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異世界の村へ!

エレナに着いて行くこと20分。

俺は異世界の村に着いた。

「ようこそイチチの村へ!着いて来てください!お昼ご飯くらいならご馳走できますから!」

そういうと門番の人に元気に挨拶して門を通って行った。

俺も恐る恐るといった感じで門を通った。

門番の人に何か言われるだろうかと内心ビクビクしていたが門番の人はニコニコして俺が通るのをみているだけだった。


「エヒメさんっ!早く早く!」


エレナはそう言って俺を急かす。

駆け足でエレナに着いて行くとエレナに話しかける人が多いこと多いこと。


「やあ、エレナちゃん、デートかい?」


「エレナちゃん、いい肉がはいって来たんだ

どうだい?」


「エレナおねえちゃん、あそんで〜。」


「やあ、お兄さん。見ない顔だねえ。

あら、擦り傷だらけじゃないか!大丈夫かい?」


「エレナちゃん、今度の仕入れはいつなんだい?」


そんな風に話しかける村人に律儀に答えるエレナをみていると、


「この村の人たちはみんないい人なんですよ。」


といった。


なるほど、村人からは「俺達いい人だぜっ!」という雰囲気を感じる。

確かにジジイの言う通りなのかもしれない。

俺は俺を異世界に転生させた自称ミカンの神の言っていたことを考えているとエレナが立ち止まった。


「ここです。ここが私の家です!どうぞ中へ、お茶をお出しします!」


そう言うとエレナは家の中にはいって行った。

エレナが自分の家だといったのは他の村人の家とは雰囲気違った。

他の村人の家はザ・ログハウスといった感じの家なのだがエレナの家はモンゴルの遊牧民の様なテントなのだ。

俺はそのことに違和感を感じながらもエレナの家にはいって行った。


「すげぇ・・・!」

テントに入った俺は思わず声を出していた。

テントの中は外から見た見た目以上に大きく小さな市民体育館の一番大きな運動室くらいの大きさがあった。

それだけでなくその大きなスペースに所狭しと色々な商品が並んであったのだ。

南国にありそうなパイナップルの様な形をしたもの、人の背丈くらいあるキノコ、マグロの様に大きな魚の干物、様々な色の毛皮、大きなカゴに入れられた何十もの香辛料らしきもの、俺は今まで見たこともない光景に目を奪われていた。


