出世の考え方について
出世と聞くと、みなさんはどういうイメージを持たれるでしょうか。中高年世代の方は、仕事では成果を出して昇進して、それで収入を増やしていく。という考えの方が多かったと思います。いわゆる『出世』してなんぼの世界(時代)ですね。
今はワークライフバランスを重視して、昇進よりもプライベートを充実させたいという方が増えています。残業も少なくなり、お休みも取りやすくなり、身体にも心にも優しい時代になってきていると思います。
ただ、会社を経営したり、技術職だったり、そういうある種の特殊な仕事ではなくて一般的な『会社』である場合、『所得』を増やそうとしたければ、方法が限られてきます。
① とにかく年数働いて年次の昇給を重ねていく。
② 昇進して立場を上げていく。
③ 副業して収入を増やす。
昨今は③を活用する方が増えていますし、社会的にも副業が認められる会社が増えています。しかし、私の今の会社もそうですが、『本業に支障が出るために、原則、副業は認めない。』という会社もまだまだいっぱいあります。就業規則をしっかり確認した方がいいですね。
①に関しては、会社次第だと思います。新卒者が入社3年以内に3割退職する。それは昔も今も変わっていないそうですが、転職すると、なかなか所得が上がらないというのも日本の会社の悪いところです。もちろん、すべてがそうであるとは言いませんが、経験があって実績があって優遇するといっても、大したものではないケースが多く見受けられます。
私の会社のような仕事は、②を目指すしかないんですよね。私のいる会社は役職と別に『社員等級』というものが制度としてありますので、年次の昇給が良くなるように個人でできることをやって実績を出しつつ、少しでも早く社員等級を上げることで収入アップにつながっていきます。
この実績を出すというのが、ここでも何度かお話ししている『結果』を残すことです。営業職だったら、契約件数とか、売上金額という見えやすい結果がありますが、私の仕事は『何も起きないこと』が最大の成果ですので、個人で実績を残すって結構大変で、試行錯誤しながらあの手この手を尽くします。それでも、資格を取ったり、業務の改善提案をして効率化をしてみたり、考え付くことはやっていきます。そんな些細な事でも、少しずつ成果を出していくと、それが評価につながって査定がよくなったりしていきます。
一番よくない考え方が、『責任はいらない。』『面倒なことはしたくない。』でも『お金は欲しい。』という考え方ですね。前にも述べましたが、あなたが社長だったらそういう人にお金出しますか? という話です。自分が経営者だったら、こういう人に高い報酬を渡したい。そこに近付けるのが一番単純でわかりやすいと思います。それでも評価されなかったら、自分の行動に問題があるか、上司が節穴かです。
生活できる最低限の収入があればいい。出世も責任もいらない。そういう考えは全く問題ないですし、それなのに無理に上を目指せというのは絶対にストレスになります。ストレスのない働き方は間違いなく長く働くための方法のひとつです。ただ、稼ぎたいのであれば苦労はするべきだと考えます。『ワークライフバランス』という考え方は実に合理的です。仕事目一杯やりたい方はやればいいんです。仕事よりもプライベート重視に人はそれでいいんです。それぞれの考え方を尊重し、うまく組織がバランスよく機能するのが本当は理想ですね。