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【コミュ障女子と異世界】

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願い致します。

【コミュ障女子と異世界】


気が付いたら見知らぬ学校の正門前に居ました。

私がここに来た経緯は覚えていません。


とりあえず落ち着くようにと深呼吸をして、正門に書かれてある文字を見てみました。

アベリエナ学園と書かれていました。どうやら文字は読めるみたいです。

今まで聞いたことがない名前の学園なので日本のどこにある学園なのでしょうか?


私は学園を背にして少し考えていました。

するとそこに袋を持ったピング髪の少女が通りかかり、見られてしまいました。


「お姉さん大丈夫ですか?」

少女は私の近くに来て下から顔を覗き込んできました。

「だ・・だいじょうぶ・・」

「よかったぁ。」

少女は笑顔を向けてくれました。


「・・・ここ・・は・どこ・・ですか?」

私は勇気を振り絞って少女に聞いてみました。

すると一瞬驚いた顔をした後、優しい笑顔になり


「ここはアベリエナ学園。12歳から18歳までのお兄さんお姉さん達が通う学校です。私も12歳になるとこの学園に通う予定ですよ。ちなみに私の名前はアヤメって言います。」

「・・そうなんだ。よろしく。・・・学校・・かぁ。」

「お姉さんは学校嫌いですか?」

「・・嫌いでは・・ない・・けど、人・・が苦手・・かな?」

「そうなんですね。だけど私とは話せているじゃないですか!これも自信につながりますかね?無理せず頑張ってください。」

「・・・ありがとう。」

「少し話していたら向こうから人が来たみたいですよ。」

「・・・え?」


そういってアヤメちゃんが指さした方向。私の後ろの方から足音が聞こえてきて振り返ると大人の女の人が歩いてきた。


「正門前で見知らぬ人がいるという情報が送られてきました。あなた達はいったい何をしているのですか?」

「・・・」

「お姉さんは気が付いたらここにいて困っていたんで話し相手になっていただけです。この学園って保護とかしてくれたりしますか?」

アヤメは私の後ろからここにいた理由を私の代わりに話してくれた。


「そうなんですか?・・分かりました。名前を伺っても?」

「・・・はい。・・・浅野コミ・・です。」

「アサノコミ?アサノが名前かしら?変わっているのね。」

「ち・・ちがう。・・コミが名前・・」

「コミが名前なんだね。可愛い名前ですねお姉さん。ではまた!」


学園の人は名前を聞いて、訂正する前に学園内に戻ろうとしているところにアヤメが私の声を聴いて訂正してくれた。優しい子だった。

その後、アヤメは手を振って帰っていきました。


私は学園の人に連れられて学園長室まで来ました。

中に入ると美しく優しそうな女性の人が迎えてくれました。


「あなたが正門前に居た人ですか。私はこの学園の学園長をしている。アイリスです。よろしくお願いします。」

「・・・よろ・・おね・・します。」

私が小声でよろしくお願いしますと言うと、アイリスさんは笑顔で頷いてくれました。


「急で申し訳ないのだけれど、学園に入る前に入学テストをさせて頂きます。」

アイリスさんがそういうと学園長室の隣にある部屋に案内された。

中には机と椅子があり、筆記用具も置いてあった。


「じゃあそこに座ってもらって、テストをしていきます。」


時間を測られ、テストをした。

テストが終わると学園長室に戻ってきて自分の話を聞きたいと言われたので、ゆっくり説明をした。

途切れる前の記憶は、宅配で送られてきた荷物を受け取るために玄関を開けると家の前に紫テントが立っており、興味本位で入ってみたところ気が付いたらこの世界に来ていた。


学園長ことアイリスさんは私の話を聞いた後、元の世界に戻れるといいですね。と笑顔で言ってくれた。

私自身の話が終わったころ先程学園内に案内してくれた女の人がテストの結果を持って部屋に入ってきた。

結果をアイリスさんが受取り、見せてくれた。


「この世界の歴史以外すべて満点ですよ!凄いですね。」

「・・・ありがとう。ございます。」

「あなたの入学は許可されました。こちらがこの学校の制服です。着ますか?」

「・・着た方がいいのなら着ます。」


紺色のブレザーに青色のリボンで、青系の色のスカートを着た。


「よし!これでこの学園の生徒です。あなたは勉強できるみたいですのでこの学園では楽しんでくれることを祈っています。」

すると学園長室の扉が三回ノックされた。


「フェミーナ。シラン・フェミーナです。入ってもよろしいでしょうか?」

「はーい。入ってもいいわよ。」