「すごいでしょう!この品揃えの豊富さはこのアストレア王国中探してもこのエクシア行商店以外ありませんよ!」


気がつくとエレナが二人分のお茶をお盆に乗せて持って来てくれた。

そしてエレナに促されるまま店のカウンターらしきものの前にあるテーブルに座る。


「すごい品揃えだ・・・。これ全部売り物なの?」


「はい!我がエクシア行商店はアストレア王国中をまわってありとあらゆるものを仕入れてますから!」


自信有り気にエレナは胸をそらして言う。

彼女の胸、異世界級です。


「すごいな。見たことないものばっかりだ。」


「でしょう!でしょう!もっと褒めてください!」


「調子にのるのではない!」


いきなりエレナ軽くげんこつがとんだ。

勢いは弱くコツンといったくらいだ。


「お父さん!」


元気よくそういうとエレナは彼女の後ろにいきなり現れた男性に勢いよく抱きついた。


「はっはっは。元気がいいなあ、エレナは!それで、そちらの方は?」


「エヒメさんって言うの!私がビックローチに襲われている時にね、ビュンって橙色の不思議なものを投げてビックローチを追い返してくれたのよ!」


「ほう、それはそれは、申し遅れましたな、

私の名前はジョニー・エクシア、行商人をしております。娘を助けていただきありがとうございました。あまりおもてなし出来ないと思いますがどうぞごゆっくり。」


そう言うとジョニーさんは店の奥に消えて行った。

何だか金持ちの家にいる執事のような人だったなあ。

そんなことを考えているとエレナが話しかけて来た。


「ねぇねぇ、エヒメさん!エヒメさんってどうやってビックローチを追い払ったの?ビックローチって大の大人でも三人はいないと倒せないのよ!」


「ああ、これを使ったんだ。」


そう言って俺は<ミカン>とつぶやき一つのミカンを取り出した。


「すごい!エヒメさんって魔法使いだったのね!魔法使いってほとんど今ではいないのに!お父さん以外で初めてみたわ!」


なるほど魔法使いは少ないのか・・・、俺のこのジジイに与えられた力は魔法なのかはわからないが珍しいらしいな。


「それってなんなんですか?アストレア王国では見たことないんですけど・・・?」


「ああ、これはミカンって言う果物なんだ。

これをこうして、っと。」


俺はミカンを剥いて一粒口に放り込む。

うん!うまい!こいつはたまらないぜ!


「食べ物なんですか?わたしもいただいていいですか?」


俺は二つ返事で答えるとエレナはミカンを口に入れてモグモグと食べた。

すると急に真剣な顔になって俺に話しかけて来た。


「あの、エヒメさん、このミカン?って言う果実の様なものは何処で取れるんですか?」


俺は言葉に詰まってしまった。

グヘヘ、俺、転生したんすよ、グヘッ。

何て言っても信じてくれないだろう。

俺だってそうする、誰だってそうする。


「えっと、俺の故郷で取れるんだ。」


「その故郷は何処に!」


「えっと、ずっと東、かな?」


「東って言うと・・・魔のソロモン海峡⁉︎

エヒメさんってそんなところ超えて来たんですか⁉︎」


マズイ!なんか絶対疑われてるよ!

エレナの胸の果実も疑ってるんだからね!

っていった感じでプルンプルンしてるし!


「えっと、そうなんだよ、悪い奴らにおわれてさ、なんとか逃げ出す事ができたんだけど船が難破しちゃってさ。それでなんとかここら辺に流れ着いてから俺の魔法で食いつないでさ、それで当てもなく歩いていたらエレナに会ったんだ。」


「そうなんですか・・・。大変でしたね!

もう一つミカンください!」


お前途中からミカン食べることに夢中になってだろ。口からミカンの果汁がダラダラ垂れてるんだよ!


「残念です・・・。きっと仕入れることができたら大ヒット間違いなしなのに・・・」


そう言った彼女の表情は本当に悲しそうで今にも泣き出しそうだった。


「えっと、その、あれだよ!俺の魔法をつかえば幾らでもミカンは出せるからさ、ほら<ミカン>!」


俺はエレナを慰めるために心を込めてミカンを求めた。

俺は美少女の涙には弱いんだよ。

あと慰めるって単語なんかエロいよね。

すると、


「うわっ!ミカンが止まらんっ!」


「すごいです‼︎エヒメさん!こんなにたくさん!」


ミカンは俺の求めた通り沢山出現した。

なんか軽く百個は超えている。


「これだけのミカンがあれば・・・グヘヘ。」


エレナは美少女らしからぬ言葉と共に目を光らせていた。

エレナの胸の果実もお金、お金!と言った様に震えている。


「あの、エレナ、さん?」


「エヒメさん!私たちの行商に着いて来ませんか?」


「えっ?」


「だってエヒメさんこの土地の右も左もわからないのでしょう?だったら行商に着いてくればこの国の事がよくわかりますよ!」


「でも・・・」


「三食昼寝付きですから!」


エレナは強く俺に迫ってくる。

俺の顔のすぐそばまで彼女の顔が近づく、女の子特有の甘い香りがして頭がクラクラする。胸が身体にふれる。

プルンプルンした感触が俺の脳に届く。

俺の息子はもうフルパワーだ。


「分かった、分かった!着いて行きます、働きます、働かせてください!」


俺がそういうとエレナさんの表情がニパッとした笑顔に変わった。


「じゃあ、お父さんに交渉して来ますね!」


「はあ。」


彼女はそう言うと店の奥まで走って行った。

ここから俺の行商人生?の様なものが始まったのだ。

ポイントくれてもいいんじゃよ?

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