ささやき
「好き、好き、好き」
俺は君に会ったら、三度好きと囁く。
耳元で囁けば、君の頭に残ると思って。
「好き、好き、好き」
一度目の「好き」は、君のことを想って。
二度目の「好き」は、死んでも一緒にいたいと願って。
三度目の「好き」は、やっぱり死にたくないと。
永遠なんてものがないことは知っている。
だけど、君との時間は、他で感じるものより長い。
ずっと、ずっと、ずっと、長く感じてしまう。
永遠を願ったところで、いつかは死を迎える。
その時に、君に俺を覚えておいて欲しい。忘れて欲しくない。
手をつなげば感じる温もり。 キスをすれば感じる愛。
話していれば自然に笑顔になれる。 俺はお前が好きだ。
だから、永遠を願う。
願っても叶うことはないけれど。
だから、せめて、来世で一緒になりたいと願う。
俺のまだ知らない世界。 誰も知らない世界。
もしかしたら、叶うかもしれない。
願ったら、また一緒にいられるかもしれない。
俺はお前を手放したくない。 お前は俺のものだ。
だから、俺は君に会ったら、三度好きと囁く。
一度目の「好き」は、君のことを心から想って。
二度目の「好き」は、死後の世界でも一緒にいたいと願って。
三度目の「好き」は、やっぱりお前を残しては逝きたくないと。
俺はお前のモノ。 お前は俺のモノ。 好き、好き、好き。