すると扉が開き男子生徒が入ってきた。


とてもきれいな顔立ちと周りから発せられるキラキラオーラをまぶしく感じ下を向いてしまった。


「こちらが今日から学園に通う。コミ・アサノさん。放課後でもいいので学園内の案内をよろしくね。」

「はい、分かりました。アサノさんよろしくお願いします。」

「・・・おね・・します。」


こうして、フェミーナさんに連れられ教室に案内してもらいました。

そこからは授業を受け、お昼ごはんも一緒に食べた。

話すのが苦手な私に優しく最後まで話を聞いてくれる人だった。


放課後になり、学園内を案内してもらうことになっていた為、各学年の教室や移動して使う教室。放課後生徒たちが集まる場所などに案内してもらい今日は、女子寮の一室を借り眠りについた。


目が覚めて、見慣れない景色に一瞬緊張をしたが、すぐに学園の中にいることを思い出し、深呼吸をして落ち着いた。


朝食を食べ、指定されている教室に入り、授業を受け放課後になった。


放課後になるとフェミーナさんが昨日の続きで学園を案内してくれた。

「昨日行ってない場所から案内しますね。」

「・・・お願い・・します。」


今日行った場所は、生徒会室や委員会などで使う教室など一部の生徒だけが使うことのできる場所だった。


「最後に案内したいところがあるんですが、いいですか?」

「・・うん。」


目的の場所に近づくにつれて賑わう声が聞こえてきた。

「この世界には魔物と呼ばれるものが存在します。学園の生徒の中にはお金が欲しい生徒もいて、学園の外に出た際、魔物を討伐してこちらで買取もしているんです。なのでここは冒険者ギルド学園支部ですかね。」


冒険者ギルドってゲームで聞いたことある施設だなと思った。

「・・冒険者・・登録・・できる?」

「そうですねぇ。一応この学園に入学の際に学生証が配布されるのですが、それが身分証であり、ギルドカードにもなっている便利なものですね。学園卒業後に冒険者になる人は引き継ぎを行いランクも同じところから始められるようになっています。」

「・・そうなんですね。」


ここの学生証は便利なもので、卒業するときにその人に必要な身分証に変更されデータも引き継がれる為、学園で実績をつければそれだけ有利になる仕組みになっているみたいだ。


説明を受けながら、賑わっている場所に入ると、多くの生徒が魔物を連れて買取場に集まっていた。


私たちは遠くから皆の様子を観察していた。すると扉が大きく開かれ、3人の生徒が大きな熊の魔物を連れてきた。

その魔物は顔面が血だらけになっており、無残な殺し方で、魔物が通った後が血で汚れていた。


私はその魔物を見た瞬間視界が暗くなり、意識を手放した。






しばらく眠っていたように思う。

重たい瞼をゆっくり開け、体を起こしてみるといつもの見慣れた自分の部屋に戻っていた。


「さっきのは夢? だけど、妙にリアルだったような・・。」


ベッドから起き、朝の支度をして、朝ご飯を食べにダイニングへと向かった。

するとお母さんが朝ご飯を用意してくれた。


「コミおはよう。今日、ゆりなちゃんが遊びに来るんでしょ?」


ゆりなちゃんとは私が唯一普通に話できる幼馴染で、今日発売された新作ゲームを一緒にプレイしようと遊びに来てくれる予定なのだ。


朝ご飯を食べ、自室で幼馴染を待っていると、玄関のチャイムが鳴り、ゆりなが入ってきた。

「コミさーん新作ゲームを買ってきましたぜぇ。」

「楽しみにしてたんだぁ。」


部屋にあるテレビにゲーム機を繋げて、ゲームを開始した。

するとオープニングが流れ出し、見たことのある学園がテレビに映った。


「この学園、夢に出てきたやつだ。」

「そうなの?いいなぁ。どんな夢見たの?」

「それは忘れたけど、このヒロインに似た小さい子が話しかけてくれたよ。」

「そうなんだぁ。」


オープニングが終わり、ヒロイン目線でゲームが開始された。

ゲーム途中にヒロインの過去話が出てきた際、自分とよく似たシルエットでヒロインと会話しているモブか登場した。


「このモブコミに似ているような・・・まさか夢でこの世界に行ったとか?いいなぁ。」


ゆりなが自分に似ていると話している隣で、私は夢か現実か区別がつかなくなり、呆然としていたのだった。


改めまして、あけましておめでとうございます。

読んでくれてありがとうございます。

1月は更新できずにすいませんでした。

今月はもう一話更新する予定ですのでよろしくお願いします。


誤字脱字やリクエスト、意見などございましたら。お気軽にお願いします。

今年一年よろしくお願いします。

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