時詠
初めまして。
私の名前は『時詠』
変な能力を持った、普通の高校生…じゃなかった、見た目高校生のひきこもりです。
たま~に来るお客さんで妖しい仕事をしながらのんびりと暮らしている、いわゆる半ニート?
…いやいや、ちゃんと仕事はしてるよ。
さて、今回のお客さんは…
「貴方が、噂にきく『時の管理者』なのかしら?」
「そういわれているらしいわね。自分では名乗ってないけど。
それで、貴女は何がお望みなのでしょうか?」
「…確認のために聞いても良い?
貴方に頼めばいくらでも時間を巻き戻すことが出来る・と聞いたんだけど、それは本当のことなのかしら?」
「そのとおりよ。貴女が望むだけ時をさかのぼらせてあげる。
でも解ってるわよね? 何の対価もなしに時をさかのぼることなんてできないことを」
「さかのぼりたい時間だけ寿命を削られる・だったかしら?」
「惜しいわね。さかのぼりたい時間の3倍の寿命を頂くわ。1年前に戻りたかったら3年分の寿命を・10年だったら30年分ね。
もちろん1年前にさかのぼっても寿命は延びないし、もし残りの寿命が足りなかったら、戻った瞬間に死ぬことになるわ。
その点はあしからず…」
「かまわないわ。
私が遡りたいのは48時間・たった2日なんだから! 6日の寿命なんてたかが知れてるわ!」
「…珍しいわね。2日だけだなんて」
「その2日が重要なのよ! 出来るんでしょうね!!」
「全然OKよ。1日でも1時間でも1秒でも、拒否はしないわ。
あ、条件があるのを知ってるわよね?」
「遡れるのは一生に1度だけ・2度はないってやつ?」
「そう。何度も人生をやり直せるなんてことはありえない。
私に会えるのは1度だけ。その1度のチャンスをなんに使うかは貴女次第…」
「私には今日中に必要なお金がいるのよ! 5千万!
金策したけどダメだった! 後すぐにでも現金を手に入れられそうなのは今日1等が出なかったくじだけ!
番号も解ってるから、2日戻ればすぐに2億手にいれられるのよ!!」
「ふーん
まあ、人それぞれだし、人生に口出しする気もないし。
じゃあ、もう行くかしら?」
「すぐにでもお願い!」
「じゃあ、その扉をくぐりなさい。その扉の先は2日前の貴女の部屋の入り口につなげてあるわ。
…いってらっしゃい…新しい人生を…」
「…何も考えてないお客って扱いが楽で助かるわ。
とはいえ、たった6日しか稼げなかったから、旨みなんて全くなかったけど。
……でもね」
さて、1人目のお客は済んだから早く次のお客を招き入れないと。何百人と待ってるんだから。
…ねぇ…貴方は自分と同じ考えを持つ人が出ないなんて思ってるのかしら?
うふ♪ とある宝くじで1等賞が出なかった時って、私には稼ぎ時だわ♪
ああ、それと、
「過去が変われば未来も変わるってわかってるのかしら……」
ええ、全く関係ないですよ?
某宝くじで3口買って、3口とも2個づつ当選番号が入っていたことなんて…
ヤケになって、深夜1時間で書いたなんて…
全然関係ありませんから……orz
あ、自分のお話には登場時人物のキャラ描写は、全く入ってないです。
全て読んでいただいた方の御想像にお任せしていますので(無責任
また今回は、本文に当たるところはすべて会話だけになっているのもわざとです。
会話のみでストーリーを書くのは面白いのですが…超短編しか書けないのが、自分の限界ですね。