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Connected Stories ~繋がる物語~  作者: requto
1章 黒と蒼
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第二十二話:暴走と決着

語り:ユーシス


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

あいつに伝えることができた

あとはもう一つの懸念事項が起きなければ

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

けど、遅かった。


黒影の目が赤く光る。

そして、クナイを引き戻し、一気に突き出してくる!

この攻撃は、止めるような動きじゃない!


慌てて右側に飛んでかわそうとしたが、少し間に合わなかった。左腕を落とされた。


『な・・・なんだ!これは!?メイルが勝手に・・・』

レヴァイの焦った声が聞こえる。

『なにかおかしい・・・ユーシス!逃げろ!』

できたらいいんだが・・・ね。


『残念ながら、逃走はできない。なぜなら、黒影の武具霊が暴走状態になっているからね』

『どういうことだ?!』

『これが、黒影が封印されていた理由なんだ。どうやら長い間このメイルの搭乗者に与えられていた任務の主な内容が暗殺。その影響が武具霊にまで及ぼしてしまったというのが見解だ』

『意味が分からん!武具霊に影響がでるのかそもそも・・・』

『黒影にやどった武具霊は、一般的に知られている武具霊ではない。多少なり意識をもった武具霊だったんだ!』

そう。今活動しているメイルに宿る武具霊より上位に位置する武具霊たち。それらには会話はできないが意思のようなものがあるのではというのはかなり昔の時代に研究され結論されていた内容ではある。

『そんな武具霊がいるという話自体は聞いていたが・・・まさか、こいつに・・・』

『黒影は、今組織が保有する・・・というか拙者達がいる国の主力メイルの原型となったメイルなんだ。全ての基礎となるメイルがそいつなんだ』

それだけ古くから暗殺ばかりを行ってきたメイル。その武具霊。

乗り手が変わろうとも「同じ行動」をとり続けた結果、その武具霊にとっては「その行動は正しいもの」という認識になってしまった。

気づいたときにはすでに遅し。いつしか戦闘が長引くと武具霊の意識が浮上し、相対する者に死を与える存在となっていた。


『くそ!古くからあるのか・・・強制停止用のキーがないのか!』

『というか、そのメイルの状態が発覚した後に付けられた機能なんだ』

『それの付けられた理由もこいつだったのか!なんとかならないのか!』

『・・・方法はある』

そう、1つだけ

『・・・それは、オレになにかできるのか?』

『すまないが、外からでしかできない』

止めるたった一つの方法。

『そのメイルの頭部を破壊する。そこに精霊炉がある。そいつを破壊すれば武具霊は解放され、黒影の動力がなくなる』

『すまない・・・オレがこいつを持ち出したばかりに・・・せめて、この決闘の立会人である彼らに協力を求めれないのか?』


『1機だけだが、メイルを持ってきている!そいつの動きを止める手伝いをしよう!』

そう言って、一機のメイルが起動していた。

けど・・・

『申し出はありがたいが、それはお願いできない理由がある』

『なぜだ?』

『黒影の暗殺依頼の標的はだいたいが1人もしくは1機だけだったそうだ。つまり現状だと最初に標的認定した蒼影を狙ってくる』

『なら、こちらが動きを牽制すれば・・・』

『こちらを破壊することにのみ注力する行動をとるから、他方からの動きは全く見ていないんだ。なので、他から攻撃がきてもそれに対応する行動をとらない。牽制に攻撃しようが、足元を狙って撃とうが、それらを回避などは一切とらないので牽制攻撃が直撃してしまう可能性もある』

『なら、捕まえて動きを止めるだけなら・・・』

『・・・そちらが接近戦も可能なメイルであれば頼んだのだが。あの軽量だが接近して魔獣と戦いもするので通常メイルよりつかみ合いでのパワーは上なんだ。魔銃用に調整されたメイルなら、なおさらパワー負けしているのは確実だ』

『ユーシスの言う通り・・・実際、ここに来る前にバウンサーと一戦することがあったのだが・・・オレのメイルとつかみ合いをしたとき一方的に勝ってしまった』

『・・・あいつがこの場にいれば・・・くそ!』

そう言って、バウンサーのメイルは動きを止めた。実際、掴みかかった時はどう行動するのか不明なのも理由だ。

それでも無理に動こうとするのか、掴まれたらさすがに反撃行動をとるのか。

ぶっちゃけ、先の理由により魔銃用のメイルでは捕まえるのも不可能と考えるしかない。


『・・・なんとか一撃で頭部を破壊してみせる』

『すまない・・・頼む。なにかあっても後悔はしない。全力で頼む』


と言っても、生半可な攻撃だと防がれるだろうと予想できる。

さっきから長々と話してても攻撃してこない。おそらく、こちらの動きを見ているんだろう。攻撃の構えは解いていないから警戒していたんだと推測。


・・・この手しかない・・・か。

この手だけは使いたくなかった・・・いや、最初に言葉であいつに真実を告げていたら・・・。

それでも止まったかわからないが、今更の結末だな。


これが、あいつの枷にならないことを祈ろう。


決心した拙者は、構えを解いた。


その瞬間、あいつは一気に距離を詰めてきた!

動きから推測・・・おそらくクナイの突きによる胴体攻撃。


恐らく、見ている者達全員が、拙者が寸前でクナイを弾き飛ばしてカウンターすると思ってるのか。

いや・・・過去ならいざしらず、今の魔銃主流時代だとその感覚もないかな・・・。


さて、終わらせよう。



距離を詰め

一気にクナイを突き出し


拙者は それを 回避しなかった。


迫るクナイ。

真っ暗になる正面。

装甲を破壊して迫ってくるクナイ。


そのタイミングで 拙者は メイルに指示を送る。

頭部にクナイを叩きつけろ、と。



あとは


その指示が届いて行動してくれたことと


あいつの心が壊れないことを祈るだけ・・・かな?







そこで 拙者の視界は真っ暗になり



そして 意識がなくなった


ユーシス


この章の内容が出来た初期のタイミングですでに死亡することが確定していた人物。

優しすぎる友人に「戦う道を進むなら必ず通ることになる場面」を自らの命で教える役目として登場する。


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