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「わーったよー」

勇者になれない事からか、はたまた変な例え方をされた事からか、英治は拗ねたように返事をする


「納得してくれたようでペトはすっごく嬉しいのですよ」

神に人の心はわからない 昔の偉い人の言葉だ 多分


「でもその分サービスも用意するですよ?

普通は勇者として生まれたからと言って最初から強いわけじゃないのですよ。もちろん才能はあるからちゃんとした努力と数々の試練を乗り越えれば、いつしか皆から讃えられる勇者になれるですよ。

今回はそんな過程を吹っ飛ばして好きなように能力をカスタマイズした上で転生させてあげるのですよ。大サービスなのですよ!」

神はいつだって信じる物の味方です 現代の俺の言葉だ


「それで、どんな職業が良いかさっさと決めるのですよ」


投げやりな言葉をかけられたが気にしない気にしない!

少し考えたがやっぱりあれだよな異世界といえば!

「職業は………魔法使いで頼む!初期のレベルとかステータスはペトが適当に決めてくれよ。

俺はその世界の事まだ何も知らないから常識範囲のステータスにしてくれて構わない。、、、構わないんだがすぐ死んではい!ゲームオーバーってのも嫌だからそこんところは何とかしといてくれ。お得意のサービス頼みますよっ 神様!」

顔の前に両手を合わせて片目だけを開けてペトの様子を伺う


うーん、、と考え込むペトだがやがて

「いいのですよ。ペトも暇潰しに造った世界とはいえ、外側から観察するのは飽きてきていたのですよ。そんな意味では英治には外側からでは無く、内側から世界の成り行きを見てもらい、正しい方向へと導いてもらう事になるのですぐに脱落しないようにこっちでちゃんと調整するのですよ!」


「ありがとう!頼むな!んっ?正しい方向に世界を導くって…俺がやるのか?!楽しめって感じじゃないのかよ?!それって使命みたいなもんじゃんか」


「まぁそんなに難しく考える事ないのですよ。そっちの世界で生きていたら正しい事してました。みたいな感じで自分の思うように生きればいいのですよ。ただ、1つその世界について重要な事があるのですよ。異世界転生してその世界に生まれ変わった者は魔王を単独で倒してはならないのですよ。あくまでもその世界の勇者が力を合わせて魔王を倒さなければならないのですよ。つまり英治がするのは魔王討伐の協力なのですよ?魔王の四肢を千切って勇者が首をはねるだけなんて協力とはよべないのですよ?」


「四肢をって、お前どんだけ俺にチート盛り込む気だよ!まぁ勇者は魔王を倒す存在ってのはわかるし、ペトの力説でその世界の勇者が唯一無二の尊重すべき存在ってのも伝わってきたからな。よくよく考えてみれば、結局俺は使命とかそんなん無くても勇者と肩を並べて戦いたい!とか思っただろうし、2度目の人生をせっかくもらったんだ。かわりにってわけじゃないが、その世界、任せてもらうとしますか」


「良い心構えなのですよ!じゃあこれから転生するわけだけど」

手のひらを上に向けてひょいっ と手首を曲げると、いつの間にか天井をびっしり埋め尽くしていた宇宙の様な空間に浮かぶ無数のキラキラした物

星々であろう物の1つが俺とペトの間に降りてきた

俺は目線を一瞬だけその星に動かし、すぐにまた天井を見上げていた

なんて素敵でなんて幻想的な景色なのだろう

手を伸ばせば星に手が届くとはまさにこの事ではないのか

そんな事を思っていると

「これから転生するわけだけど、ちゃんと聞くのですよ?」

という声にハッとなりペトの方を見やる

「今から行く世界の常識はある程度わかるようにこっちで僕が調整しとくのですよ。あと常識範囲外の事も部分的にわかるように細工しとくから見たかったら見るのですよ。あとちょっとこっちに来るですよ。」

なんだろ?とペトに近づき、星を隔ててペトに触れられるくらいになった時

「おやつは300円までなのですよ。」

と言ったペトが次の瞬間には俺の真後ろにいたようで背中をポンッと押された

バランスを崩して倒れこみ、星に当たると意識は薄れていった

薄れていく意識の中で俺はおやつの事を考えていた

バナナはおやつに入りますか?と



――――――――――――――――――――――――




それから15年超の月日が流れ英治は立派に育っていた


「エージ!!いよいよ来週には学園に入学するけど、同じクラスだといいな!!」

元気よく声をかけて来たクロにそだなーっと生返事をする

この世界に来て15歳になったわけだが色々あったなぁ、、、

5歳の時のドラゴン騒動

10歳の時には弟に家を継いでもらう計画立てたり

色々あり過ぎてとても濃い15年だった

いつか子供が出来たら聞かせてあげたいなぁなどと思っていると

クロこと クロイツ・ブラック・バハームトが先程より少し大きい声で話しかけてくる

「あと少し食後休憩したら午後の特訓始めるぞー!!!」

そう

聞いて驚け!!クロこそが勇者なのである!!

そして毎日のようにこなすクロとの特訓には魔法だけでなく剣術や体術も含まれているのである!!俺、魔法使いなのに!魔法使いなのにぃ!!

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