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譜めくりの恋  作者: ゆぶ
60/95

第60小節



 はじめての休みの日。

 

 演奏会のはんぶんの日程が終わった。


 ほんとにあっという間だった。


 のこりの1週間。


 それはもっとはやくすぎ去ってゆくってことは何となくわかっていた。


 とにかく仕事は最後までやりとげたかった。


 そのために今日はリフレッシュすることに専念しようと思った。


 そう、心もからだも。


 今日1日の天気予報はおおむね晴れだった。


 午後ににわか雨があるかもしれないということだったのででかけるのは午前中にした。


 とにかくパンケーキが食べたかった。


 路線バスでとなり町まで。


 スマホで調べて、となり町にちょうどいいお店があった。


 いつも行列ができる有名人気店ではなかったけれど、そのお店も休日には行列ができるほどだったからまず間違いないとそこに決めた。


 さいわい今日は平日。


 お店のほうも定休日ではなかった。


 わたしはおでかけ用のワンピースに麦わら帽子という格好で午前中にホテルをでた。


 この路線バスのバス停にくるのはホテルにきた日以来になる。


 1週間まえのことだったのに、こんなバス停だったかなと、ちょっと奇妙な感覚をおぼえた。


 時刻表には1時間に2本の割合でとなり町行きのバスが運行されていた。


 セミの声がずっと聞こえていて夏真っ盛りだった。


 路線バスがやってきた。


 プシューと音を立てて、後部ドアがあいた。


 いちばん後ろの席が空いていたのでそこに座った。


 わたしが座ってからもバスはなかなか発車しなかった。  


 乗客はわたしと2列まえの老夫婦らしいおふたりだけだった。


 そこへ20代なかばくらいの女性が乗車してきて、いちばんまえの席に座った。


 どうやら彼女を待っていたようだ。


 ドアが閉まって、バスは発車した。


 バスは海に別れをつげて内陸部へと向かっていった。


 森から田園へと車窓風景は移り変わり、やがてそれはファミレスや回転寿司屋などがならぶ市街地ならではのものへと変わっていった。


 途中、乗車してきた人はいなかった。


 お店は駅から歩いて数分の商店街のなかにあったので、わたしは終点の駅で20代なかばくらいの女性と老夫婦らしいおふたりとともに降りた。


 商店街に行くにはひとつまえのバス停で降りたほうがよかったみたいだった。


 まあ、はじめてきたところなんだから仕方ない。


 わたしは商店街のほうに歩いていった。


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