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本の時間  作者: 紅葉狩り
1/5

プロローグ

「ねえ、ねえ何読んでるの?」

僕が昼休みにいつものように一人で本を読んでるのと、声をかけてきたのは隣りのクラスの國正だった。

僕は一瞬訳がわからない顔をして

「な、何だよいきなり」

と、うろたえると、

「何、定番なセリフ言ってんのよ。」

僕は一瞬むかっとして

「仕方ないだろうが、君とは初めて話すのだからさ。て、言うか人が読書してんだからさ、声かけないでくないかな。」 彼女は手を縦に振り笑いながら、

「いいじゃん、いいじゃん減るもんじゃないんだしさ。」

「その言葉もべたですよ。」

彼女は顔を膨らませ

「何冷静につっこんでんのよ。て、言うか私はあんたが読んでる本が何か聞いているのよ。」

僕は溜め息をついて、

「単なるライトノベルですよ。もういいですか。続きが読みたいんですがね。」

と、憮然と言うと彼女は

「まあ、まあそう言わないでさ、私もおなじようなもの読んでるのよ。」

僕は少し驚いて彼女を見て、

「國正、君がかい。」

「何よ、その態度とその言葉遣い。まるでどこかの嫌味キャラじゃない。」

「まるでじゃないんだけどかね。ま、いいさちなみに僕が読んでいた本はFQと言う僕が小学校から読んでいた本だよ。それでいいかい。」

「何か態度悪いわね。だからいつも一人になるのよ。誰かと遊ぼうと思わないの。」

僕は怪訝な顔をして

「何、親みたいなこといっどよ。別にいいだろが一人が好きなんだからさ。」

すると彼女は顔を近付けてきて、

「嘘をつくな、嘘を。バレバレなのよ。」僕は慌てふためき

「な、何するんだよ。いきなり。」

「何慌てんの、かわいい。」

「かわいいってね君。普通するかなそんなこと。」

「いいじゃん、減るもんじゃないんだしさ。」

「いやいや、そのセリフは普通男子が言うもんじゃないの。」

「あら、君は男女差別するの?」

「そういう訳じゃないけどさ。て、言うか何で僕に話かけてきたんだよ。今まで話かけてこなかったのにさ。」 彼女は少しはにかみながら、

「それは、ね。」

「それは・・・」

僕はかなり期待して顔を近付けると

「私もその本をずっと読んでいたのよ。」

僕はずっこけた。

「そりゃそうだよな。本ね、本。何なら他の本を貸してあけわようか?」

彼女は笑顔で

「やっぱり君に話かけて良かった。本読むの好きなんだけど、お金が無くてね。図書館に借りにいっても種類もないし、面白いのが無かったのよ。」

「つまり、君は本のために声をかけてきたのか。」

と、つっこんでやると彼女は少し舌を出して、

「ごめんね。」

と、いった。

僕は溜め息をついたが、彼女に本を借す約束をした。

ここから、彼女との交流が始まった。


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