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絶望都市のアルルカン   作者: 柴月
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‐prologue‐

【‐prologue‐ アルルカン】



いつからだっただろうか。


町外れのコンビナートには昔ここで自殺した女性の怨霊が住み着いてるだの、あの大手ハンバーガーチェーン店は8割猫の肉を使用してるだの、

町ではこんな噂が5ヶ月も住民の話題として生き続ける。


しかしどんなに思考を巡らせても確証を得られないような法螺話同然のネタもいつかは記憶の片隅に留まることすらできずキレイさっぱり無くなってしまう。


それでも真実の見分けもつかないようなこの町では風化したネタの穴埋めとして瞬く間に新しい噂が更新されていくものだからキリがない。



『あの話だけを除いて』



法螺話で溢れた町で他のネタより圧倒的に長く

続く話題がある。


とある男子中学生の話はこうだ。


「毎日夜中になると、鉄塔の頂上で道化師の格好をした男が踊り狂っている。」


こんな信憑性の薄い話、信じる方がおかしい。

しかしこの町ではそんな噂も光の速さで広まり、

実際目撃した人間が様々な説を立てている。


「鉄塔の道化師は夜明けが近づくと凄まじい速さで闇夜へと消え去ってしまう。」


「道化師の踊りのレパートリーは少ない。」


当然この町ではこの噂を信じない者はおらず、

寧ろ信じない者が浮いてしまうほどである。




しかしこんな話はこの町では通用するだろうか。


『その道化師はボクのことだ。』



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