05-03 酒盛り/鉱山へ
これまでのあらすじ:王都カルネヴァーレに着き、ガンツ爺さんと飲み会だ。
——そう言えば、この国では王族に関わらずに済んでいるな。
爺さんへの土産の酒を飲みながら、僕はそんな事を思っていた。
ここまでの旅、新しい国では王族に関わる形が多かったからな。積極的に関わりたいわけでは無いから、別にそれで良いんだけどね。
「それでよぉ、コイツは俺の鎚を持とうとしてな? 持ち上げられねぇからって、付与魔法で身体強化してなぁ」
「意外と、意地っ張りというか負けず嫌いですからねぇ」
「へぇ〜」
「僕の黒歴史を酒の肴にするの、やめない?」
「ハハハ、面白い奴だなユート! 気に入ったぜ!」
バンバン背中を叩いてくるマルクさん。痛いんだけど。
「しかし、勇者様と聖女様の息子とはな。ガンツ様とも親しいみたいだし只者じゃないなとは思ったが、予想以上だったぜ!」
「僕自身は、大した事のない付与魔導師の冒険者ですよ」
「おいおい、固い口調は無しだぜ。俺の事はマルクでいいし、敬語もいらねぇよ!」
マルクさん改めマルクは、確かに気の良い人物だな。
「解った解った。だから背中叩くの止めて、痛い痛い」
「柔っこいな、肉食え肉!」
食うともさ。
「マルクさんとも仲良くなれたようで、良かったですね」
「ユートさんは人に好かれる性格ですからね」
そうかぁ? 絡んでくる奴の方が多い気がするぞ?
「そうだ、ユート。マルクにあれを見せてやれ、きっと驚くぞ」
銃剣とかかな?
「良いけどね。これでしょ?」
「……何だ、この剣。妙な形だが……」
銃剣を手渡すと、マルクは興味深そうに眺めている。
「銃剣って言って、剣としても銃としても使えるんだ」
真剣な目で銃剣を見るマルク。鍛冶職人の血が騒ぐのかな?
「……鍛え方はなっちゃいねぇが、形状なんかは洗練されてやがるな。コレ、誰の作だ?」
自分を指差すと、マルクは目を剥いた。
「自分でコイツを作ったのか!?」
「秘密の方法でね。流石にそれは友達でも教えられないんだけどさ」
前もって予防線を張っておく。パーティメンバーは知ってるけどね。
「ユート、コイツを鍛え直す気はねぇか? 俺が格安でやってやる」
……マジか。
「それはありがたいけど、理由を聞きたいな」
そう言うと、マルクは真剣な目で僕を見る。
「代わりに、何かアイディアがあったら教えて欲しい。俺の鎚に賭けて、必ず形にしてみせる」
鍛冶職人の矜持なのか、サガなのか。未知の作品に対し、鍛冶魂に火が点いたようだ。
「解った、後でアイディアをまとめておくよ」
「おう、頼む! これは燃えてきたぜ!」
そんな中、玄関先から声が聞こえてくる。
「あの……失礼します」
この声は、聞き覚えのある声だ。
「ジョリーン? 戻っていたのか!」
マルクの声に、声の主……ジョリーンさんが驚いたように姿を見せる。その後には、パーティメンバー達が揃っていた。
「あれ、アーカディア卿!?」
「キリエ様達もいらっしゃいますね」
「マルクさん、何でガンツ様の工房に?」
説明が面倒だな。
「ガンツ爺さんは僕達の知り合い、マルクには早速会いに来た、その縁で皆で飲み会中、そして君達をこれから巻き込む、オーケー?」
