ部屋で朝食を取った後、依頼の話となった。

なお、レーアさんは母上に連行されていった。何を言い出すかわかるから話に参加させないと言って・・・。

多分、連れてけとか言うんだろうと昨晩から予想してどうやって断ろうか悩んでたからありがたかった。

そんなことを考えていると、デスティン侯爵は持ってきた2枚の封筒を机の上に置いた。

1通は侯爵家の家紋印が押されている。もう1通は押されていない。

「君たちへの依頼だが、おおよそ見当はついているだろう。この封筒をレクスに渡してほしいことだ」

そう言って家紋印の封筒を前に出す。

「もちろん、可能であればという前提だ。そもそも行った方向が定かではない以上難しいこととは承知している。そのうえで、もし再会するようであれば渡してほしいということだ」

次にもう1通の封筒を前にだす。

「こちらは依頼料だ。それと、昨日妻が城に行ったときに公爵様とお会いした時にいただいた手紙が入っている」

・・・おう。さらに上の貴族様からの手紙。

俺たち全員の顔から冷や汗がでたぞ・・・。

「この手紙は必要であれば使ってくれというだけだ。そんなに身構えなくてもよい」

そう言って侯爵が笑っている。

「その・・・必要であればとは?」

「レクスの手紙には渡航チケットが入っている。あいつが港町に向かう可能性はゼロではないということだ。

もし、港町に向かうようであれば渡航者管理局に行ってその手紙を渡してほしい。そこで発生する代金は後日公爵家が支払うから

請求書をファルサラに送ってくれと書かれている」

「つまり、そこでの調べものにかかる費用だったら・・・場合によっては渡航する選択肢を取った場合の費用を負担していただけると?」

「うむ。渡航に関しては条件をつけさせてもらうがね。レクスが渡航したことが確定したことと、渡航してから1週間以内であること。

その場合、渡航してでも依頼を遂行してくれるというのであれば公爵様は最高級部屋の代金であっても負担すると明言されておられたよ」

「いえ・・・心臓はそんなに頑丈じゃないので、普通の部屋でいきますけど・・・」

ライヤーが冷や汗流しながら言う。静かに俺たち3人はうなづいた。

最高の部屋用意されても・・・困る。

「そうか。まあ、そういう内容の書かれた手紙が入っているので無くさないように気をつけてくれたまえ」

「・・・ライヤー、管理まかせた。お前が一番安全だ」

「異議なし」

「俺は論外」

「まあ、レイにだけは頼む気はありませんから・・・わかりました」

そう言って、2通ともライヤーが受け取る。

「とりあえず、港町に向かった前提で北に向かおうと思います。その道中でバウンサー組合に依頼して、今も活動している元銀の双刃のメンバーに

レクスを見たかどうかの情報提供だけ頼んでみます」

「詳しい話は情報転送の代金がとんでもないことになりそうだもんね・・・それくらいなら必要経費で出せると思うよ」

「なんなら、その代金は我が侯爵家からだそうか?」

「それはありがたい・・・と思うのですが、それはやめといたほうがいいかなと俺でも思うのでご遠慮します」

「レイがやめといたほうがいいと言うのに理由がわからない・・・屈辱」

「エリア、ひどくね?・・・まあ簡単だぞ。そんなに活動期間長いわけじゃないのに転送の高額代金ポンポン払ってるのは不審がられないかと思っただけだ」

「・・・言われるまで忘れてた。確かに旅団解散から逆算しても大人数のメンバーに送るのはどうやって稼いだと不審に思えるや」

「ですね。メンバー全員に見たかどうかだけ連絡くれってだけならわからないでもありませんからいけるでしょう」

余談だが、情報転送に使う魔道具は大量の魔力を使うのだが文字数が増えると魔力が比例して量が増えるのだ。

魔力は、魔銃にも使われる魔石から発生しているのだが、大気中にも多く存在している。

情報転送魔道具は、その大気中の魔力を魔石に取り込んで使用されているのだが・・・取り込むための装置を動かすのに魔石がいるのだ。

その魔石にため込んでる魔力の量があり、文字数が増えることによって大気中から魔力を吸収する量が増える、その分装置を動かさないといけない。

その装置に使用する魔石の劣化が早くなる。という循環で高くなる。ぶっちゃけ、交換用の魔石代が転送魔法具に使用代金みたいなもんだな。


昼食までご馳走になり、俺たち4人は侯爵家の方々に見送られながら侯爵家の馬車で宿に戻った。

そのまま準備を行い、翌日首都を出発することにした。

侯爵家には、見つかったら情報を転送魔法具使って知らせるとも伝えている。



とりあえず俺たちは、北に向かったことを信じて港町を目指すことにした。


余談だが、見送ってくれたのはデスティン侯爵、長男のアレン殿、三男のラント君。

あとは、案内を担当してくれた執事さんとメイドさん数人。


屋敷の方から、女性の悲鳴が聞こえたような気がするけど・・・全員聞かなかったことにしてそのまま旅立ったのであった。


余談だが、メイルの変化については記録がなかったとだけ、徹夜組の研究員から報告が来たそうだ。



デスティン・リーベルト


当初はこの人だけ登場予定だった。全部ひとりで説明する予定だったし、チケットの話は予定がなかった。暴走姉の登場で一気に変わった次第である。

お名前は、過去に作者がやっていたお気に入りゲームの主人公からそのままもらった。


アレン・リーベルト


当初、兄弟の登場は兄と姉一人ずつの予定だった。話の流れで弟の登場を決めた際、真実を知る人物の1人として説明側に回ってもらう事にした。説明してた気はあまりないけど。


ラント・リーベルト


他の作品みてると「家族内でも見下してくる奴」の存在があるので、そういう立ち位置で登場してもらった。といっても、そこまで酷い性格には至らなかったのは作者が避けただけ。


リヴィア・リーベルト

一番登場予定の無かった人。本来は城に報告しにいって戻ってきたら旅立っていたってことになる予定だった。暴走姉の折檻役として急遽ご登場していただいた次第。

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