表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

微生物以外のなにものでもない

作者: まさゆ

 顕微鏡を通して

 微生物たちのうごめきを観察しているのは

 ぼくではなくて


 ぼくは

 その

 うごめいている微生物たちのうち

 特に小さいほうの一匹だって

 受け入れなきゃ


 円いペトリ皿の内側を

 電車が走っている


 車窓から朱い夕暮れの街を

 眺める


 頭の痛い憂いごとを

 ゆっくりと腹の奥へしまい込んだあと

 目をつむる


 からだを硬くして

 防御の姿勢を保ち

 眠る


 微生物たちがうごめいている夢


 重なり

 引き裂き

 踏みにじり合ってばかりいる

 こいつら一匹一匹

 迷子


 今日よりも明日が良くなって欲しいと

 怠惰に夢を見ている


 こいつらとともに

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