【登場人物紹介】~第三幕 上の巻 ※画像注意
※第三幕・上の巻に登場した人物たちの紹介になります。
ネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。
人物紹介はこれが最後になります。
※末筆に雪音・氷雨のイメージ画がございます、よろしければどうぞ。
<主要人物・安曇家>
◇安曇拓磨(陰陽師)
本作主人公。容姿端麗で、都でも随一の腕を持つ名高い陰陽師。
陰陽第一者の位・魁の資格を持つ、唯一の存在。
父・尊が残した『安曇陰陽記』によって、心力の相生循環生成を取得。
幼い頃に目の前で母を亡くした関係で人間不信となったが、
華葉と出会い心境が変化したのか、人との関わりを少しずつ持ち始める。
◇華葉(妖怪)
本作女性主人公。貴族の姫と見間違う程の美人。
桜妖術という術を操ることなどから「桜の妖怪」であると推測されるが、
本人の記憶には残っていない。
妖術の他、木々の気を集めて他者に与え、陰陽師に心力回復させたり
桜の花びらとなって体を分散し、空間移動する能力がある。
彼女を巫女だと思い込んでいる蒼士に見初められ、求婚を受けているが
その影響で自らは拓磨を好いていることを自覚し始めている。
◇暁(式神)
拓磨が操る、彼が最初に召喚した式神。
妖気の察知に敏感な能力を持ち、拓磨の討伐任務の補助を担う。
元は山鳥で、式神としての真の姿も茜色の濃淡が美しい山鳥。
拓磨を異性として好いており、華葉に寄り添う努力をしていたものの
拓磨が華葉を優先するようになったことで、執拗に嫉妬するようになる。
雅章から何やら提案を持ちかけられたようだが……。
◇雫(式神)
拓磨が操る、彼が二番目に召喚した式神。主に拓磨の身の回りの世話役。
大量の書物を読み漁り、拓磨よりも豊富な知識を持つ頭脳派。
元は虹色の鱗を持つ鯉であるが、式神としてその姿を模することはない。
妖怪である華葉に言葉などを教えた師であり、彼女の良き理解者であり、
拓磨にとって必要なのは華葉のような存在だと思っている。
◇安曇尊(陰陽師)
拓磨の父。前・陰陽頭にして至上最強の力を持った天才陰陽師。
雷龍の手により死去している。
『安曇陰陽記』という手記を残しており、その中で過去に自分の親世代が
魁の危険性を説いた記録を記し、警鐘を鳴らしている。
◇吉乃
拓磨の母。拓磨が幼い頃に死去。
才色兼備で優しい性格をしており、桜をこよなく愛していた。
拓磨の屋敷にある庭の桜は彼女の形見だが、雷龍によって
落雷させられている。
度々拓磨の夢の中に現れるが、その意味とは。
◇安曇環喜(陰陽師)
拓磨の曾祖父。陰陽一族として旗揚げした初代安曇家当主。
五気混合術の使用による異常現象に気づき、当時の陰陽頭に頼んで
魁の資格を設立するきっかけを作った。
そして自らが初代魁に抜擢され、その危険性を説いたにも関わらず
諸事情で五気混合術を使い、五行の怒りを買って死去。
◇安曇助規(陰陽師)
拓磨の祖父。幼い頃に父・環喜の補助をしていたが、
五行の怒りで父を亡くした後、帝にその危険性を解き魁の資格を停止させた。
<嘉納家>
◆嘉納雅章(陰陽師)
嘉納家の当主にして、現・陰陽頭。
温厚な性格で、いつも穏やかな顔をしている。
大きな心力を有しているが、拓磨には勝っていない。
妖怪・雷龍と組み、都を占拠する計画を企てる裏の顔がある。
更に拓磨に関するもの全てを奪おうともしており……。
◆嘉納蒼士(陰陽師)
雅章の息子で、拓磨の同期。拓磨に次ぐ実力とされている。
頭に血が上ると暴力的な強行に及ぶ面があるが、根は素直で大真面目。
華葉のことを巫女と思い込んでおり、求婚を申し出ている。
魁の位を拓磨と争っていたが、試験途中で妖怪の襲撃に遭ったことで
心境が変化し、その地位を拓磨に譲っている。
◆闇烏(式神)
嘉納家に代々伝わる由緒ある式神で、今は蒼士が所有している。
本来の姿は烏で、人の姿は無表情で愛想のない男性。
戦闘には向いておらず、情報収集能力に長けている。
対・拓磨のこととなると頭に血が上る蒼士に振り回される苦労人。
◆葵
蒼士の母。他人に面倒に思われるお節介な性格。
息子と顔を合わすごとに婚姻を急かすため、常時避けられている。
<その他の人物>
◇弦間是周
陰陽寮に身を置く陰陽師の一人。嘉納家で修行をした弟子の家系。
魁試験では一次試験にて拓磨と同じ組になり、何もできず敢えなく敗退。
◇大原奨惟
陰陽寮に身を置く陰陽師の一人。噂好き。
魁試験では一次試験にて蒼士と同じ組になり、砂爆塵の巻き添えを食らう。
◇入海伝馬
陰陽寮に身を置く陰陽師の一人。嘉納家で修行をした弟子の家系。
魁試験では仲良し三人組の中で唯一、一次試験に合格。
陰陽の感性もなかなかに良いらしく、臨時で妖怪討伐任務を担う時もある。
<妖怪>
□雷龍
雷を操る、巨大な龍の姿をした妖怪。今や下級妖怪たちの頂点に君臨。
元々大きな妖力を有していたが、尊の心力を奪ったことで
更に莫大な力を手にしたものの、その一部が華葉に移っていると思われる。
雅章と組み、都を占拠することを目論んでいる。
また雅章の力を借り、人と動物と妖気を融合し、新たな妖怪を生産している。
□狒々
女好きの老猿の妖怪。怪力の持ち主。
唇が分厚く、笑うと視界が狭まれる。
小猿の軍隊を率いて拓磨に挑んだが、妖気自体は大したことがないため
敢えなく討伐される。
□桛木
融合にて雷龍に作られた鹿の妖怪。風の妖術を操る。
身体はほぼ人に等しいが、顔の口周りがやや前に出ている。
頭には扇のような形をした角を生やしており、そこから強烈な風を生み出す。
魁試験中に内裏を襲撃し、拓磨・蒼士と激戦を繰り広げる。
最後は身内によってトドメを刺され死去。
□雪音(姉)/ 氷雨(弟)
融合にて雷龍に作られた幼子の妖怪。
雷龍の一番配下を豪語し、容姿は完全なる人である。
姉・雪音は上から目線な口調が特徴で、雪の妖術を操る。
弟・氷雨は弱い者は無慈悲に扱う性分で、氷の妖術を操る。




