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出会い
だらしなく授業を受けてだらしなく1日が終わる。
それが俺の毎日。
だから今日もそうなんだと思っていた。
ケド…それは違かった。
帰りの学活が終わり俺は一番に教室を出た。
そして逃げるように家へ帰る。
家に入り一息をついたとき俺は初めて安心できるのだった。
カバンをソファの上に置き学ランの第一ボタンを外しつつ自分の部屋に入った時俺は違和感を感じた。
家具の配置、シーツの皺、散らかった部屋…朝と何も変わっていないはずなのに何かが違う…。
俺が
「な…なんだ…?」
と独り言を呟いた時背後から声がした。
俺は慌てて振り返る。
そこには奴がいた。
俺の顔を見て妖しい笑みを浮かべる『奴』が――――――――…。
「…久しぶりだな?俺を覚えているか?」
そいつは俺にそう聞くと近づいてくる。
俺が後ずさると、そいつは少し驚いた顔をしながら
「まさか…忘れたのか?」
と問いかけてきた。
忘れたって何のことだと俺が逆に問いかけるとそいつは
「ククク…そりゃあ面白い。」
と呟き血のように赤い瞳で俺を見つめてきた。




