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TS転生したけど、子供いた  作者: 赤途碧
TS転生したけど、子供いた
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ハマっている行動


「かしこまりました。それからですね……えっ? はい、そちらの件につきましては……」


 今、俺は6畳一間の部屋の中で顔も知らない男性とデスクトップ型のパソコンを通して電話をしている。


 何故なら、これから先の生活を考えて仕事を始めたからだ。


 元々、この家にパソコンは無かったが、サキちゃんの遺産とは別にミカさんの貯金があったので、そのお金を使って購入した。


 機械には余り詳しくないので店員さんの勧めるままに買ったが、スマホに比べれば動画なんかも大きな画面で見れるので、結構気に入っている。


 他人のお金を使っているので少し気が引けるが、これからもサキちゃんを育てていく為なので、そこは許して欲しい。


「はい、はい、そうですね。では後ほど資料の方を送らせていただきます」


 一応、仕事とは言ったが、今は社員登用ありのバイトだ。


 時給は1500円と高いが、最初の3ヶ月は研修中となるので、今は300円低い1200円で働いている。


 最近、求人雑誌で見たファッション企業の面接に行ったら受かり、その会社にある部署のウェブ広告営業を行うコールセンター業務を在宅でする事になった。


 俺がしているのは電話でのアポを取ったり、ファッション広告を載せてくれるように営業電話をしたり、資料を送ったりの3つ。


 この仕事のメリットとしては、家の中で働けるので髪色、服装が自由で交通費もかからない事だろうか。


 それに育児をしながらできる仕事なので、暇な時でもサキちゃんがいてくれれば楽しく過ごせる。


 そう考えると、悪くないところで働けたんじゃないかなと思う。


「では失礼します」


 営業先との通話を終えて「ふぅ」と一息吐き、マイク付きのヘッドセットを頭から外すと、うちの天使が話かけてきた。


「おちごとおわた?」

「これで終わりかな?」


 一応、仕事は時給制なので9時〜18時拘束となる。


 モニター画面の時計を見てみると、表示されている時刻が17:55となっていたので、あと少しで終わりだ。


「おちゅかれちゃまでちた」

「ありがと〜」


 こないだ身長を測ってから、少しでもお姉さんになろうとしているのか、サキちゃんは俺の面倒を見たがる様になった。


 でも、そういう行動が子供らしくて可愛らしい。


 そして今、うちの天使にはハマっている事があるので、それをこれからしようと思う。


「サキちゃんは、何歳ですか?」

「3ちゃい!」

「明日は何歳?」

「3ちゃい!」

「うっ!」


 少しでもお姉さんに見せようと、元気よく指を3本立てながら突き出してくるサキちゃんが可愛すぎて、俺は口を手で隠し、顔を後ろに背けて悶えてしまった。


 聞かれるのも嬉しいのか、ハキハキとした声で答えてくるサキちゃん。


 そう、今、うちの天使は年齢を言うのにハマっているのだ。


(なにこの生き物!? かわいすぎるんだけど!)


 どのくらいこの行動にハマっているのかというと、この間、スーパーで知らない店員のお姉さんにも大きな声で自分から年齢を教える程である。


「サキちゃんは……」

「3ちゃい!」


 指を3つ立てて突き出してくるサキちゃんを見て、また俺は悶えた。




 

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― 新着の感想 ―
[良い点] 読みたいものがここにあった。 とにかくサキちゃんが可愛い。 [気になる点] サキちゃんの口調があざとい [一言] だが可愛い
[一言] あったなーこんな時期 妹が3才の時に聞いてないのに連呼してたなー あれは可愛かった… 特に3才って言ってるのに立ててる指の数が2本っていうね もうね、かわいじぬ気持ちわかります
[一言] なんかわかる
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