第二十七話:思い返す過去
語り:レクス
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旅にでて約1年
その間に色々なことがあったので
過去を思い出す余裕がなかったと最近思う
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魔獣が突撃してくる。
オオカミ型で中型種くらいか?
なりふり構わず突撃してくる様は、どう思っても空腹状態としか思えない。
まあ・・・その襲い掛かろうとしている相手が食べれるかどうか考える余裕もないみたいだけど。
【さすがに、彼の牙で私を食べることはできないだろうに・・・それもわからないようだな】
『中身は食べれるけど・・・僕が目当てなのかな?それとも中身全部が僕と思ってるとか・・・?』
【だとすると、彼はよほど考えることができないレベルで空腹ということだろうな・・・と、そろそろくるぞ】
その言葉で気づいたが、あともう少しでってところ・・・から一気に飛びかかってきた。
食べれないから・・・そのよだれなんとかしなさい・・・と思いつつ。
こちらも生きる上に必要なのでな。
ザシュッ
メイルを少し横に移動させ、真横にきたタイミングで剣を振り上げる。
上手く首にあてれたか、一気に切り飛ばす。
横で何かが落ちる音が聞こえ、少しして後ろでズザーッという音が聞こえる。
魔獣討伐完了。
【ふむ。今のはかなり綺麗に入ったな】
『僕も驚くくらい綺麗に入った』
正直、こんな上手くいくとは思ってなかった。
その後、討伐証拠としての牙を砕いて町に引き返すことにした。
「おう、お疲れ。このくらいの魔獣討伐はまったく問題なくなったな」
滞在している組合支店の受付おやじさんが笑いながら言ってくる。
「いや、最初から言ってるでしょうに。これくらいなら問題ないって」
最初来た時から言ってるのに。
「と言われてもな。武器が武器だから正直不安だったわけでな。まあ、本当に問題ないとわかってからは魔獣討伐の依頼もやってるだろ?」
まあ・・・この町に来る前までは魔獣討伐受けさせてもらえなかったからなぁ・・・。
「ともあれ、お疲れだ。今回の報酬を渡すぜ」
そう言って渡された依頼料を受け取る。雑用でもらってた額の倍くらいはあるな、やっぱり。
「これでお前さんに渡していた受け持ち依頼はおしまいだな。どうする?もう少し依頼渡してやろうか?小物が増えてるぞ」
魅力的な提案だが・・・
「いえ。そろそろ移動しようと思います。今回の依頼料でトレーラーの修理代が払えますので」
「そうか・・・修理が終わったら移動する言ってたもんな」
「はい。もう少し北に行こうと思って」
北に行けば、いずれ海に出る。
海まで行けば港町があるはずだ。そこを活動の拠点にしようと思っている。
この大陸では「魔銃」が主流だが、ほかの大陸では違うみたいだ。
そっちからこの大陸に来るバウンサー達が港町付近で活動していると話を聞いた。
そちらに混ざればもう少し活動しやすくなると思うんだよね。
おやじさんと少し話をしたあと、隣接の店で夕食をとって宿に。
修理代を渡したらすぐに最後の仕上げをしてもらえると約束しているから、修理屋には朝のうちにいこう。
そう思いながら、荷物整理をしていると・・・
「・・・なんだこれ?」
国を出るときから持っていた荷物入れの奥底から1つの袋と1枚の封筒がでてきた。
こんなの入れた覚えがないぞ・・・?
「となると・・・あの家のだれかが・・・?」
だれだろ・・・嫌な予感もする。
「あの人」じゃないだろうなぁ・・・開けるのが怖いんだが・・・。
とりあえず、袋から開けよう。すこし重量がある。
そう思い中を確認すると、1つの宝石が入っていた。
なんだろ・・・宝石には全く詳しくないぞ。
というか、どういう意味で入っているんだ。
まさか・・・路銀の足しにしろ、って意味かな。
今更返すのもあれだしな・・・明日修理代届けた後宝石店に売りに行くか・・・って
この小さい町にそんな店はない。仕方ないからもう少し大きな町にいって店見つけたら考えよ。
そして、封筒。
厚さ的には2枚何か入ってるかという感じか。
二つ折りの手紙・・・あの人からかな・・・。
そんなことを考えると少し思い出してしまうな、故郷のことを・・・。
リンカーとして生まれ、剣を取り。
まわりから異端者として見られ続け
そして、勘当された数年間のことを。
剣を持つようになったのは、10歳くらいのころか?
騎士学校に入学する2年くらい前だからその頃か。
普通学校を後2年で卒業という時期、当時の友人と進路を話していた時だった。
友人が騎士学校に行くと言い、僕も家が騎士団持ちなので将来そこに所属を考えていたので一緒に受けようと話をしていた。
そこで「魔銃」をあやつる「銃騎士」の話で彼は盛り上がっていたのだが・・・僕は少し違和感を感じながら聞いていたっけ。
その違和感を持ったまま屋敷に帰ってきたときだ。
屋敷のエントランスにご先祖の肖像画があり、その絵が剣をもっていたのを見て
リンカーとして、別世界での記憶が唐突に思い出された。
僕の知る騎士の姿はこれだ!と思った。
そこから行動は早かった。倉庫から古びた剣を見つけて振り回す日々。危ないからまわりに誰もいないのを確認してから。
学校ではそれが理由で、彼と意見がぶつかるようになっていた。子供思考だったか・・・譲るということをしない自分の意見をわがままで通そうとしていた感じだったな。
その結果、彼とはその後話をすることがなくなったっけ・・・。
2年後の試験、僕は合格し、彼は不合格だった。
彼は俺を大いに批判したっけ。家の力で無理やり入学したやつとも言われた。
試験結果だけで合格したと証明された後は、侯爵家に暴言はいたってことになったな・・・正直申し訳ない気持ちがあった。
入学後は・・・数年間の我慢と新しい出会い、そして旅立ちだった。
用語:リンカー
転生者。
別の人生を生きた記憶をもって生まれた人を言う。ただし、その人生の全てをもって生まれてくる人は1人もいない。全員がある一定期間の生きていた記憶を持っているだけ。この世界では、その知識の似たような内容のものをつなぎ合わせて一つの知識をして活用しようと研究されている。メイル誕生もその記憶によるものだが・・・だれも「前世で見たロボットアニメ」の内容だとは知る由もないのが現在も続いている。
ちなみに、魔銃は「熱線を撃つ武器」という情報と「拳銃」の情報を合わせた結果誕生したと言われている。