「「「「オ、オーケー……」」」」
折角だし、一緒に飲めばいい。飲み会は大人数の方が楽しいからね。
「で、では失礼致します」
いそいそと中に入って来るジョリーンさん達。
「ユート、アーなんちゃら卿ってのは何だ?」
爺さんに、そう言えばまだ話してなかったっけ。
「ヴォルフィード皇国とイングヴァルト王国から、名誉男爵の爵位を貰った。姉さんは名誉女男爵だよ」
「はぁ!? おい、ちょっとその辺聞かせろ! 何がどうしてそうなった!」
ジョリーンさん達に酒を勧めつつ、僕達はこれまでの旅の話をする。
イングヴァルト王国、ミリアン獣王国、ヴォルフィード皇国での出来事を掻い摘んで、遺失魔道具の事を伏せつつ説明していくと、マルクや冒険者組の目が虚ろになっていった。
「銀級冒険者で、名誉男爵で、三カ国から叙勲……?」
「勇者様と聖女様の子供に、二カ国の公爵令嬢……?」
「め、めちゃくちゃ凄い人じゃん!」
「ユート、お前ほんとに親父に似てきたな! で? ここでは何やらかすんだ?」
「何かするの前提で来てないよ、トラブルに見舞われるのは勘弁なんだからな!」
女好きに絡まれるトラブルはあったけどな。
「ア、アーカディア卿、凄まじい人物ですね」
「あぁ、驚いたぜ……」
そういや、マルクとジョリーンさんは仲が良さそうだな。距離感も近いし……。
そんな僕の視線に気付いたエルザが笑った。
「ジョリーンはマルクの恋人だよ。ちなみに、マルクは私の兄貴なんだ!」
成程、そういう繋がりがあるのか。
「ちなみにリリルルも彼氏持ち。クラリス、私は彼氏募集中」
「そ、そうなんだ……」
流し目でこっち見るな。僕は女好きじゃないぞ。だから姉さん達もジト目で見んな!
宴は夜中まで続き、そのまま僕達はザコ寝した。
毛布は爺さんのとこのと、僕等のを使った。
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翌朝、僕達は早速マルクと一緒に工房に向かう。ちなみにドワーフ勢、流石の酒精耐性で二日酔いとかは無いようだ。
「さて、まず何から始めるか!」
「折角だし、何かアイディアを出す所からやるかい?」
一応、実現可能な物をピックアップしておいた。
「まず、子供の玩具」
「……は?」
「子供の玩具からだ、いいね?」
クレアちゃんやアクセル君が喜ぶはずだ。
「あっ、ハイ」
僕が描いた絵を見せて、説明する。バネと棒が組み合わさった玩具、ホッピングだ。
「確かに、こいつは子供が喜ぶな!」
「面白そー、私もやってみたーい!」
説明すると、マルクやエルザが食いついた。
そして三つ目熊の皮を使ったタイヤに、チェーンと足漕ぎペダル……三輪車である。
「これは、大きさを変えれば大人でも使えるのではないか?」
「でも、のろいだろー」
「いや、大人の力ならスピードを出せるよ」
これなら自転車も作れるね。
よーし、次はコレだ!
「これは……何だ? 金属の板か? これを並べてるが……」
「これね、楽器。長さとか厚みを変えて、音が変わるようになってる。これを木の棒の先に巻き付けた硬い布で叩いて、音を奏でるんだ。鉄琴っていうの」
「楽器か! それはいいな!」
更に、生活用品もだ!
