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二人の姫君  作者: 南雲司
20/20

エピローグ

[顛末]

 結論から言うと、南のイバーラク新領を森が管理する事に為った。賠償の一部として、連合諸国はこの領地を受けとり、森には統治権を売却した形である。

 南部イバーラクはサスケラを女王に立てて独立し南イバーラク王国を建国した。各地のユンカーの過半が一族郎党を引き連れ南部に移住を希望したが、流石に土地が足りず大半が新領に所領を構える事となった。

 残ったユンカー達については、その身分の保証などの課題が残った。

 

[新型天馬]

「此れ渡すの忘れてた」

 歪なダンジョンに、木目シャオがやって来て新型天馬を置いていった。三人娘専用機だと言う。


「一人乗りだし」A

「三人で代わり番こに乗れと?」B

「二人とも勉強不足、此れを押す、ポチッとな」C

 ズズズ、と胴体が伸びて鞍座(座席)も二人分増えた。

「図面にはなかった筈!」A

「いつの間に、てか何で三娘Cが知っている!」B

「完成品のチェック頼んだら、木目様がチョチョイと」C

「勉強不足関係ないし」A

「理不尽」B


 天馬にしては大型の機体で速度や武装搭載量も増えている。次期主力天馬のプロトタイプではある。試作機として役目を果たしたので、三娘へのご褒美と言う事らしい。


[不確実な理論]

 ある術式が発動するかどうかは、術式の理解度と信念=思い込み、

 に掛かって居る。

 なので、同じ式であるのに、人に拠って発動の規模や効果が違う。


 では、付与はどうなのか。

 弩に加速付与を付けると、誰が射っても同じ速さで飛ぶ、

 炎熱付与でも、破裂付与でも同じだ。


 何故か。


 発動しているのが、人間ではなく、弩だからだ。

 故に、弩は、人よりも理解力があり、信念が強い。

 証明終わり。


「んな分けないだろう」

 アマーリは、デマイオスに突っ込みを入れる。クォタは憮然と言い返す。

「じゃあ、誰が発動してるんだい」

「意外と、厄介な問題かも知れないね。付与に使われる魔石は疑似生命体だと言う説もあるそうだし」

 トムオスも興味を持った様だ。

「老師、どうなんだい」カーシャ。

「理解度と、信念と言うのは、経験則なのだよ。一体どういう理屈で魔法が発動するのか、知っている者はいないかも知れないね」


 グル師は思う。魔法学の全てが不確実で曖昧な物の上に立脚している。一つ一つ掘り下げて、確実で明解な部分をほんの少しでも広げられるのは、この若者達の柔軟な頭脳だけだろう。


[エピローグ]

 リュウコは歌う、

 時々、遥か遠くから優しい歌が流れてきて、

 どうしても一緒に歌いたくなるのだ。


 背中の上のサルー達も、一緒に歌っている。

 マリーはちょっと煩い。

 ツノウサはふしゅーふしゅー言ってるだけだが、

 ちゃんとリズムを合わせてくれてる。


 ご機嫌よう、

 オアシスに帰るよ、

 かわいいお家に帰るよ、

 雲は白いよ、

 とてもとても

 ふわふわだよ。


            二人の姫君完

完結処理がめんどくさすぎる。

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