十三
この話は第13話です。まだ前の話を読んでいない方は先にお読みください。
前の話の終わりとこの話の始めは続けて読むことをおすすめします。
もしかしたら関西弁が入っているかもしれません。ご指摘いただけると幸いです。
by霧崎刀
すると教室に遠藤さんが入ってきた。
遠藤「今ここで発砲音聞こえたけど大丈夫?」
刹那「何とか。侵入者追い払ったよ。」
遠藤「刹那君強いじゃん!」
刹那「何とかね…」
そしてクラスメイトが入ってきてHRが始まった。
千田T「おはようございます。それで刹那さん侵入者は大丈夫でしたか?」
刹那「はい。何とか。」
千田T「そしてあなたは明日。特別に条件付きでCランククラスへ移動となります。」
刹那「え…?」
クラスメイト「ざわざわ」
千田T「校長から直々に話を聞いてください。西館と東館をつなぐところで待っています。」
何と2日目にしてランクが一つ上がることになった。
なんで?
そして東館との廊下に行くと校長が直々に待っていた。
最上校長「君が刹那君かい。」
刹那「はい。」
最上校長「とりあえず西館に入って。」
俺は言われるがまま西館に入ると1階はとてもきれいで、手前から校長室、特別室1、特別室2、特別室3、特別室4、階段と奇妙でしかなかった。
そして校長室に入るとこう告げられた。
最上校長「君をランク上げしたいのには理由がある。1つ。君が強いと感じたから。2つ。Dランククラスにいたらもったいないと感じたから。3つ。私が君を気になっているから。だね。何か質問はあるかい?」
刹那「じゃあ条件を要求します。要求を呑んでくれればクラスを上がります。」
最上校長「なんだい?言ってみな。」
刹那「1つ。自分専用の拳銃を作ってほしい。2つ。クラスを上げた後、そのクラスの人たちと戦わせてほしい。3つ。俺の義父探しを手伝ってほしい。これでどうですか?」
最上校長「たったそれだけでいいのかい?拳銃はどんなのがいい?」
刹那「リボルバーのようなものではなく、かつ高威力でサイレンサー(※1)付き、ホローポイント弾(※2)が良いです。」
最上校長「それだけ種類がスラスラ出てくるってことはかなり使い慣れてるね?」
刹那「分かりましたか。」
最上校長「で、義父ってどんな人だった?」
刹那「俺の中学卒業ちょっと前、義父が失踪しました。義父はとても銃火器の扱いがうまく、俺にも教えてくれました。」
最上校長「じゃあ何か情報があれば伝えるよ。それじゃあ自分の教室に戻り、授業を受けに行きなさい。」
刹那「失礼しました。」
そして昨日と全く同じ授業を受け、何事もなく一日を終えた。
刹那「永遠?」
永遠「どうしたの刹那。」
刹那「今日校長に呼ばれたんだけどさ。明日からCランククラスに上がることになったよ。」
永遠「もうCランクに上がることになったの⁉特例措置?」
刹那「そうみたいだね。」
永遠「やっぱり見込まれた男ね!」
刹那「しかも新しい拳銃を作ってくれるようになったんだよ。」
永遠「やっぱり刹那は拳銃が好き?」
刹那「好きなんじゃなくって使い慣れてるんだよ。しかも能力でいつでも取り出せるし。」
永遠「そういえばあってるのか。」
刹那「能力とスキルがマッチしてるからね。」
永遠「じゃあとりあえずくんれ…」
ピーンポーン
刹那「チャイム?」
そして出るとお届け物だった。
刹那「俺宛の荷物?」
中身を確認するとメモと拳銃が仕込まれていた。
メモにはこう書かれていた。
メモ「刹那君。ひとまず拳銃の試作品ができたので送ります。それでよかったらそれを使ってね。あと明日の放課後校長室に来て感想と話があるから来てください。 by最上柳」
刹那「校長とは思えない文だな…」
永遠「何が届いたの?」
刹那「校長先生から拳銃が届いた。」
永遠「さすがあの校長仕事が早いね…」
刹那「しかもきちんと言った通りにサイレンサーがついてる。ホロ―ポイント弾もついてる。」
永遠「あっちで試し打ちする?」
刹那「そうするよ。」
俺は人を模した的に向かってその銃を発砲した。
音もかなり小さく、人の模型も粉々になった。
刹那「弾速は…秒速1kmか。十分だな。名前は…SP-1Kとかでいいか。」
永遠「いいじゃん!」
俺はその銃を見て、自宅に置いた。
永遠「持って行かないの?」
刹那「能力で出せるから。」
永遠「そうだったね。」
そして俺はその日、SP-1Kを腕に慣れさせるため、寝るまでひたすら的に向かって発砲した。
※1 サイレンサーは簡単に言ったら発砲音を抑えてくれるパーツ。
※2 ホロ―ポイント弾は弾頭の先がつぶれており、対象に当たると弾頭が開くように広がり、弾は貫通せず対象の体内を動き回り内臓を損傷させるという弾。




