資格は頑張った証拠②
仕事で必要で、34歳でこの業界に来てから、実にいろいろな資格を保有するに至りました。今では『100の資格』を持つのを目標に日々学びの時間を大事にしております。
資格って面白いもので、いつどんな時に役に立つかわからないことも多くあります。前回は、資格は保有しているだけ履歴書に書くということを中心にお伝えしましたが、今回は、資格が活用できたお話になります。
父に認知症症状が出たとき、認知症について学んでおこうと調べていたところ、『認知症介助士』という資格を知りました。せっかく学ぶのだったら資格にして残しておこうと、けっこう軽い気持ちで学んだことがあります。認知症のメカニズムや、認知症患者への接し方、行動パターンなど、資格の勉強の中でいろいろ学ぶことが多く、父の介護にも大いに活用できました。
そんなある昼下がりのこと、職場に1人の年配の女性が、娘さんにお弁当を届けに来たとのことで来訪されたことがありました。対応した者が困っていたので声をかけたところ、職場の△△という部署の娘に会いたいとのことでした。そんな部署は会社にはなく、来るところを間違えているのではないかと思ったのですが、ふと、女性のバックにキーホルダーが付いているのに気が付きました。
お断りを入れてキーホルダーを確認すると、そこには、
『母は認知症です。困っていたらこちらに連絡をお願いします。』
と、連絡先が書かれていました。私は女性にその連絡先にかけて聞いてみるとお伝えし、お電話をすると、娘さんと思われる方が電話口に出られまして、お母様が認知症であることと、家からいなくなって探していたところだということをうかがいました。職場の場所をお伝えし、ご家族がお見えになるまでは女性と世間話をして待ちました。会話がとびとびになったり、さっき言っていた内容と違っても、否定することなく、肯定しながら会話を続けました。これも認知症介助士で学んだことです。
無事にご家族の元にお帰りになった時は、本当に安堵しました。もしも、認知症に付いて学んでいなければ、うちにはそんな部署はないので、とお帰り頂いていたかもしれません。まだ肌寒い季節でしたので、そんなことをしていたら大変なことになったかもしれません。何が役に立つかわからないなと思った出来事でした。
資格はその内容を全部把握するのが本当は一番いいのかもしれませんが、人間は忘れる生き物です。個人的には、学んだことの半分でも生かせれば十分だと思っています。
資格取得に関しては、時にネガティヴなことを言う方も少なくありません。資格があってもなくても関係ないと言う人もいますし、資格の勉強や費用が無駄だと考える人もいます。また、そもそも資格そのものを毛嫌いしている方もいらっしゃいます。もしも、みなさんが何かを学んでいる時、あるいは何かを頑張っている時に、わざわざそういったネガティヴなことを言う人がいるようでしたら、きつい言い方をするとそれはみなさんにとってはあまりプラスになる方ではないので、距離を置いて付き合いをやめた方がいいです。
だって考えてもみてください。何かを頑張ろうとしている人に、わざわざネガティヴな発言っていりますか? 正直言って余計なお世話です。ですが、みなさんの中にはそうやって自分がやろうとしていることを否定されると、もしかしたら無駄なのかも。自分なんかが資格なんて頑張っても意味ないのかも。と、流されそうになる方もいるかもしれませんが、断言します。そんなことありません。身に付けた知識や技能は、いつどこで役に立つかわかりません。また、『学びたい』という気持ちはみなさんのみなさん自身の大切な気持ちです。誰かに否定されるものであってはいけないはずです。ぜひ、『雑音に惑わされず』に、学びたいと思ったことをしっかり学んで、自分の武器にしていってください。
いい学びの時間をお過ごしくださいね。




