↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
tea break  作者: 龍門 
PR
7/9

≪ 理解 ≫

気付いた。解った。思い出した。




 夢を見た。


 悲しい夢。


 消えてしまう夢。


 探すけれど、どこにも居なくて、泣き崩れる私。


 夢・・・。夢・・・。


「夢だっだら・・・良がっだのに・・・」


 枕を・・・濡らす。








 あの日。喜央京助が消えたあの日から、この学校から喜央京助の存在が消えた。

 元から居なかったように。


 もう・・・涙は出なくなった。これ以上の悲しみは無いだろうから。


 何も無い。この学校に、私は居ない。







 1か月。喜央京助の存在が消えてから、一月たった。


 変わらない。何も。


 重い。全てが。私には・・・。







 夢を見た。過去の夢。私が、生徒会長になったばかりの時の記憶。


 鮮明に、正確に。まるで、過去に行ったかの様に・・。







 春。桜が散り、夏に近づく季節。


 各教室から、生徒会長の立候補を選出するため、話し合いが行われていた。


「それじゃー多数決で良いですか?」


 教壇に立つ、学級委員長が言う。

 誰も立候補せず、最後の手段として多数決で決める事になった。


 一人ずつ、学級委員長がクラスの名前を言っていく。


「では、咲隼秀里さんが良いと思う人、挙手してください」


 教室に居る生徒の多数が、手あげた。


「えっ?」


「では、多数で、咲隼さんに決まりです」


「ちょっと待ってくれ!何故私なのだ!?」


 私は立ち上がり、抗議した。


「決まってしまった事なので・・・それに立候補なので、生徒会長に決まった訳ではないですし、お願いできますか?」


 聞かれてはいるが、否定権など無かった。


「は・・・はい」


 私はゆっくりと座った。


 思えば、教室の皆は、面倒だったのだろう。だから、適当に私を選んだ。


 その後、生徒会選挙があり、まるで操作された様に、私が生徒会長になってしまった。


 私みたいにやる気が無い人より、やる気がある人がやれば良い。


 私はそう、教師に抗議した。けれども、決まったものは、と聞いてくれはしなかった。


 それから、学校に行くのが嫌になった。

 生徒会長と言う、変なプレッシャーが圧しかかり、辛くなった。


 ある日、ふと思った。


 この世界が変われば良いのだ。壊れてしまえば。変わってしまえば。

それが出来なくとも、私の周りが変われば。


 不良と友達になるのはどうだろうか?

いや、本物の不良は駄目だ。不良・・・みたいな奴とだ。


そうだ、そして友達になろう。恋人でも良いかもしれない。その人を好きになれば、あり得る事だ。


 そして、その不良もどきの友達の・・・本物の不良が現れる。


 そうすれば・・・私の世界は、変わる筈・・・。


 ・・・何を考えているんだ・・・・私は。

 そんな、都合が良い訳がない。


 こんなもの、話にしても面白くないだろうな・・・。


 でも、そんな奴が存在したら、私は友達になれるだろうか?好きになれるだろうか?


 向こうも、私と友達になってくれるだろうか?好きになってくれるだろうか?


 望むだけなら、望むだけなら私にだって許されるだろうか?







 夏休みが終わり、それでも猛暑は続いた。


「ここは?」


 ふと、ある扉を見つけた。


「確か・・・屋上への・・・」


 私はその扉を開けた。


 生徒立ち入り禁止だと知っていたけれど。


 違う世界が見たくて・・・。


 屋上への扉を開けた。光が差す。少し目を細める。


 まるで、景色が一変したような、そんな気がした。


「何でアンタ見たいな優秀な人がここに?」









「・・・・そうか。私が・・・いけなかったのか・・・」


 目を開けた時、私は泣いていた。流し尽くしたと思っていたが、私は泣いていた。


 私が作り出した。私が生みだした。私が・・・・。


 喜央の顔を思い出す。笑顔を思い出す。喋り方も、菓子パンを食べている姿も。


「喜央・・・・会いたいよ・・・・」


 私は・・・お前が・・・好きだよ・・・。


 だから・・・会いたいよ。


 もう一度、私と・・・あの屋上で・・・一緒に。


 優しい言葉をかけて欲しい・・・。笑顔で、私を見てくれ。


「独りは・・・辛いよ・・・・喜央・・・・」


 流し尽くした筈なのに、涙は溢れ出てきた。

 枯れてしまうぐらいに・・・・溢れて、流れた。




何か、悲しくなってしまった。

喜央と瀬来間は咲隼が作り出した存在。

だから消えてしまった。


もう少しでフィナーレですなぁ~。

でも、終わり方は悩んでいます。どうしよ・・・。


では、もう少し最後までお付き合いください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。