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まず、事実を淡々と

そろそろ断罪シーンに入ります。

「ほぅ、違法アイテムがまだこの世界に残っているとでも思っているとは、世間知らずも甚だしいですね。レシピすら抹消され、誰も作れないというのに」


ジルコン宰相が呆れたような顔で、顔を見せない声の主を嘲笑った。

確かに名前と効果は知っているが、もう誰も違法アイテムを作る事はできない。


「そんな筈は」


姿を見せない卑怯者はなおも言い募るが、陛下は勿論官僚トップの大臣達を動かすのは不可能だ。


「マリ」

「はい」


ルシルに促され、マリアーナが人混みから一歩前に出た。


「ウィリアム陛下、発言を許可していただけますでしょうか」


官僚らしいかっちりしたドレス姿のマリアーナに広間に集まる貴族達はほぅ、と感嘆のため息を漏らす。


本人は無自覚だが、官僚となってから各部署の手伝いを滞りなく出来るマリアーナの優秀さは宮廷内では有名で、その美しさと合わせて称賛の声は至る所から上がっている。


「ガーネット子爵令嬢か。発言を許す」


ウィリアム陛下自らが許可を出すことに軽いざわめきが起きた。


「先ほどから違法アイテムが話題に上がっておりますが、魔術院に確認したところ、ここ数十年いえ、正確には40年は製造された様子もなく、レシピ本体も30年前に完全に消去されております」


具体的な年数を口にするマリアーナを貴族達は驚きの目で見ているが、魔術院長官も頷いているので誰も否定の声を上げられない。

花粉でくしゃみが止まりません。

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