爆発1秒前
掲載日:2023/04/07
もう少し家族に優しくしたほうが良かったかな、
家にあったプリン食べておけば良かったな、
サイレンは激しく鳴る。
植物が茂っていて、蝶が飛んでいる。
側溝は涼しくて心地良く、荷物は側溝の外に置いてきてしまった。
サイレンは激しく鳴る。
暑さで火照った身体が涼しくなる。
サイレンは激しく鳴る。
木々が風で揺れ、
サイレンは激しく鳴る。
蝶が溶けた。
瞬間、衝撃波が吹きすさび私は目を閉じた。
だけど耳は閉じることは出来なかった。何も聞こえない。
熱い!…
一段落着いたようだ。私は目を開けると
後ろから風がやってきた。振り向くと
焼けた木々と共に私は風に持ち上げられ、連れて行かれた。
キレイだった…。すぐに私は地面に叩きつけられ、
あまりの痛さに声も出ない。
「ッッ…」ただ地面を見る。
太陽が上から照らしてくる。体が少しづつ温まる。
痛みが引いて、周囲を見回した。気分は雪が積もった朝に似ていた。道路を歩く。周りの風景にも少し飽きてきて、下を見ながら無心で歩く。止まれの字を気にする必要も無いだろう。…家に着いた。…着いた? 崩れた家から冷蔵庫を見つけた。プリンだけはぐちゃぐちゃ…だがアイスクリームがあったので電源がなくなった冷蔵庫なのだから合法と思って食べようとすると家族が来た。仕方が無いから分け合って食べた。
私の非日常は終わってしまった。




