『♡ Kyoko Love ♡』34-2
34-2.
精密検査の病院は先生のほうから説明があるはずだけれど、、まぁ
自分で探して行ってもダメってわけじゃぁないもんね。
大抵、精密検査して、結果的には結局何ともなくて大丈夫だった
って人がほとんどなんだけどなぁ~。
お綺麗な人にはしばらく不安を抱えてもらいましょうっと。
小竹みさおは、胸中でほくそ笑んだ。
「あっ、はい。石川さん? 」
「・・・」
「お気を落とさないでくださいね。
今は昔と違い、良いお薬がありますから。
では、お大事に」
私の嘘八百を真に受けた石川恭子は顔面蒼白を
その表情に貼り付けたまま、あたしの言葉に軽く会釈をして帰って
行った。
あーあぁっ、つまんないの。
少しは溜飲が下がったけれども、精密検査すれば近日中にどこにも
たぶん異常なしって分かることだろうし。つまらん、つまらんっと。
前々から整形考えたりしてたんだけど、できれば彼女のような
顔面になりたいけどもさぁー、土台が違い過ぎて無理だわ、タブン。
あー、腹立つぅ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・☆彡
「ごめんごめん、遅くな・・あれ? 次の受診者さんは? 」
「あぁ、次の約束があるのでと、帰られました。
精密検査するように、ということはお話しておきました」
「あっ、そっ! まずいな。渡したいものがあったんだけど。
じゃあ、一応、病院への紹介状をえ~っと、あぁ、石川恭子さん
宛てに送っておいて」
「はい、分かりました」