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第4話 緊急招集

【速報・ギルド通信】


 北東の辺境の地、ファルムンドのダンジョンに駆け出しの頃に潜った冒険者諸君も少なくはないだろう。


 五層までは駆け出し向け、それ以降の中層、深層は中級、上級とダンジョン慣れにはもってこいと我がギルド通信でも幾度となく案内した彼の地だ。

 かつての英雄、黒睡蓮と宝玉蓮が眠る地として記憶している者もいるだろう。


 恥ずかしながら、近年ファルムンドのダンジョン近郊の調査を怠っていたことをここに報告させていただく。


 駆け出し冒険者向けのダンジョンでありながら、最下層は剣聖クラスでもない限り潜れないということもあり、大主人討伐などとてもではないが推奨できなかったからだ。


 皆もご存知の通り、最下層はギルドからの許可がなければ踏み入ることが出来ない。


 稀に命知らずの上級冒険者が挑んだという話は耳にするが、その全てが全滅し、最下層は暗黒領域とさせていただいている。



 ここまで書けば勘のいい冒険者諸君であればお気づきであろう。



 先日、ファルムンドのダンジョンの大主人の姿が確認されたとの情報を得た。


 駆け出したちの情報ではあるが、モンスターパレードを引き連れ、第一層にまで登ってきていたそうだ。


 この件に関して、中層に潜っていた中級冒険者たちからの証言も得たため、ほぼ事実と言っても良いだろう。


 彼らの証言をまとめると、幸いにも大主人はダンジョン内で滑落に遭い、下層に飲み込まれて行ったとのことだが、近いうちに再び、大主人はモンスターを引き連れ、地上を目指すかもしれない。


 そう、我々はここに「緊急招集」を発令する。


 十五年前の厄災を思い出さねばならない。

 我らが英雄、黒睡蓮と宝玉蓮の惨劇を今再び引き起こすわけにはいかないのだ!



 上級冒険者諸君、ファルムンドへ集え!

 かつての悲劇を二度と生まぬ為に、力を貸してほしい……!

 そしてどうか、駆け出したちの為に修練の場を取り戻す手伝いをして欲しい!



 諸君らの献身を期待する。



 ――サクラミア大陸ギルド本部長、アルムンド・べナスティア


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