「これは飯盒。この中に米と水を入れて、火で加熱して炊くんだ。これなら、野営にも使えるだろ?」
「おぉ、これは素晴らしいな!」
「野営でお米が食べれるのー!?」
これには冒険者組が盛り上がる。野営の食生活、一品あると無いとじゃ違うからね。
「そしてこれだ! 生活を楽にするといえば、やはり水! ショウヘイさんのポンプの先に、水を貯める貯水槽! そしてその下には水を出すための蛇口だ!」
「なんて画期的な!」
「確かに、これを捻るだけで水が出るなら助かりますね!」
これは公爵令嬢組が目を輝かせた。
「ヤバい、ヤバいぜこれは!」
「ユート、お前さん一体どんな発想してんだ? これは一攫千金を狙えるぞ」
え、そこは別に……お金なんて、生活に困らない分があれば構わないんだよね。
「ユ、ユート! これ、作って売れたら、お前に五割払う! やらせてくれ!」
「一割でいーよ」
僕の返答に、パーティメンバーはやっぱりね、という顔だ。
「流石にそりゃ無理ってもんだろ! なら四割!」
「二割」
「三割でどうだ!」
うーん、逆値切りってマルクよ、もっと欲を出せよ。
「じゃあ二割五分」
「……解った、それでいいか!?」
「まぁ、その辺はマルクに任せるよ」
そう返すと、マルクはご機嫌になった。
「よし、ユート! 何かあれば来い、絶対力になってやるからな!」
ホクホク顔で、マルクがガッツポーズ。頼もしいヤツだ。
「さて、それじゃあ本題に入りたいんだ」
「おっ、武器の強化か? 製作か?」
「両方かな? まず、僕達の武器を強化って出来るのかな?」
それぞれ、武器を取り出す。最初から宝物庫から出しておいた。
「ドワーフ族の鍛冶魔法で出来るぜ!」
鍛冶魔法……それはドワーフ族の固有魔法だ。エルフ族に固有魔法として森林魔法があるように、ドワーフ族には鍛冶魔法がある。
「必要な素材は……うーむ、コイツの材質って何だ?」
「銃剣? 黒い部分は黒曜亀の甲羅だよ」
「なら、強化するならこの辺が素材か」
サラサラと素材を紙に書いて、マルクが手渡してくれる。
「ここらで取れる中では、最上級の素材だ」
他のも材質や作りを確認し、マルクが必要素材を教えてくれる。どの武器も、興味深そうに眺めていたな。
ついでに、アリスの杖は新調する事にした。元の杖はエカテリーナさんから贈られたものらしく、弄るのは憚られるとの事だ。
更に、以前から考えていた”ある物”を依頼してみる。
その他、様々な改良案をマルクと打ち合わせ、話が終わったのは昼過ぎになった。
とりあえず僕達が素材を持って来るまでは、僕のアイディアを色々試してみるそうだ。
……
マルクの工房を後にして、僕達はジョリーンさん達の案内で冒険者ギルドへ向かう。どうせ素材集めをするなら、冒険者の依頼も並行してやってしまった方が効率が良いからね。
「……よし、グレンはいないな」
「まぁ、警戒するのも仕方ない。アーカディア卿にやたら突っ掛かっていたからな」
僕の様子に、ジョリーンさんが苦笑する。会いたくないからな、基本的に。
ちなみに、リインは既にリーヴォケインの森を守った功績で、銀級ライセンスを授与されている。アイリと同じパターンだね。
「銀級依頼だと、この辺? 鉱山山頂付近のクロコダイルオオトカゲの討伐」
「これはどうですか? 鉱山に巣を作るノコギリアリの討伐」
「討伐依頼が多いですね」
「ドワーフ自身が強い種族ですが、ドワーフの手に負えない魔物討伐を国として依頼する事はありません。ドワーフのプライドに傷が付きますから。なので、こうして冒険者依頼にするのが多いんです」
ドワーフとの親交があるエルフ族の公爵令嬢だけあり、詳しいね。
「素材集めに鉱山に向かうし、その辺の依頼受けるか。複数で」
「他の冒険者の仕事を奪う事になりませんか?」
もちろん、そこは配慮するとも。
