会いたくて会いたくて堪らない
あぁ、堪らなく抑えられない気持ちをなんとか抑えようと努力するが、何度すくってもこぼれ落ちる水のように、川の源泉のように、いつまでもいつまでも溢れ出てくるのだ。こんなことを言うのは癪かもしれないが、いつでもいつも話したくて堪らない。抑え切れぬ衝動に駆られそうになる。後ろからそっと抱擁し、生命尽きるまで君の薄く儚い香水の匂いを嗅ぎながら此処に居座るかのようにしがみつき、泣いていたい。それよりも、素早く身体を反転させ、君のその柔らかい唇にそっと口を合わせ、ずっと抱きしめていたい。中学生の思春期にはまだ早い、でも体の底に埋まっている欲求に正直になりたい。くだらない?気持ち悪い?知ったことか、まだそういうことをしたこともない幼児どもが何を語る?まだ、十数年しか過ごしていないこの人生が全てな訳がないだろう。しかし、この抑えられない衝動も同じような幻想なのではないか?この感情は成長していくと共に消えていく感情なのではないか?まだ小さい僕の世界の中で、君しか光って見えない僕の目は、まだ大人にはなれていない。