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自業自得です。

一部に悲惨な場面がありますので、苦手な方はこの回を読まないで下さい。

「キュビック・ジルコニア。無様だな」


ウィリアム陛下、煽らないで下さい。

それでなくてもそろそろ、やばいのですから。


「ちくしょう」


充血した目、歯軋りしている口は血で赤く見える。

あぁ、もう限界ですね。


「女性陣は目を瞑り、耳を塞いで下さい」


私が叫ぶと


「ぐ……ぎゃあぁぁ」


キュビックがもの凄い雄叫びの様な悲鳴を上げ、身体中の皮膚がボコボコと唸り、穴という穴から血が噴き出した。


おそらく体を引き裂かれるような痛みが襲ったのだろう、悶え苦しみのたうち回る凄まじさに、押さえつけていた騎士達の手が振り解かれる。


その薬は、強制的に薬の力を消すと副作用が凄まじく表れます。

だからその魔法薬は禁止薬になっているんです。


キュビックの凄惨な姿を見てしまった女性達の何人かは悲鳴を上げたり、気を失った者もいた。


ふぅと押さえ付けていた息を吐けば、いつの間にか私を庇うように立つユリアス様の背中が広く、頼もしく見えた。


「ありがとうございます」

「良くやった」


ユリアス様の微かな笑みに緊張感が解れていきます。


御前会議に出席していた、多くのもの達は目の前の、突然の惨劇に言葉を無くした。


「死なせるなよ。背後の者達を炙り出すのに良い機会だ」


血溜まりの中、肌をボコボコ唸らせながら痙攣を起こしているキュビックの姿は痛ましさに溢れている。

だが、ウィリアム陛下の冷酷な言葉に、怯える者は側近には居ない。


キュビックは一応、死なない程度の回復魔法を受け、そのまま地下牢に放り込まれた。

後日、自白剤などで背後関係を吐かせるつもりだろう。


騒然となった御前会議はその場で中止になったが、事後処理に多くの者たちが王宮内を駆け回っている。

当然、マリアーナ達も彼方此方に奔走していた。

人を呪わば穴二つ、です。

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