十一
この話は第11話です。まだ前の話を読んでいない方は先にお読みください。
前の話の終わりとこの話の始めは続けて読むことをおすすめします。
もしかしたら関西弁が入っているかもしれません。ご指摘いただけると幸いです。
by霧崎刀
刹那「辻さん。能力の使用は当然ありですよね?」
辻「もちろん。自由にしよう。天野君。」
辻「じゃあこちらから仕掛けさせてもらうね。能力:バクテリアルベノム」
そして辻さんは左手から何やら怪しそうな煙を出し、俺に浴びせてきた。
辻「もうつらいんじゃないかな。」
刹那「なんだこれ…?風邪みたいな…」
刹那「…!ウイルスか!」
辻「もう分かってくれたかい?僕の能力はウイルスを作り出せる能力さ。耐久戦に持ち込めば僕が必ず勝てる。」
刹那「俺を前に持久戦ができるかね?試そうか。」
俺はかなり速いスピードで近づき、辻さんのみぞおちに遠慮なく拳を打ち込むと、辻さんは衝撃を受けたように地面に倒れこんで、すぐに体勢を立て直した。
辻「天野君さ…おかしいよね?Dランクにしては強すぎない?」
刹那「努力の成果ですよ。」
そのまま俺は距離を取り、能力で出したデザートイーグルを発砲した。
辻「デザートイーグル⁉どこから出して…?」
弾丸は無事辻さんの足に命中し、動きを止めることができた。
辻「その距離で弾丸を正確に当てれるんだね…15m前後はない…?」
刹那「じゃあもっとやりましょうか。」
さらに俺は辻さんから15mほど離れたまま、辻さんの四肢すべてに弾丸を打ち込んだ。
刹那「俺の勝ちですね。ありがとうございました。」
その時俺は急に頭痛を感じた。
辻「今体にウイルスが回っているでしょう。僕の負けだから能力を解除しよう。」
そして体の熱っぽさは無くなった。
刹那「このまま俺にかけ続ければ殺せたかもしれないのに…」
辻「いいや。きっと君は完治するよ。周りとは違うから。」
刹那「周りと違うってどういうことですか?」
辻「天野君はきっともっともっと強くなれると思うよ。もしよければ申し込みしてみたら?」
刹那「申し込み?」
辻「申し込みっていうのはね。他クラスの生徒と戦って勝てばクラスが上がる制度のことだよ。」
刹那「じゃあすぐできそうですね!」
辻「でもね。申し込みは1か月に1度しかチャンスがないんだよ。」
刹那「じゃあ次に申し込めるのは1か月後ってことですか?」
辻「そういうことだね。でも1回負けちゃうと次のチャンスは逃さないといけないんだよ。あと1つ上のランクにしか申し込みができないから注意だよ。」
刹那「そうなんですね。じゃあ辻さんを保健室に連れていきますね。」
辻「そういえば今僕は四肢動かせないんだったね。」
そして辻さんを保健室まで運び、俺はグラウンドに戻った。
ちなみに保健室はとても広く、ベッドはぱっと見50台はありそうだった。
刹那[よくよく考えたらあのベッドの量おかしいよな…]
そんなことを考えつつグラウンドで待っていると、先生が話し始めた。
千田T「とりあえず各自戦闘は終えたか?終えたものから今回は持久走をしてもらう。残り30分だ。」
そして俺らは30分間持久走をやらされ続けた。
千田T「これにて本日は終了とする。それぞれ帰宅するように。」
そして俺は一人で帰ろうとしていたその時、永遠に話しかけられた。
永遠「刹那。刹那が今Sランククラスの話題に上がってるわ。」
刹那「きっとあれかな。霧雨さん…だっけ?」
永遠「まだ学校行ってから1日なのに…大変ね。」
刹那「そもそもSランクと関わるDランクも少ないからだろうな。」
永遠「今後。気を付けてね。」
刹那「了解。」
そして俺らは無事に帰ることができた。
永遠「そういえば刹那に申し込みの話ってしたっけ?」
刹那「辻さんにしてもらったよ。」
永遠「そうだったのね。よかった。そういえばそっちはうまくやれてそう?」
刹那「思ったよりきつくてびっくりしたよ。」
永遠「やっぱりそっちもきつかったのね。シャトルランとかおもり付けて走らなかった?」
刹那「20㎏着たよ…60回とか鬼畜でしょ…」
永遠「こっちは80㎏背負って60行けたけど?」
刹那「それはおかしいわ。」
永遠「刹那ってなんか戦闘の時はありえないぐらい強いのにほかのことになると弱くなるよね…」
刹那「なんでだろうね…」
永遠「あと最後に聞きたいんだけどなんで刹那は拳銃を簡単に使えるの?」
刹那「まあ義父さんから教わったからかな。義父さんに「刹那は才能がある」って褒めてくれたよ。」
永遠「そうだったのね。」
刹那「じゃあ俺は昼ご飯でも食べようかな。」
時刻はとっくの間に午後1時を回っていたので昼ご飯を食べることにした。
家に置いてあったカップラーメンを作っただけだが。
刹那「いただきます。」
そしてラーメンを楽しんだ。