「依頼日から、日が経ったモノを中心に選ぼう。旨味が無いのか、それとも割に合わないのか知らないが、受ける奴がいないって事だからね。困ってるドワーフも長く待たされて、仕事に支障が出てるかもしれない」
マルクやジョリーンさん達の住む国という事で、そのくらいしてもいいなって思ってる。
つまり、彼等は身内にカウントする。アーカディア島の事なんかは、もう少し様子を見て話すかどうか決めるけどね。
「それではアーカディア卿、我々はこれで」
「案内ありがとうジョリーンさん、またその内にでも」
ジョリーンさん達に挨拶をして、僕達は依頼を受注する。
その間も、グレンの同類みたいな感じで見られていた。甚だ不本意だ。
「風評被害もいいところだな」
「碌なことしませんね、彼等は」
僕達の評価は一致して”迷惑な奴ら”である。
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それでは依頼と素材集めの為に、鉱山へ向かう事にしよう。まずは王都から鉱山へ、馬車で向かう。
一日野営をして、翌日の昼には着く予定だね。
普通の冒険者は馬車で鉱山に向かったりしないらしい。その理由は二つある。
一つは、そもそも冒険者で馬車を持っている者は多くない。
そしてもう一つは、鉱山付近で馬車や馬を預けられる場所がないのだ。
そうなると、馬車と馬は鉱山付近に駐留させる。馬の世話と馬車の番に、誰かを置かざるを得ない。
すると魔物や盗賊が、これ幸いと襲い掛かるのだ。
これが一般的な冒険者や、王都民の考えであり、それは正しい。
だが、僕らの場合はそれに当て嵌まらない。馬車を預ける場所が無いなら、預けられる場所に預ければいいじゃない、転移魔法で。正論に対する暴論である。
……
という事で、鉱山付近に到着した僕達は、馬車と愛馬スタリオンをアーカディア島へ転移させる。はい、問題無し!
「よし、鉱山に入ろうか」
「ユートさんと一緒だと、何か楽すぎて堕落しそうですね」
「それは私も同意見です。ユート様に頼り過ぎないようにと、自戒してはいるのですが……」
君ら、心配し過ぎよ。
「鉱山の入口……その先にドワーフがいるっぽいね。そこで話を聞こうか」
マップも便利。少し歩いた先にいるドワーフに声をかける。
「失礼します、鉱山の発掘の方ですか?」
「あん? 人間族が……いや、獣人とエルフも居るのか? 珍しいパーティだな。冒険者か」
「えぇ、鉱山の魔物の討伐に伺った次第です。魔物の目撃情報等があれば、伺いたいのですが」
そう言うと、ドワーフは訝しげに僕達を見る。
「成人したてか成人前のガキばかりで、魔物の討伐だ? 痛い目見る前に帰った方が身の為だぞ」
「ご安心下さい、こう見えても腕には自信があります」
銀級ライセンスを取り出して見せる。
「……まぁ、いい。ただし骨を拾って貰えるとは思うなよ」
そんな対応をしてくるドワーフ。
アリスやアイリ、リインが眉を顰める。僕らくらいの年齢に対する年配者の対応とか、こんなもんだよ?
それに、リインの話から考えると、魔物に対しドワーフも戦ったのだろう。
腕力に優れるドワーフ族が、敵わなかった相手だ。そう考えたら、彼の対応は解らなくもない。
ふむ……今の内に、その辺にも慣れて貰うべきかね。
ドワーフに現在の発掘場所や、魔物を目撃した地点の情報を貰い、僕達は鉱山の中を進む。
鉱山の中は、木で組まれた足場等があちこちにある。うん、これぞ鉱山って感じだな。
「ユート様、質問よろしいですか?」
「いいよ、何かな?」
僕が首肯すると、アイリは小首を傾げて疑問を口にする。
「ユート様にはマップがあるのに、何故あのドワーフから情報を聞き出したのですか?」
あぁ、それね。
「それは、ドワーフ族の人達に不審に思われないようにだよ」
僕達がそのまま鉱山に入って、魔物を倒して、そのまま出て、王都に戻る。
言葉だけで言ったら普通に聞こえるかもしれないけど、普通の冒険者ならどうするか?
