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神々の選んだ錬金術師  作者: すいな
33/95

33 特殊部隊に入隊…

「あら、ニーケにリンじゃないの。久しぶりね」

本部に帰ると、ちょうどアシーナと鉢合わせになった。

制服に刀。おそらくこれから出陣だろう。

俺は軽く微笑んだ。リンは破顔した。

「やあアシーナ」

「アシーナちゃん!久しぶりー!」

アシーナも、俺たちにこたえるように上品に笑った。


「ニーケ。リンの手続きを済ませたら、ちゃんと女子寮に部屋とるのよ?」

俺がずっとリンと同じ部屋で暮らしていたからだろう。アシーナが念を押した。

「わかってるよ」

俺はうなずいた。

対照的に、リンは衝撃を受けた顔をした。

「え、ニーケ様と同じ部屋じゃダメなの?」

「ダメよ。女子寮に部屋を持つ。いいわね?」

アシーナは小さい子供をたしなめるようにリンに言った。

リンはしぶしぶ、といった体で頷いた。

「じゃあ、私出陣だから。あとでね」

「ああ」

「が、がんばってね!」


アシーナを見送った後、俺たちは受付へ行った。

受付担当は、あの小生意気な嬢ではなかった。

助かった。俺、あいつ苦手なんだよ…


「はい、新規登録ですね。お名前を教えてください」

穏やかな笑顔で、受付嬢はリンに話しかけた。


「リ、リン・コンペニ・アプライズですっ」

上ずった声でリンが言う。

「こいつ、戦闘職じゃないので他の裏方に回してください」

俺が横から口出しする。

「わかりました。では、リンさんの対応については本部長と話してから決めますので、しばらくは寮で待っていてください。これが女子寮の地図です。あなたの部屋は…308号室になります」

受付嬢は笑顔をキープしたまま、にこやかに言った。


「次に、ニーケさん。本部長がお呼びでしたので、本部長室に向かってください」

受付嬢が唐突に俺に向けて言った。

「あ、わかりました。じゃあ、リン。またな」

俺はリンに軽く手を振ると、本部に向かって走り出した。


「え、えーと、ニーケさん?あなたには今から、特殊部隊に回っていただこうと思います…」

相変わらず冷や汗かきまくりの本部長が俺に告げた。

んーと、特殊部隊?

「別にいいですけど、特殊部隊って何ですか?」

俺は素直に聞く。

本部長はポケットからハンカチを取り出して額を拭いた。

拭いたそばから汗が出てきてるから意味なくないか…?

「特殊部隊、とはあの…強いモンスターを殲滅する、通常の部隊より強い者が集まる部隊です…」

「強いモンスターというと?」

「ええ、例えば…この間出てきたキマイラやらドラゴンやら…下手したら15柱獣とも戦うことになるかもです…」


15柱獣。

モロ、ケーリ、タナト、ヒュプノ、ネイロ、モース、オイジュ、ゲーラ、エリー、ピロテス、アーパテ、ネメ、アトロ、ラケ、ヘスの15頭のことだ。

そいつらとも相まみえられるということか。

なるほど、面白そうじゃないか。


「メンバーは」

「アシーナさん、ソルドさん、ハオランさん、そしてあなたの4人です…」

本部長は小さくなりながら言った。


ふーん…って4人!?ちょっと待て少なすぎないか!!?

それに、ソルドにハオランて!ソルドはまだいいよ。先生!

「ちょっと少なくないですか?」

俺は外面の冷静さを必死で保ちながら聞く。


「ええ、あの…大変いいにくいのですが、この間のウィヨンで強い人たちが結構お亡くなりになられて…人が…」

ああ、なるほど…

「それはしょうがないですね。わかりました、受けましょう、その話」

俺は、本部長を見据え、大きくうなずいた。


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