ホウレンソウの勘違い
アルバイトや社会人を経験している人は聞いたことがあると思うます。『仕事はホウレンソウが大事。』その通りなんですが、これを活用できない方がけっこういらっしゃいます。私が預かった今までの部下たちも、このホウレンソウ、つまり『報連相』のことですが、報告、連絡、相談というところまで知っていても、これをしっかり活用できる人って少なかったです。
ひどいと上司ですらわかってないから困ります。
「報連相の意味はわかるか?」
「報告、連絡、相談です。」
「じゃあ、それぞれどう活用するのか教えて?」
「はい。報告は報告する事です。連絡は業務連絡です。相談は人生相談です。」
こんなやり取りもけっこうありました。人生相談はホント笑ってしまいましたが。。。小さな会社でしたから、若い子も多ければ、正気か? と疑いたくなるようないいご年齢の方も入社してきます。そういった人材を、なんとか戦力にしようと考えた一つの答えが『報連相を理解させる。』ということでした。
『報連相』って、その響きの通りで野菜の『ほうれん草』にかけた駄洒落です。覚えやすくていいのですが、言葉ばかりが先行して、それをうまく説明したり、活用できない人が多い気がします。そもそも最後に来るはずの『報告』が最初に来ちゃってるからややこしいことになってるんですよね。私は部下のみんながしっかり考えられるように、『報告、連絡、相談』に『確認』を加えて、『相連確報』というルールを作りました。
『相談』
仕事に入る前に不安に思ったことや疑問に思ったことを上司や担当者に相談して、わからないことをあらかじめ解決してから業務に取り組むようにする。
『連絡』
業務の中間の連絡を行う。進捗具合や、時間の目処、現時点での不具合や修正しなければいけないことを上司や担当者に連絡して軌道修正の指示を受ける。
『確認』
報告を行う前に、書類だったら誤字や抜けがないか。口頭での報告なら、何をどの順番で伝えるのか、あらかじめ自分の中で整頓して、間違いがないように確認する。
『報告』
最終的に出来上がった報告を上司や担当者に行う。
特に確認は重視させました。本人がわかっていないことは相手には絶対に伝わらないと何度も繰り返し指導し、『相連確報』が染みつくまで何度も徹底させました。その結果、漠然と日々の仕事をやっていった社員たちが、一つ一つの業務の意味を考えて行動する事ができるようになったのです。仕事への理解度が深まり、業務に工夫もできるようになっていきました。
報連相は大事です。でも、活用方法や意味をしっかり押さえておかないと、思わぬ失敗につながっていきます。これは仕事だけではなくて、学校生活でもご家庭でも同じことです。報連相というコミュニケーションの技法を身に着け、いい仕事ができるようになっていくといいですね。




