親っていうものはね。。。
将来の夢についての相談を拝見していると、親御様に理解されなくて苦しんでいる方が多いことに気が付かされます。『将来〇〇になりたい。』その気持ちを打ち明けたのに、『そんな仕事なれるわけないんだから諦めなさい。』とか『そんな夢みたいなこと言ってないで現実見なさい。』などと言われてへこんでいる。そんな相談が多いんですね。
皆様にしてみれば、大人たちが将来の夢を持てと言うから、せっかく夢を持って頑張ろうとしているのに、どうして否定してくるのか。そう言う怒りがわいてきていると思います。その気持ちはすごくわかるんです。また、私も子供がいますので、親御様の気持ちも理解できます。
親と言うのはけっこう勝手な生き物です(言い方すみません)。夢を持てと言っておきながら、子供の夢を平気で否定します。今回はその心理についてちょっとお話ししようかと思います。
順当に、何もなければまず確実に、親は子供よりも先にいなくなります。かわいい我が子を一生守ってあげたいと思っていても、人間の寿命はだいたい順番に終わりを迎えます。だからこそ、親は子供には、自分がいなくなった後、平穏で無事に波風のない人生を送ってほしいと願います。だから、公務員とか、大企業とか、潰れずに定年まで働けそうな『一般的に安定した仕事』を押し付けようとします。
また、例えば芸能関係とか芸術関係とか、あるいはスポーツ関係など、何かしら『芸』や『技』で生きていく仕事を否定しがちです。我が子の安定と安寧を祈り、特別な愛情を注いでいるのにもかかわらず、我が子がイチローさんや大谷翔平選手のような(野球人なんで例えが野球選手。。。)超一流のプレイヤーになれるとは思っていないんです。
それ以外にも、目に見える仕事の中での安定を追いがちなので、『よく知らない仕事』は『きつくて怪しい仕事』に変換されていきます。それもあって否定をしてしまうことがあるのだと感じます。ただ、それも『我が子には安定で平穏な人生』を送ってほしいと言う『親心』からくるもので、それも『愛情』なんです。若い皆様には、その部分は理解してあげてほしいです。
一方的に自分の夢を否定されないために、どうしたって全額ではなくとも、進学するということは親からの支援は必要不可欠なんですから、自分にはどんな夢があり、その夢(職業)を叶えるためにどんなことを学ばなければいけないのか、大学に行って深い知識を得たり資格を取得したりするのか、専門学校でその分野のことをしっかり学ぶのか、それともいち早く就職して技術を磨いたり経験を積むのか、その業界にはどんな会社があって、どういう仕事をして、どんな収入になっていくのか、どんなキャリアを築いていけるのか。そういうプレゼンテーションが必要です。
「私、〇〇になりたいの。」
この一言で理解してもらおうとしても、親御様としては『子供のたわごと』くらいにしか思ってもらえません。〇〇になりたいという気持ちは大事ですが、それだけの言葉だと小さい子が憧れて言っているのと同じレベルの捉え方をされてしまいます。自分が大人になってきていること、真剣に考えていることを理解してもらうためにも、自分のキャリアプランをしっかり組み立ててプレゼンし、応援してもらえるように動いてほしいです。
また、本当に親って極端に勝手な生き物ですので、最初は全力で否定していても、その分野で活躍を始めたり、成果が出てくると手のひらを返して応援してくれたりします。そんなに応援してくれるんなら最初からしてくれよって呆れるくらい応援してくれるのも親という生き物です。腹を立てず、けんかをせず、しっかり気持ちを伝えていきましょう。