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Connected Stories ~繋がる物語~  作者: requto
8章:繋がる騎士の思い
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第百九話:聖武具霊の怒り

語り:リオン・カリャオ(お飾り総指揮官)


ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

特別愛着のある地というわけではない

自分が生まれる遥か前の話であるから

だが、それでも取り戻したいという意思がないわけではない

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー

その地は、私が生まれる前に不当に奪われた土地である。

先祖と呼ぶほどでもないが、遥か過去の血縁者が罠にはまり殺害され奪われた土地。

初めの頃は、もちろん憎しみの感情が強く出ていたことであろう。

だが・・・時代の進みと共にその感情は薄れていったように思える。

けれど、その地の話を聞くたびに思うことは「いつか取り戻す」こと。

取り戻し、無念で散ったその地の人々に少しでも安らぎが訪れるように、

そして今も生きる人々に安心を与えるために。


そう思う事で、自分が「王族だった」ということを忘れないようにし続けてきた。

たとえ自分の代で悲願成就ならずとも、この血だけは、この思いだけは失わせてはならないと思い続けていた。


そして今、その時がきた。


私は、はっきり言って戦争や騎士団の運用などは全くわからない。

それでも、私の思いを成就させてくれるために、2つの国の騎士団が集まってくれた。

バウンサー達も、多くの方々が参加してくれた。

他の大陸から来たという旅の途中であるバウンサー達も参加を表明してくれた。

ならば、お飾りではあるがそれでも、彼らの戦いを見続け、鼓舞し続けようと思った。



予定通り進軍、相手が野営のために展開しているタイミングで先遣隊と衝突することになった。

この戦いは、ほぼ一方的で終わる形となる。

なにしろ、相手側は碌に戦闘態勢が取れていない状態だった。中には完全に休もうとしている者もいた。

2つの騎士団は容赦なく襲撃、屍を築きあげていった。

だが・・・それでも一部の撤退を見逃す形となった。

「野営の展開をしていたとはいえ・・・後方の部隊が物資を持っていたようですな。そちらの襲撃が一手遅くなったので取り逃しができてしまったようです」

そう、ラールナの騎士団長が報告をしてくれる。

「次からの戦いは、こちらの動きがわかった状態で当たることになりそうですな。気を引き締めるよう、騎士たちに注意を促しておきましょう」

リグの騎士団長がそう言ってテントから退出していく。

若干、向こうの騎士のほうが戦闘力は上との話。

少し不安を感じつつ・・・一休み入れて我々は行軍を開始するのであった。


それから4日後、本隊と思える部隊と遭遇。

「どうやら、取り逃した者からの情報を受けて、別動隊を合流させたようですな。・・・少し厳しい戦いになりそうです」

ラールナの騎士団長がそう言いながら、リグの騎士団長と作戦を検討していた時だった。


「ほ・・・報告!3機のメイルが敵陣に向けて出撃しましたっ!」

息を切らせて、テントに飛び込んできた騎士から衝撃の報告が上がった。

私たちは慌てて外に飛び出し、状況を確認した。


・・・確かに3機のメイルが敵陣に向かっている。しかも、普通に歩きながらで。

背中に大きなものを背負った騎士を中央に、軽装に思えるメイルが左手、両腕に剣を持ったメイルが右手に並んで進んでいる。

「あれは・・・確か、号令を届けてくれたメイル達!一体なにを・・・?」

そう思っていると、遠距離通信魔道具から声が聞こえた。

『ちょっと数が多そうなのである程度減らします。タイミングを見て攻撃を開始してください』

恐らく声からしてレクスという名の人物だったか・・・。

「3機では危険すぎる!こちらもすぐに向かうので早まったことはしないようにしてくれ!」

リグの騎士団長がそう言うと


『・・・うん。大丈夫』

『脅威になりそうなメイルはいなさそうだし、問題ないと思う。タイミングだけよろしく』

『うむ。・・・ちなみに、戦力の分配は、拙者の所を多めでお願いいたす。次に右翼。中央は・・・どうであろう?残るかなと』

他の3人の声も・・・3人?

「・・・そう言えば、レクス殿のメイルは2人乗りという話であったな。南の湾岸にある女王国で作られたスクワイアを装備しているとか・・・中央のあれかっ!?」

そう思ってそちらを見ると、まさにアーレス国の騎士が攻撃を開始したところであった。

3機に向かう大群のメイルたち。

不味い・・・早く体制を整えて援軍に!


そう思った時だった。


中央のメイルが、背中に付けていた剣を持ったのは。


通信が繋がったままなのか、声が聞こえる。


『・・・おお!それを使うので?』

『大丈夫か・・・ってまさか』

『・・・うん。アースが先制攻撃を盛大にするって』

・・・アース?誰だそれは?

【第一撃目を受ける者達には、どういう相手を敵にしたかの実体験者になってもらう】

知らない声が聞こえた・・・。


そう思って戦場を見ると・・・私は・・・いや、我々は言葉を失った。


【『神衣起動』】


中央のメイル、その剣から莫大な魔力が放出されているのである。

それだけではない・・・あのメイル・・・形が少し変わっている!?

アーレス国の騎士もそれを見て動きが停止した。

「ま・・・まさか・・・リミッター解除?」

ラールナの騎士団長が青ざめた顔をして呟く。


そして


我々には希望の声が


アーレス国には絶望の声が


中央のメイルより、送られた。



【我が名は聖武具霊アースリッター・コネクト!アーレス国の悪鬼所業に剣を振り下ろすものなり!】



そして振り下ろされる剣。

一瞬の閃光の後に起こる、炸裂する光と轟音!

静寂が戻った時


敵軍中央に、巨大な道ができていた。

そこにいたと思われるメイルは・・・残骸どころか欠片1つ残っていなかったように思えた。


『・・・アース・・・やりすぎじゃない?』

【・・・うむ。最大サイズのを使用したが、封印した方が良さそうだ】

『・・・うん。こちらに被害が出ないように調整するの大変だった』

【申し訳ない。・・・まあ、今後はその心配がなくなるであろうが】

『こちらからでもわかるが・・・剣に異常がでてそうだなこれ。リーデル達が大変そうだ』

『悲しいことに、威力に剣が耐えれなかったようだ。柄の部分にもひびが出来てる』

『なんとも・・・テストの時と合わせて2回で使えなくなったという事でござるか』

『・・・うん。最大サイズは使用不可って報告書に書く』

『・・・リーデル達の作業が1つ減るだけになりそうか』


そんな声を共に、中央のメイルは元の形に戻り


腰に下げていた剣を抜くと、そのまま敵陣に突撃していった。


それに合わせて、左右にいたメイルも武器を構えて突撃を開始。


完全に恐慌状態に入りかけの騎士団は・・・碌な抵抗もできずにその数を減らしていった。



「・・・はっ!!ぜ・・・全軍突撃!掃討戦にはいれーーーーーっ!!」

思い出したように、ラールナの騎士団長が号令をかける。

騎士団やバウンサー達が一斉に敵軍に向けて走っていった。


「・・・まさか、聖武具霊がこの戦いに参加してくれていたとは。アーレス国の敗北は確定いたしましたな」

リグの騎士団長がそう言う。


アーレス国の最大の過ち。

それは、聖武具霊の怒りを買ってしまったことだろう・・・私はそう思わずにはいられなかった。


さよなら、新武器。実戦での使用1回にて故障。


(真実)

次の章を書き続けている作者、もう物語が終わりに近づいているって時に気づいた。

「あれ?この剣・・・この回以降使ってない?」


という事で悩んだ結果「この戦いで実は壊れて修理してませんでした」ってことにした。

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