マップなんて無い冒険者は、当然情報を求める。
それをしない=普通じゃないと言うのは短絡的かもしれないが、その辺りのトラブルは避けるに越した事は無いからね。
「成程、そういう意図がありましたか。失礼しました、ユート様」
「何で謝るんだ、いいんだよアイリ。僕に応えられる事なら応えるさ」
そんなに堅く考えなくていいんだよ?
出来るだけ優しい口調でアイリに声をかけ、ウサ耳を撫でる。あっ、ビクッてした。
「知らない事や疑問を解消するのは良い事だよ」
調べて解るなら自分で調べるのがいいかもしれないけどね。今回のは聞いてくれて構わない内容だ。
「甘えていいんだよ、アイリ。君は僕達の大切な仲間なんだから」
「はい……ユート様……」
ウサ耳を撫でてそう伝えると、何かアイリの眼が潤んできた。これ、何かをやりすぎた? ウサ耳撫でるのダメだった?
さて、そんな空気を払拭するお客さんの登場だ。マップに光点を確認した。
「全員、警戒態勢。お客さんだ」
すぐさま、全員が武器を構える。
「ユーちゃん、指示を」
「あぁ、方向は僕から見て一時の方向、天井部を進んでいる。種族名は……討伐対象・ノコギリアリ、数は二体だ」
僕は戦力を考慮し、指示を続ける。
今回は、アリスとリインの遠距離攻撃で仕留める形でいこう。
「アリス、リインが仕留めてくれ、火属性は使用するな」
アリスに”魔法効果上昇”、リインに”筋力上昇”を付与する。
「姉さんはアリス、アイリはリインの護衛を頼む。撃ち漏らした場合、僕が対処するから思い切りやっていい」
「了解です、”来たれ水の精霊三柱……”」
「解りました!」
詠唱を開始するアリスと、弓に矢を番えるリイン。
「アリスさんの護衛に入ります」
「私もリイン様の護衛を遂行します」
姉さんはアリスの前でレイピアを構え、アイリもリインの脇で双銃刀を構える。
よし、布陣はこれでいい。万が一攻撃されても、姉さんとアイリはいつでも守護の首飾りの障壁を展開できるように意識している。
攻撃役の二人が目視できる位置まで、クワガタアリがやって来た。
同時に、こちらの攻撃準備は完了だ。
「”敵を撃て、水の矢”!」
「行きますっ!」
アリスの水の矢と、リインの放った矢は狙い違わずクワガタアリの頭部に命中し、その命を刈り取った。
「お見事です」
「流石です、お二人共!」
「あぁ、二人共見事だったよ、お疲れ様。生命反応なし、二体討伐完了だ。完了部位は僕がやろう、四人はそのまま警戒を続けていて」
僕の指示に、四人は警戒を緩めないで臨戦態勢を継続する。
ちなみに現在、クワガタアリが四体が迫って来ている。
しかし、ここはあえて教えない。理由は、僕が常に側にいられるとは限らないからだ。
さて、感覚の鋭いアイリが真っ先に気づく。ウサ耳がピクリと反応したのだ。
「……接敵を確認、数四」
僕をチラリと見ながら、全員に聞こえるようにアイリが報告をする。アイリの視線に苦笑いして、僕は先を促す。
「私では種族は解りませんが、こちらへ向かっています!」
「布陣は現状のままで行きます、アリスさんとリインさんは攻撃準備を!」
「はい!」
「了解!」
あえて”僕が居ない想定”での対応を、皆にさせてみたのだ。前々から僕が居ると楽と言われていたし、ここらで少し訓練すべきだろう。
僕が居ない状況下で、優先順位は仲間と共に生き残る事、続いて敵の殲滅、余力があればその他の人命救助。
四人はすぐに、僕の意思を汲んで自分達で対処を始めた。
何も言わなかったのは良い機会だという事に加え、皆なら僕の目的を察してくれると信じている点。何より、いざとなれば僕が何とでもするからだ。
僕の考えが伝わったらしく、四人は見事な連携で四体のクワガタアリをあっさり討伐した。
 




