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若人よ! ~学生のうちから考えてほしい事~ 【完結】(就職や将来へのヒント集)  作者: 水野忠


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世代間のギャップについて

 社会人になると、実に様々なご年代の方と関わるようになります。学生時代の先輩後輩の年の差は1歳2歳の差だったと思いますが、これが社会人になると10歳20歳の年の差が当たり前になっていきます。当然、世代間によって育ってきた時代が違えば考え方も変わってきます。


 今回はこの世代差に関してのお話をします。メディアなどでは『〇〇世代』などと区分けして、それぞれを比較対象にしたりしますね。ちょっと調べただけでもたくさんありました。ひとくくりにされるのはあまり好きではないのですが、そういう傾向があるというのは無視できません。また、特徴については一般論ですのですべての方がそうだとは言えないのでご了承ください。



・団塊世代 1947~49年生まれ

 ⇒戦後混乱期に生まれ、高度経済成長期に就職し、競争心が強く仕事重視の特徴があります。


・新人類世代 1960年代生まれ

 ⇒高度経済成長期に子ども時代を過ごし、政治への関心は全体的に冷めていたといわれています。

  政治や社会への関心の低さ、個人主義が大きな特徴です。


・バブル世代 1965~1969年生まれ

 ⇒バブル経済の影響から、購買意欲やブランド志向が強く、大量採用が一般化し、仕事を通じて

  人脈を深める機会が多かった。コミュニケーション能力の高さも特徴です。


・団塊ジュニア世代 1971~72年生まれ

 ⇒第二次ベビーブームの世代。厳しい受験戦争やバブル崩壊後の就活を経験したメンタルは強い

  集団と言われます。


・就職氷河期世代 1971~84年生まれ

 ⇒バブル崩壊後の就職難を経験した世代。雇用の機会を得るために資格取得など自己研鑽に努める

  堅実な人が多く、不必要な出費を控える意識が高いのが特徴です。


・ミレニアル世代 1980~90年代前半生まれ

 ⇒幼少期からからインターネットを使ってきた経験があり、ITリテラシーの高さが大きな特徴です。

  リーマンショックの影響から、コストパフォーマンス、個人の時間や空間を重視します。


・ゆとり世代 1987~2004年生まれ

 ⇒ゆとり教育によって多様性を重視する意識が高い。共働き家庭が多く、周囲との競争よりも自分

  の時間を優先し大切にする傾向が強いのが特徴です。


・Z世代 1995~2010年生まれ

 ⇒PCが一般普及してから生まれた世代で、ITリテラシーが高いだけではなく、SNSを通じた情報収

  集や確認が得意。人権教育に触れることも多く、その影響もあり、価値観の違いを尊重する考え

  肩をする特徴があります。



 もちろん、そういう傾向があるというだけで、世代すべての人がこうだと言うわけではないのですが、ちょっと調べただけでもこれだけ様々な特徴があります。子供の遊び方を参考にすると大きな違いが分かります。私の父が子供のころは、もっぱら学校で集まって野球をしていたそうです。家の中で遊ぶのは女の子、男の子は外で遊ぶ、そういう時代だったみたいですね。


 私の時は中4割、外6割くらいでしょうか。ちょうどファミコンブームだったころで、1.2時間ファミコンやったら外に追い出されていた時代です。自分の子供たちの時代になると、DSやPSPが流行った時期で、わざわざ公園に行って、ベンチに座ってゲームをしていました。


 今のお子様たちはどうでしょう。家の中でゲーム機使って遊んでる方が多いのでしょうか。私の時代と違って、一人で勝手に公園に行って遊んで帰る。そういうのはしなくなりましたよね。物騒な事件もあるので子を持つ親としては子供を一人で外で、と言うのが心配な気持ちもわかりますし、親戚の子供達と遊びに行くと、今の公園がつまらないものになっているのにも気が付きます。なんせ公園の遊具が少ない。あれもこれも危険だ危険だと撤去され、ブランコにはシートベルト、滑り台も高いと危険とかで低いものが多かったり、すごく広い原っぱがある公園なのに、『球技』『自転車乗り入れ』『ラジコン』『凧あげ』などなど全部禁止の看板があるんですよね。こんなに広い公園で何して遊べというのか。疑問に思うこともあります。


 話が逸れました。長くなりましたが、何を言いたいかというと、子供の遊び方だけ見てもこれだけ差が出てきます。当然、大人になるにつれての時間も、団塊の世代の中高生の時間と、Z世代の中高生の時間では、同じ思春期を過ごしているのに、その考え方や過ごし方は全く違います。そこを踏まえて社会に出てからの人付き合いは考えて動いていかないと、世代ギャップが埋まらずに仲違いしてしまい、こういう言葉が出てくることになります。



「これだから最近の若い者は!」

「これだから年寄りは!」



 人類みな兄弟とか、すべての隣人を愛せ。とまでは言いませんが、学校生活と違って、社会人生活での付き合いの年代の差はすごく大きいです。双方に、『その時代の過ごしてきた環境や考え方』があることを知る努力をしなければいけないと思います。


 実は、今までの会社でも、20歳30歳離れた先輩後輩が大ゲンカすることがあったんです。お互いへの思いやりや思慮が足りないからそうなるのだと思っています。ほんと、親子ほどの年の差同士のケンカって大なり小なり多かったです。


 特に昨今は『なんちゃらハラスメント』に気を付けていかなければいけない風潮があります。特に年長者側はよく研究して対応していかないと、これから一緒に働く今のもっと若い方たちが、何かまるで別の世界の住人のように思えてしまうかもしれませんね。しっかり対話を行い、お互いがどういう思いを持っているのかを共有し、円滑な仕事をしていきたいものですね。若い方のせいにせず、我々年長者側が、時代を追って研究し、理解し、歩み寄っていく心の余裕を持ちたいものです。

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